悲しい。大切に育てていた水耕栽培のレタスが根腐れしている……
簡単で取り組みやすいはずの水耕栽培で、なぜ根腐れが起きるのでしょうか。
毎日大切に世話しているのに、根腐れで枯れてしまうのは本当にショックですよね。
しかし、安心してください!
根腐れした植物もきちんと処置すれば、また大きく育つようになりますよ。
この記事を読むと水耕栽培の根腐れの原因とその予防方法、根腐れしたときの対処法がわかります。
根腐れを克服してすくすくと育つ水耕栽培植物が、あなたの暮らしにうるおいをもたらしてくれるでしょう。
どうぞ最後までお読みください。
【水耕栽培で根腐れする】酸素不足の原因とその予防策4つ
水耕栽培で根腐れする主な原因は、酸素不足です。
なぜ根腐れの原因となる酸素不足が起きるのでしょうか。
理由は以下の4つです。
- 植物の呼吸
- 水温の高さ
- 微生物や藻の繁殖
- 植物の成長
ひとつずつ説明しますね。
水耕栽培で酸素不足が起きる原因〜植物は呼吸しているから
あなたは、植物が光合成で葉・茎、などから二酸化炭素を吸収して酸素を作り出していることをご存知ですよね。
植物は酸素を作り出しながら、同時に呼吸をしています。
呼吸は葉・茎、そして根でも行われています。
植物が光合成しながら同時に呼吸しているのは、見落としがちではないでしょうか。
さらに重要なのは、植物は根でも呼吸している点です。
水耕栽培は土壌栽培と違い、一定サイズの容器で栽培します。
そのため、容器の中の酸素量には限りがあります。
植物は根からその限られた酸素で呼吸していると考えてください。
植物が成長し根も伸びると水の量が減り、結果として根は酸素不足になりやすいのです。
植物の根も呼吸をするので、水の量には注意しましょう!
水耕栽培で酸素不足が起きる原因〜水温と密接な関係があるから
水中の酸素量は、下記のように水温と密接な関係があります。
- 水温が高い→酸素量は少ない
- 水温が低い→酸素量は多い
水に溶ける酸素は、水温が高いと少なくなり、水温が低いほど多くなります。
水温と酸素量に関係があるなんて、知りませんでした!
気温が高くなる季節には水耕栽培の水温も高くなるので、酸素量が減り根腐れを起こしやすい状態になります。
一方、冬は水中に溶け込む酸素がたくさん残ります。
しかし、冬でも水分は蒸発しますから、酸素も自然に減っていくのです。
酸素不足にならないよう、夏は水温に注意し、季節にかかわらず水の量が十分保持できているか確認しましょう。
水耕栽培で酸素不足が起きる原因〜微生物や藻が繁殖するから
微生物は水耕栽培での根腐れの原因となります。
気温が高くなる夏は、水耕栽培の水は植物を育てる栄養分が入っているため傷みやすくなります。
水耕栽培とは、肥料を混ぜた水溶液で植物を育てる方法です。
肥料が根腐れの原因のひとつになるのですね!
水耕栽培では、水をきれいに保つと微生物が発生しにくく、藻の繁殖もおさえられます。
容器内の水溶液はこまめに取りかえてきれいな状態を保ち、微生物や藻の繁殖を防ぎましょう!
水耕栽培で酸素不足が起きる原因〜根も成長するから
夏は植物が成長する時期です。
植物が成長する時期は、エネルギー源としてより多くの酸素が必要となります。
成長期には、もちろん根もぐんぐん伸びます。
根は成長とともに必要になる養分や酸素をより多く吸収しなければなりません。
つまり、成長期に水中の酸素量はますます少なくなってしまうということです。
植物が大きく育つ季節には、根の大きさに合わせて容器もひとまわり大きいものに変えましょう!
少し前まで異常がなかったのに、数時間のうちに枯れた状態になることもあります。
これは、酸素不足が起きている証拠です!
