読者さま再検査って怖いな



仕事と家事で忙しいし後回しにしたいな
健康診断で血糖値が高いと指摘されると、不安を感じたり、受診が本当に必要なのか迷ったりする方も多いのではないでしょうか。



自覚症状がないからこそ、迷いますよね
血糖値の異常は初期には症状がほとんど現れず、気づかないうちに進行してしまうこともあるとされています。
「少し高いだけだから」と様子をみているうちに、将来的なリスクにつながる可能性も否定できません。
健康診断で血糖値が高いときの受診目安や数値の見方、放置リスクを解説します。
受診の判断と次の行動を整理し、不安なく自分に合った選択ができることを目指します。
健康診断で血糖値が高いときの受診目安と数値の見方


健康診断で「血糖値が高い」と指摘されると、すぐに受診か様子見るべきかと迷う方も多いのではないでしょうか。
実際、健診結果に記載されている数値や判定には、それぞれ意味があり、すべてがすぐに治療が必要というわけではありません。
血糖値は、測定の方法(空腹時・食後など)によって基準や受診の必要性が変わるため、結果を正しく読み取ることが大切です。
血糖値は一時的に変動することもあるため、1回の結果だけで判断せず、必要に応じて確認していく視点も大切です。
まずは、ご自身の結果が「空腹時なのか・食後なのか」どの項目に該当するのか確認していきましょう。
健康診断の血糖値は空腹時か食後かで判断が変わる
健康診断に記載された血糖値の数値が「空腹時」なのか「食後(随時)」なのか確認することが重要です。
空腹時か食後なのかで、評価の基準や受診の必要性が変わります。
健康診断で測定される主な血糖指標は、以下の3つです。
- 空腹時血糖値(10時間以上食事をとらない状態で測定)
- 随時血糖値(食事の時間に関係なく測定)
- HbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)(過去1~2カ月の平均的な血糖状態を反映)
3つの基準は、日本糖尿病学会「糖尿病診療ガイドライン2024」などを参考にしています。
押さえておきたいのは、食後の血糖値は一時的に高くなることがあることです。
健診前に食事をしていた場合、随時血糖値が高めに出ることは珍しくありません。
反対に空腹時血糖値が高い場合や、HbA1cが高値の場合は、継続的に血糖値が高い状態である可能性が考えられます。
血糖値とHbA1cが高い場合の基準値と受診が必要な目安
健康診断の結果では、「正常域」「境界域(境界型)」「受診目安」のどの範囲に当てはまるかを確認することが大切です。
表の「受診目安」に該当する数値が出ている場合は、医療機関で一度確認することがすすめられます。
血糖値・HbA1cの目安
| 項目 | 正常域 | 境界域 | 受診目安 |
| 空腹時血糖値 | 100未満 | 100~125 | 126以上 |
| 随時血糖値 | 140未満 | 140~199 | 200以上 |
| HbA1c | 5.6未満 | 5.6~6.4 | 6.5以上 |
「境界域」は糖尿病予備軍であり、正常より血糖値が高いものの、糖尿病と診断される段階ではない状態です。
国立国際医療研究センター糖尿病情報センターでも、境界域の段階から生活習慣の見直し、早めの対応の重要性が示されています。
数値が基準に達していない場合でも、以下に当てはまる場合は注意が必要です。
- 糖尿病の家族歴がある(血縁者に糖尿病の方がいる)
- 肥満がある(BMI25以上など)
血糖値が上がりやすい要因とされており、将来的に糖尿病へ進行するリスクが高くなる可能性があります。
糖尿病の診断は原則として別日に再検査で確認することが示されています。(糖尿病診療ガイドライン2024に基づく)
健康診断で血糖値が高いときに再検査が必要なケース
健康診断で血糖値の異常を指摘された場合、D判定であれば「一度医療機関で確認する必要がある状態」と考えられます。
受診目安に該当する数値がある場合は、自己判断で様子を見るのではなく、再検査で状態を確認することがすすめられます。
医療機関では、以下のようなステップで詳しく検査が行われます。
- 空腹時血糖値やHbA1cの再測定
- 必要に応じてブドウ糖負荷試験(OGTT)
OGTTは、75gのブドウ糖を摂取した後の血糖値の変化を測定し、体の糖の処理能力(耐糖能)を評価する検査です。
糖尿病の診断や境界型の判定に用いられます。(糖尿病診療ガイドライン2024より)
受診の目安は、数値が基準に該当する場合は、健診後早めに医療機関で相談することがすすめられます。



