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子どもの水分補給の方法どうする?発熱時に飲まないときのコツや病院受診の目安を解説

読者さま

子どもが発熱した時の水分補給ってどうしたらいいいの?
病院に受診するタイミングって?

子どもの急な発熱は、飲ませていい飲み物や、機嫌が悪くなって飲まないなど、親御さんの心配は尽きませんよね。

特に夜間や週末に熱が出ると、病院にもすぐ行けず、一人で対応しなければならないこともあります。

発熱時の適切な水分補給の種類やタイミング、量などを理解しておかないと、胃腸に負担がかかる可能性があります。

この記事では、子どもが発熱したときの水分補給について詳しく解説します。

「飲んでくれないときのコツ」や「病院に行くべきタイミング」もあわせてご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

子どもがいつ発熱しても安全な水分補給ができるように、不測の事態に備えて知識を深めましょう。

目次

子どもが発熱したときに水分補給が大切な理由

子どもが発熱すると体の中の水分が失われやすくなります。

体の中の水分が不足すると様々な不調が現れます。

こまめな水分補給で脱水を予防しましょう。

発熱で体の水分が失われやすくなるしくみ

熱が出ているとき、体の中では体温を下げようとしてさまざまな変化が起きています。

研究では、体温が1℃上がるごとに、代謝率が約10~12.5%上昇することが報告されています。

代謝が上がると、呼吸が速くなり、汗もかきやすくなります

呼吸が速いだけでも、呼気(吐く息)から水分がどんどん出ていきます。

さらに、高熱のときは食欲が落ちるため、食事からとれる水分も少なくなりがちです。

大人に比べて体が小さい子どもは、体に蓄えられる水分量も少なめです。

そのため、少し水分が失われただけでも、脱水が起きやすい特徴があります。

水分不足になると起こりやすい不調

子どもが水分不足になると、脱水による不調やさまざまな変化を伴う場合があります。

子どもは脱水の知識が乏しく、自身の体調変化に気づかないことも珍しくありません。

自分の状況を伝えるのが、上手くできない子どもが多いため、保護者の観察が必要です。

以下の変化を感じた場合は、水分不足になっている兆候があります。

  • 口や唇がカラカラに乾く
  • おしっこの回数が減る(または色が濃くなる)
  • ぐったりして元気がなくなる
  • 泣いても涙が出ない

脱水になると、体調不良の状態が進行したり、回復までの期間が延びたりする恐れがあります。

保護者が子どもの様子を見ながら声をかけ、こまめに水分補給をすすめることが大切です。

「たくさん」より「少しずつ」が基本

「水分補給が大事」と聞くと、一度にたくさん飲ませようとしてしまいがちです。

でも、熱があるときのお腹はとてもデリケートです。

一気に飲ませると、気分が悪くなって吐いてしまう場合があるため、基本は「少量をこまめに」行いましょう

スプーン1杯分(約5ml)から始めて、嫌がらずに飲めたら少しずつ量を増やしていくイメージで進めましょう。

5~10分おきに少量ずつ与えるだけでも、一日通じてみると十分な量になることがあります。

一日に必要な水分量は年齢や体重によって異なります。

一日あたりに必要な水分摂取量(食事の水分量も含む)の目安を以下にまとめました。

対象1kgあたりの必要摂取量の目安
新生児60〜80ml
乳児100〜120ml
幼児80〜100ml
学童60〜80ml
参照:経口補水液OS-1.脱水対策「気をつけよう!幼児・乳児の脱水症」編集 / 飯田 喜俊:エキスパートの輸液,南江堂1993:p197-205より作成
体重1kgあたりの必要摂取量の目安
0~10kg100ml/kg
10~20kg1000ml+50ml/kg
20kg以上1500ml+20ml/kg
参照:厚生労働省.栄養に関する医療ケア
筆者

子どもが発熱した時は脱水になりやすいので、焦らず、ゆっくりこまめな水分補給を行いましょう。

子どもが発熱したら水分補給は何を飲ませる?

