読者さま上の子が保育園から帰ってきて何回か吐いてる……。
下の子もいるし、どうしよう。



こどもの体調不良は急に訪れます。その時に慌てなくていいように対策を知っておきましょう。
嘔吐下痢は、子どもだけでなく大人も経験があるのではないでしょうか。
大人は自己判断でなんとかやり過ごせますが、子どもはそうはいきません。
嘔吐で汚れたものはどうしよう、嘔吐後に水って飲ませていいのかな?
なにを食べさせたらいいの?兄弟にもうつる?などたくさん悩みが出てくると思います。
この記事ではそんな悩みを解決できるように、嘔吐下痢の対処方法を一つ一つ解説していきます。
子どもの嘔吐・下痢で最初にする対応


子どもが嘔吐すると、どうしても慌ててしまいます。
ここでは嘔吐後に確認すべきこと、吐いた直後のNG行動、衣服・寝具の洗濯方法について解説していきます。
落ち着いて確認したい3つ
子どもが嘔吐すると心配になりますが、子どもの安全確認のためにも落ち着いて対応しましょう。
子どもも親と同様に、突然の嘔吐に戸惑い不安を抱えています。
体調不良も重なっていると、上手く伝えられない子どもに代わって親が状態を把握する必要があります。
以下の内容について、確認をしてください。
- 吐いた回数、下痢の回数、発熱の有無
- 顔色・機嫌・ぐったり感のチェック
- 吐いた物や便の色に異常がないか
個人によって色味や量の価値観差があるため、スマホで写真を残しておくのも一つの手段です。
回数など覚えにくいことは、スマホのメモ機能やカレンダー等に記載しておくのも有効です。
このような情報は病院受診での診察に役立ち、正確な診断や治療が提供でき、回復期間の短縮につながります。
子どもの安全や状態を把握するためにも、まずは落ち着いて状況を確認しましょう。
吐いた直後にやってはいけないこと
吐いて口の中が気持ち悪いだろうから、すぐに水を飲ませてあげようと思いがちですが、実はそれが逆効果になることがあります。
吐いた直後は胃が疲れていて上手く働くことができず、また吐いてしまう可能性が高いからです。
以下の行動は控えるようにしましょう。
- すぐ大量の水を飲ませる
- 無理に食べさせる
- 自己判断で市販薬を使いすぎる
嘔吐後は飲み物や食べ物を消化しにくい状態になることがあります。
まずは疲れた胃を休ませてあげましょう。
衣服・寝具が汚れたときの基本対応
嘔吐下痢は子どもだけでなく大人にもうつることがあります。
特に「ノロウイルス」は感染力が高く、アルコール消毒が効きにくいです。
嘔吐下痢=ノロウイルスではありませんが、万が一のことを考え、正しい処理方法で感染予防を行いましょう。
以下に、床が汚れた場合と寝具等が汚れた場合に分けて基本対応を説明します。
ウイルスは感染力が強いので、可能であれば使い捨てのマスク、手袋を装着して以下のものを準備してください。
- 塩素系漂白剤
- 希釈用バケツ
- ペーパータオル(新聞紙)
- ゴミ袋
- 手洗い石鹸
準備できたら塩素系漂白剤の希釈液を作ります。
ペットボトルのキャップ2杯(10ml)の塩素系漂白剤を水で希釈して500mlにしましょう(希釈した塩素溶液を、以下塩素溶液とします)。
消毒作業が終わり、塩素のにおいがなくなるまで換気します。
嘔吐物は半径2mほど飛び散ると言われているので、吐物があった場所を中心に直径4mほどを消毒します。壁などにも飛び散っている可能性があるので、塩素溶液でふき取ってください。
水拭きすることで塩素が軽減するので、肌への刺激や臭いが少なくなります。
寝具や洋服が嘔吐下痢で汚れた場合の処理準備をしていきます。
使い捨てのマスク、手袋を装着して以下のものを準備してください。
- 水でぬらしたペーパータオル(新聞紙)
- 水でぬらしたタオル
- アイロン
- 塩素溶液(白色のシーツ等塩素消毒が使用できる場合)
- 熱湯(色が付いたシーツ等の場合)
嘔吐物を広げないように注意してください。
アイロンの温度は85度以上が理想的です。家庭用の布団乾燥機では十分な効果がないとされています。
できないものは、ゆっくり熱湯をかける
じゃぶじゃぶ洗うと感染源が飛び散るので気を付けてください。
他のものと分けて洗濯してください。
以上が処理方法です。
家庭内での感染を防ぐためには必要な手順となりますので、確認してみてください。
子どもも吐物等で汚れている場合は速やかに着替えさせ、身体を冷やしすぎないよう気をつけましょう。
使い捨ての防水シートがドラッグストアやベビー用品店、100円ショップ等に売ってあるので、寝る前に布団の上に敷いておくと処理も楽になります。介護用やペット用でもOKです。