すぐに根の状態を確認してください。
水耕栽培で根腐れしたかどうか判断するポイントと対処法
水耕栽培は土壌栽培と違い、根の様子を簡単に観察できます。
以下の状態に当てはまるか確認し、根腐れかどうか判断してください。
葉→変色している・黄ばむ
茎→しわがある
根→黒ずむ・カビが発生する・溶けている、または溶け始めている
※液体肥料を加えても回復のきざしが見えないときも要注意!!
根腐れすると植物は水を吸い上げられず、葉が黄色くなるので分かりやすいです。
残念ですが、根腐れした根はもう元には戻りません。
そのまま放置せず、すぐに対処しましょう。
ここからは根腐れしたときの対処法を2つお伝えします。
- 根腐れした根の除去
- 水栽培への移行
ひとつずつ見ていきましょう。
根腐れした根を除去する
根腐れした根を除去して、新しい根を生やす処置が必要です。
根腐れは以下の手順で対処します。
- 葉をカットして量を少なくする
- 根腐れし黒く変色した部分をカットする
- 栄養分の入っていないきれいな水を水耕栽培に入れる
- 根の先から半分くらいを容器につける
- 太陽の光が入らない場所で新しい根が出るまで経過観察をする
最初に葉をカットするのは、葉の呼吸量を減らし根にかかる負担を減らすのが目的です。
根をカットするので、葉もカットして全体のバランスを取ります。
植物全体の回復は遅くなりますが、根腐れして枯れてしまうのを避けられますよ。
根が黒く変色しているのを見ると、回復は不可能に見えるかもしれません。
しかし、すべて根腐れして黒くなっているように見えても、まだ元気な根が残っている場合もあります。
目に入りやすい場所に水耕栽培植物を置いて、根の変化に早めに対処しましょう。
処理後は水栽培に移行する
根腐れ処理をした後の植物は、栄養分の入った水耕栽培用の水溶液で育てるのはお休みしてください。
水栽培は水だけ使うので、根に負担がかかりません。
水耕栽培と水栽培の違い
- 水栽培は水だけで植物を育てる
- 水耕栽培は栄養分の入った水溶液で植物を育てる
カットした根は細菌が入りやすく、新しい根が生えて健康な状態に戻るまで時間がかかります。
わたしたちも病気になるとゆっくり休み、体に優しい食事をして無理なく回復できるようにしていますよね。
植物も同じです。
経過観察中は、水の量を根の先から半分ぐらいまでに調整し、太陽の光が入らないところにおきます。
根元まで水につけること、日光が当たって水温が高くなることは、どちらも再び根腐れを起こす原因になるからです。
植物が元気になり新しい根が生えてくるまで、栄養分の入っていない水栽培で見守りましょう。
水耕栽培で根腐れしない!酸素不足にさせない!予防と対処は?まとめ
この記事では、水耕栽培で根腐れする原因とその予防・対処方法をご紹介しました。
水耕栽培で根腐れする最大の原因は、水溶液中の酸素が不足することです。
酸素不足を起こさせないための予防法は、下記の4つです。
- 植物の根も呼吸をするので、水溶液の量が減りすぎないように注意する
- 温度が高い夏には水温に特に注意し、季節にかかわらず水溶液の蒸発に注意する
- 容器内の水溶液はこまめに取りかえ、きれいな状態を保って微生物や藻の繁殖を防ぐ
- 植物が大きく育つ季節は、根の大きさに合わせて容器をひとまわり大きいものに変える
根腐れさせないために、水分量や水温に気をつけて、植物の状態をよく観察しましょう。
万が一根腐れしてしまったら、早めの対処が肝心です。
- 葉をカットして量を少なくする
- 根腐れし黒く変色した部分をカットする
- 栄養分の入っていないきれいな水を水耕栽培の容器に入れる
- 根の先から半分くらいを容器の水につける
- 太陽の光が入らない場所で新しい根が出るまで経過観察をする
根腐れを起こさず元気に育った植物は、日々の暮らしに楽しみや癒しをもたらしてくれるでしょう。
あなたの水耕栽培が成功するように祈っています。
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最後までお読みいただきありがとうございました。
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