子どもが発熱した時はその子が普段から口にしている、慣れている飲み物を飲ませましょう。

ただし、発熱中はいつもと体の状態が違うため避けた方が良い飲み物もあります。

飲みやすいもの(水・麦茶・湯冷まし)

発熱中の水分補給として、基本的におすすめなのは以下のものです。

水(白湯・湯冷まし)

クセがなく飲みやすいため、多くの子どもに受け入れられやすいです。

冷たすぎず、人肌程度の温度にすると、お腹への負担も少なくなります。

麦茶

ノンカフェインなので子どもにも安心して与えられます。

味にクセがなく、少し冷やしても飲みやすいです。

塩分やミネラルがほとんど含まれていないため、大量の発汗がある場合は補いきれないこともあります。

普段から子どもが慣れ親しんでいる飲み物の方が発熱中でも嫌がらずに安心して飲めます

経口補水液やスポーツドリンクの使い分け

汗が多い時や食事が取れない時は、経口補水液やスポーツドリンクでの水分補給を優先して行いましょう

無理に食べさせなくても大丈夫です。

経口補水液(OS-1など)

経口補水液は、水分と塩分・糖分のバランスが体に吸収されやすいよう設計されています。

発熱に加えて、下痢や嘔吐がある場合は特に効果的です。

薬局やドラッグストアで購入でき、子ども用の商品もあります。

ただし、味が独特(しょっぱい・薄いと感じる子が多い)なので、嫌がる子どもも少なくありません。

「飲んでくれなかった」という声もよく聞きます。

スポーツドリンク(ポカリスエットなど)は、飲みやすく、経口補水液より糖分が多めです。

子どもには、水で2~3倍に薄めて与えるのが一般的ですが、糖分が多いため、腸で水分を引き寄せて下痢を起こすこともあります。

塩分は経口補水液より少なめであるため、発熱だけで下痢・嘔吐がない場合は、薄めて使う分には問題ありません

以下で表にまとめました。

状況おすすめの飲み物
日常的な水分補給水・麦茶・薄めたスポーツドリンク
発熱のみで食欲あり水・麦茶・薄めたスポーツドリンク
発熱があり食欲もない経口補水液(少量ずつ)または水や麦茶でも良い
発熱+下痢・嘔吐経口補水液(少量ずつ)

日常的な水分補給は水やお茶、薄めたスポーツドリンクで問題ありません。

下痢や嘔吐があり脱水が心配な時など、特別な場面は経口補水液を積摂取することがおすすめです。

避けたい飲み物・注意したい飲ませ方

以下のものは、発熱中の子どもには避けたほうが無難です。

カフェインを含む飲み物
  • 緑茶・紅茶・コーラなど
  • 利尿作用により水分が排出されやすくなる
炭酸飲料
  • 炭酸ガスによる膨満感で体調不良になりやすい
  • 体調次第では炭酸刺激が負担になる
牛乳・乳製品
  • 下痢や嘔吐がある場合は、胃腸への負担になりやすい
  • 嘔吐後はしばらく控えるのが最適
ジュース類(果汁・乳酸菌飲料など)
  • 糖分が多いため、下痢があるときは控える
  • 酸味の強いものは胃を刺激しやすい

注意したいのは、一気飲みによる嘔吐の誘発です。

横になったまま飲ませると、誤嚥(ごえん)で誤って気管に入るリスクがあります。

できるだけ上体を少し起こした状態で飲ませましょう。

子どもが発熱中に飲まないとき水分補給のコツ

体がしんどいときに水分をとらせるのは、正直かなり難しいことでもあります。

水分摂取が難しい場合は、飲み方を変える・食べる形で補う・声かけを工夫するなどの方法を試してみてください。

飲み方を変える

温度を変えてみる

冷たいものを嫌がる子には、常温や少し温めたものを与えてみましょう

逆に、普段は温かいものを好む子でも、発熱中は「冷たい方が気持ちいい」と感じることもあります。

その日の体調に合わせて変えてみましょう。

容器を変えてみる

コップで飲みにくそうなときは、スプーンやシリンジ(注射器型の補水グッズ)、ストロー付きのボトルが有効なことがあります。

2歳前後の子どもは、スプーンで一口ずつ飲ませると受け入れやすいこともあります。

量を減らしてみる

「もっと飲んで」と言われると、逆にプレッシャーを感じて嫌がる子もいます。

「ひとくちだけでいいよ」と伝え、無理強いさせないことも大切です。

少しずつでも水分が取れていれば自宅で様子を見る時の安心材料になります。

食べる形で補う

水分は飲み物からだけでなく、食べ物からも補えます。

おすすめの食材
  • 果物(スイカ、みかん、いちご):水分が多く、甘みもある
  • アイスクリーム・シャーベット・ゼリー:冷たくて口の中がすっきりする、食べやすい
  • おかゆ・うどん・にゅうめん:消化にやさしく、水分も一緒に摂れる
  • 豆腐・茶碗蒸し:やわらかくて食べやすく、水分もある程度含む