迷った場合は、「様子を見る」のではなく、医療機関で一度確認しておくことが大切です。
健康診断で血糖値が高い原因と放置するリスク


血糖値が高くなる背景には、生活習慣とストレスなどが関係していると考えられています。
血糖値が高くなる主な原因と、見落としやすいリスクについて整理していきます。
血糖値が高くなる原因|生活習慣やストレスなどの影響
血糖値が高くなる背景には、日々の生活習慣が関わっていると考えられています。
食事と運動
糖質の多い食事や間食が続くと、食後の血糖値が上がりやすくなります。
運動不足はインスリン(血糖値を下げるホルモン)の働きを低下させ、血糖値を下げにくくします。
ストレスの影響
見落とされがちですが、強いストレスも血糖値上昇の一因と考えられています。
ストレスを受けると血糖値を上昇させるホルモン(コルチゾールなど)が分泌され、一時的に血糖値を上昇させることがあります。
一時的な血糖値上昇なのか、病気の予兆なのかは、専門家の判断を仰ぐのが最も確実です。
糖尿病診療ガイドラインでも、血糖値の上昇が持続することは将来的な血管の損傷や深刻な合併症へのリスクになるとされています。
「一度病院で確認して、問題ないと言ってもらう」ことが、将来の安心につながります。
血糖値が高くても自覚症状がない場合は注意が必要
血糖値異常は自覚症状が出にくいため、症状がなくても注意が必要です。
「特に体調に問題はないから大丈夫」と感じてしまい、「本当に受診が必要なのか」と迷ってしまうこともあるかもしれません。
血糖値異常は自覚なく進行し、気づいたときには糖尿病や合併症が進んでいる可能性があります。
のどが渇くことが多いや尿の回数が多くなる、急に体重が減るなどの症状は、血糖値がかなり高くなってから現れることが多いです。
初期の段階では症状だけで判断することは難しく「症状がない=問題ない」とは言い切れません。
症状がない段階こそ、健康診断で状態を確認し、必要に応じた対応が大切です。
不安を抱えたまま様子を見るのではなく「今の状態を知る」ことが、将来の健康を守る第一歩になります。
血糖値が高い状態を放置した場合の糖尿病のリスク
血糖値が高い状態を受診せずに放置していると、徐々に血糖のコントロールが乱れ、糖尿病へ進行していく可能性があります。
高血糖が続くと血管や神経に負担がかかり、体への影響が少しずつ蓄積していきます。
糖尿病が進行すると、以下の三大合併症である腎症や網膜症、神経障害などを招き、視力低下やしびれなど生活に影響します。
| 糖尿病の三大合併症(しめじで覚える) | ||
| し | め | じ |
| 神経 | 目 | 腎臓 |
| 手足のしびれ 足の切断リスク | 視力低下 失明の可能性 | 腎機能低下 透析のリスク |
糖尿病の合併症は「し(神経)・め(目)・じ(腎臓)」と覚えると理解しやすく、早期対策につながります。
注意したいのは、血糖値異常や合併症の進行に自覚症状が出にくいことです。
気づいたときには治療が必要な場合もあり、早期対応することで、将来的なリスクを抑えられる可能性があります。
健康診断で血糖値が高いと言われたときの改善方法