準備するものをバケツ等にひとまとめにしておくと、いざというときに慌てずに済むのでおすすめです。
子どもの嘔吐・下痢で大切な水分補給


嘔吐下痢が続くと、体内の水分が失われて脱水状態になることがあります。
特に子どもは、大人に比べて体内の水分量の割合が大きいことや、水分が代謝されるスピードが早いこと、体内の水分量を調整する腎臓が未熟なことから脱水になりやすいのです。
水分の摂り方によっては、再度嘔吐することにつながる恐れもあります。
そう言われると、どうしたらいいのか不安になる方もいるのではないでしょうか。
ここでは脱水を防ぐための飲ませ方、脱水症状の見分け方を紹介します。
脱水を防ぐための飲ませ方
嘔吐後の水分摂取は「少量頻回」がポイントです。
吐いた直後は胃が疲れている状態なので、まずは胃を休ませることが重要になります。
嘔吐直後は胃が疲れている状態なので、水分を摂取させても再度嘔吐してしまう可能性があります。30分~1時間ほどは何も飲ませないようにしてください。
嘔吐から30分~1時間ほど経って症状が落ち着いたら、ティースプーン1杯の水分を飲ませてみましょう。
ティースプーン1杯を飲んだ後も嘔吐がなければ、5~10分おきにティースプーンで飲ませる方法を繰り返します。
STEP3までを繰り返しても嘔吐がなければ、次は間隔を30分ほどあけて次は1回に飲む量をティースプーン7~10杯程度に増やしてみます。コップや哺乳瓶、ストローを使用すると勢いよく飲んでしまうことがあるので、スプーンを使用して少しずつ飲ませてあげてください。
吐き気が強い時や飲んだら吐いたときは、またSTEP1から再開してみてください。
心配で早く飲んでほしいという気持ちもあるとは思いますが、焦らずに少しずつやってみましょう。
飲ませるもの・避けたいもの
嘔吐下痢では、水分だけでなく塩分も失われます。
なので水分を摂らせるときには、適度に塩分が含まれているものがおすすめです。
以下に、おすすめの飲み物と、避けたい飲み物をまとめます。
- 経口補水液
- 薄めたジュース(柑橘系以外)
- みそ汁の上澄み、野菜スープの上澄み
- 柑橘系のジュース(嘔吐を誘発する可能性あり)
- 炭酸飲料
- 乳脂肪の多い飲み物(牛乳、ヨーグルト等)
経口補水液が特におすすめですが、子どもの嗜好もあるので飲めるものから始めてみましょう。
糖分が多いジュースは、下痢につながることもあるので薄めて飲ませることが推奨されています。
脱水症状の見分け方
大人より体内の水分の割合が大きい子どもは、脱水に陥りやすいので以下をチェックしてみてください。
- おしっこの回数・量が明らかに減った
- 口(唇や口の中)が乾いている
- 泣いているのに涙が出ない
- ぐったりしていて、あやしても笑わない、元気がない
- 目にくまが出来たように見える
- 皮膚の張りがなく、つまんだ跡がなかなか戻らない
上記の症状がある場合には、早めに病院を受診しましょう。
寝ている時間が長いと思ったらぐったりしていた、ということもあるので注意してください。
食事はいつから?なにを食べさせる?


水分が摂れたら次は食事です。
いつから再開しよう、何を食べさせようと悩むこともあるかと思います。
いつからどのようなものがいいか、解説していきます。
以下を確認してみてください。
食事を再開するタイミング
吐き気が落ち着いて、水分が摂れてから食事の再開です。
無理に食べさせずに、食べたがるかを見てください。
そして水分と一緒で、食べるときは少量ずつです。
水分摂取のようにスプーン1杯からではなくていいので、一気にたくさん食べないように気を付けてください。
選びやすい食べ物・避けたい食べ物
以下に、選びやすい食べ物と、避けたい食べ物を紹介します。
- おかゆ
- うどん(よく煮込んだもの)
- 野菜スープ、みそ汁
- 軟らかい物(豆腐など)
- 揚げ物、油っこいもの
- 甘い物
- 冷たい物
- 刺激の強い味のもの
- 乳製品
- 食物繊維の多いもの(サツマイモ、海藻、きのこ等)
- 消化しにくい物(貝類、いか、たこ、ラーメン等)
消化にいいものから始めてみましょう。
普段の食事に戻すのは便の状態が少しずつ固形に近づいてからが望ましいです。
病院に行く目安と救急受診が必要な症状


自宅で様子を見るのか、すぐ病院に連れていくべきなのか。
これは嘔吐下痢だけでなく、子どもの体調不良の際には保護者の多くが悩むことではないでしょうか。
ここでは様子を見ていいのか、夜間救急の受診が必要な場合も含め以下に記載していきます。
様子を見ていいケース
自宅で様子を見ていいときは、以下のようなケースです。
- 少しずつでも水分が摂れている
- 比較的機嫌が良い
- 症状が強くなく回復傾向にある
このような場合は自宅で経過を見てみましょう。
早めに受診したいケース
早めの受診をおすすめしたいケースは以下です。
- 嘔吐や下痢が何度も続く
- 水分が摂れない
- 高熱、腹痛、長引く症状がある
このような場合は、早めに病院を受診しましょう。
すぐ受診したい危険サイン
すぐに病院受診してほしい症状は以下です。
- ぐったりして意識がはっきりしない、呼びかけへの反応が弱い
- 血便が出た
- おなかをものすごく痛がり、泣き止まない、顔色が悪い
- 緑色の嘔吐がある
- けいれんを起こした
上記の症状がある場合は、夜間であっても救急受診をすることをおすすめします。



小児科において、保護者の「なにかおかしいな」という勘は大切です。
気になったときは受診をおすすめします。
もし悩む場合は、「#8000」や、日中であればかかりつけの病院へ電話で相談してみてください。
子どもの嘔吐・下痢は慌てず順番に対応
嘔吐下痢に関わらず子どもの嘔吐・下痢には、慌てずに落ち着いて観察することが大切です。
徐々に悪化していくケースもあれば、回復していくケースもあります。
この記事では、嘔吐下痢の観察ポイント、汚れたものの洗濯方法、脱水の見分け方、水分食事摂取方法、病院受診の目安を解説していきました。
保護者に嘔吐下痢がうつると、子どもを看護することがさらに大変になるので、しっかりと感染対策をして自身を守ることも大切です。
この記事を参考にして、いざというときに備えてみてください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。




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