アイスや果物は栄養面では物足りないこともありますが、「何も飲んでいない・食べていない」状態よりはいいです。

食べられるものを優先して与えましょう

下痢や嘔吐がある場合は、糖分の多い果物やアイスは症状を悪化させることもあるため注意が必要です。

筆者

年齢によっても、食べやすさや飲み込みやすさが違います。

声かけを工夫する

「飲まなきゃだめ!」と言えば言うほど、子どもが頑なに拒否することはよくあります。

以下のような、少し視点を変えた声かけを試してみましょう。

  • 「ママと一緒に飲もうか」(一緒に飲む)
  • 「好きなコップに入れていいよ」(選ばせる)
  • 「ちょっとだけ飲んだら、あとは休んでいいよ」(見通しを伝える)
  • 「のどにお水あげようか」(子ども目線の表現)

テレビを見ながら、絵本を読みながら、など「ながら補給」が効く子もいます。

飲むこと自体への注意が薄れると、すんなり口をつけてくれることがあります。

病院を受診する目安

家で様子を見るべきか、病院に行くべきかは、子どもが熱を出したときに多くの親御さんが悩みます。

早めに相談したい症状すぐに受診を考えたい危険な様子があるので参考にしてください。

早めに相談したい症状

以下のような場合は、翌日でも早めにかかりつけ医に相談することをおすすめします。

  • 2~3日以上発熱が続いている
  • 水分補給がほとんどできていない(丸一日近くほぼ飲めていない)
  • 飲んでもすぐに吐いてしまう
  • おしっこが半日~1日出ていない
  • 眠ってばかりいて、呼びかけへの反応が鈍い
  • 顔色がいつもより悪い
  • 生後3ヶ月未満の赤ちゃんで38.0度以上の熱がある(これは特に早めに)

生後3ヶ月未満の赤ちゃんの発熱は重症化することもあるので注意が必要です。

「なんとなく様子がいつもと違う」直感も大切にしてください。

筆者

日頃から子どもを見ている親御さんの感覚は、正確なことが多いです。

すぐ受診を考えたい危険な様子

以下のような症状がある場合は、夜間・休日でも救急受診を検討してください。

  • 水分がほとんど取れていない
  • 意識がぼんやりしている、呼びかけても反応が薄い
  • けいれんが起きた(または止まらない)
  • 呼吸が明らかに苦しそう・速い・ゼーゼーしている
  • 唇や爪の色が紫っぽくなっている
  • 泣いても涙が全く出ない+ぐったりしている
  • 嘔吐や下痢が激しく、水分が全くとれない状態が数時間続いている

上記の状態は、自宅での対応が難しいサインです。

迷ったときは、地域の「小児救急電話相談(#8000)」に電話するのもひとつの方法です。

看護師や医師に状況を伝えると、受診の必要性についてアドバイスをもらえます。

子どもの発熱時は少しずつこまめな水分補給を!

子どもが熱を出したとき、水分補給はとても大切なケアのひとつです。

ポイントを以下でおさらいします。

子どもの発熱時の水分補給のポイント
  • 基本は「少量をこまめに」が鉄則
  • 飲み物は水・麦茶・湯冷ましから始め、必要に応じて経口補水液を活用
  • 飲んでくれないときは、温度・容器・声かけを変えてみる
  • 果物・ゼリー・おかゆなど、食べ物から水分を補う方法も有効
  • 脱水のサインや危険な症状は早めに気づいて対応

完璧にやろうとしなくて大丈夫です。

「少しでも飲んでくれた」「いつもより反応がいい」そんな小さな変化を見ながら、無理なく続けていきましょう。

心配なことがあれば、かかりつけ医や#8000への相談を遠慮なく使ってください

筆者

あなたが子どものそばで気にかけていること自体が、大切なケアです。

最後までお読みいただきありがとうございました。

参考文献

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