健康診断で血糖値の高さを指摘された際は、放置せずに病院受診を検討してください。
病院受診で正しい結果を確認するための事前準備や、日常生活での基本的な改善対策に取り組みましょう。
ここでは、高血糖を知ったとの行動について紹介します。
血糖値が高い場合は内科・糖尿病内科どちらを受診するか
血糖値の高さを指摘された際の受診先で「内科」と「糖尿病内科」に迷う方がいます。
結論は、どちらの受診でも対応可能な場合が多いです。
大切なのは、現在の数値や不安の程度に応じて、自分に合った医療機関を選ぶことです。
はじめて血糖値の異常を指摘された段階であれば、一般内科でも再検査や基本的な評価が可能とされています。
必要に応じて、専門の医療機関への紹介も可能です。
一方で、HbA1cが高い場合や、継続的な管理が必要と考えられる場合は、糖尿病内科の受診も検討しましょう。
生活習慣病の診療に力を入れている医療機関では、食事や運動の具体的なアドバイスを受けられる場合もあります。
内科と糖尿病内科の違いは、以下を参考にされてください。
| 内科と糖尿病内科の違いの目安 | ||
| 項目 | 一般内科 | 糖尿病内科 |
| 主な役割 | 幅広い体調不良や生活習慣病の初期対応 | 糖尿病に特化した専門的な診断・治療 |
| 受診のしやすさ | かかりつけ医として受診しやすい | 専門性が高く、予約が必要な場合もある |
| 検査 | 血糖値・HbA1cの再検査など | 詳細な検査(必要に応じてブドウ糖負荷試験など) |
| 生活習慣 | 食事や運動の基本的なアドバイス | 管理栄養士などによる専門的な生活指導を受けられる場合がある |
| 向いているケース | 初めて異常を指摘された まずは確認したい | 数値が高い 継続的で高度な管理が必要 |
まずは受診しやすい医療機関で状態を確認し、必要に応じて専門的な診療へつなげていく流れが一般的です。
血糖値の管理は一度の受診で終わるとは限らず、継続的なフォローが必要になることもあります。
実際に『最初は通っていたけど、気づいたら半年空いていた』というケースもよく見かけます。
自宅や職場から通いやすいか、無理なく通える距離や診療時間かどうかは、思っている以上に大切なポイントです。
血糖値が高いときの受診前に準備しておきたいもの
血糖値の異常で医療機関を受診する際は、事前に情報を準備しておくと診察がスムーズになり、正確な評価につながります。
限られた時間の中で診察が行われるため、以下の状態や生活習慣を整理しておきましょう。
| 受診前に準備しておきたいもの | ||
| 準備するもの | 内容 | なぜ必要か |
| 健康診断の結果 | 血糖値・HbA1cの結果 | 現在の血糖の状態を正しく把握するため |
| お薬手帳 | 服用中の薬やサプリメント | 薬の影響や相互作用を確認するため |
| 生活習慣のメモ | 食事・運動・飲酒・間食など | 血糖値が高くなった背景を考える参考になる |
| 体調の変化 | のどの渇き・尿の回数変化・体重変化など | 自覚症状の有無を確認するため |
| 家族歴 | 糖尿病の家族がいるか | 発症リスクの評価に関わるため |
すべてを完璧に準備する必要はありませんが、分かる範囲で整理しておくだけでも診察に役立ちます。
生活習慣の食事面については、食事内容や食べる量が参考になります。
- 直近1週間の食事内容、外食や間食の回数
- 1食あたりもしくは、1日分のごはんやパンの摂取量(例:茶碗1杯、パン2枚など)
- ジュースの飲料頻度(毎日・週に数回など)
運動では、普段の活動量の目安を整理しておきます。
- 通勤時の歩く時間、通勤距離、通勤の所要時間
- 日常生活の行動習慣(階段の利用など)
- 日頃の運動機会(例:散歩10分、ジムの週1回など)
診察時は緊張して、聞きたいことを忘れてしまうことも少なくありません。
- 今回の血糖値は治療が必要なのか
- 生活習慣の見直しで改善できるのか
- 今後どのくらいの頻度で通院が必要か
気になっていることを事前にメモしておくと、限られた診察時間を有効に使うことができます。
受診は「検査を受けるだけの場」ではなく、自分の状態を正しく知り、今後の方向性を考える機会です。
準備をしておくことで、不安の解消にもつながり、納得したうえで次の一歩を踏み出せます。
血糖値が高いときの改善方法|食事・運動の基本
血糖値の改善には、食事と運動を無理なく続けることが大切です。
食事では、「量・バランス・食べる順番」を意識しましょう。
食べ過ぎを防ぎつつ、主食・主菜・副菜をそろえることで血糖値の上昇をゆるやかにしやすくなります。
野菜→主菜→主食の順で食べる工夫も取り入れやすい方法です。
運動は、ウォーキングなどの軽い運動を日常に取り入れ、継続することが効果的とされています。
食後の運動習慣は、血糖値の上昇を抑える助けになります。
「できることから始める」ことが、継続と改善につながります。



できることが何かわからない場合は、無理に自己判断する必要はありません。
医師や看護師に相談しやすい医療機関を選ぶことで、自分に合った生活習慣の見直し方法を見つけやすくなります。
血糖値が高いと言われたら早めの確認で将来の健康につなげよう
健康診断で血糖値の高さを指摘されたときは「気にしすぎる必要はないが、見過ごさないこと」が大切です。
数値の意味を正しく理解し、必要な範囲で適切に受け止めることが、今後の健康管理につながります。
過度に不安になる必要はありませんが、「異常なし」と自己判断してしまうのも避けたいポイントです。
空腹時血糖値やHbA1cが高い場合は、継続的に血糖値が高い可能性も考えられます。
糖尿病診療ガイドライン2024でも、再検査による確認が重要とされています。
「一度確認しておく」という行動が、将来の安心につながります。
日常生活の中で無理なく続けられる工夫は、以下の3つがあります。
- 健康診断の結果を見直し、数値の種類(空腹時か食後か)を確認する
- 受診が必要な数値に当てはまる場合は、早めに医療機関で相談する
- 食事の量や間食、運動量など、思い当たる生活習慣を振り返る
受診と生活習慣の見直しを並行して行うことで、自分に合った血糖値改善の方法を見つけましょう。
迷った場合は「様子を見る」のではなく「一度確認する」選択を大切にされてください。
厚生労働省でも、定期的な健診結果と早めの受診や生活改善の改善が大切とされています。
受診や生活習慣の見直しを少しずつ積み重ねることで、将来の健康につながっていきます。
最後までお読みいただきありがとうございました。
参考文献
日常臨床及び特定健診・保健指導における HbA1c 国際標準化の基本方針及び HbA1c 表記の運用指針




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