読者さま最近ゲリラ豪雨がとても多くて対処がとても大変……。
日中は出勤していることが多いから家の勝手とも違って困ってる💦
そんなお悩みをお持ちの方もいるのではないでしょうか。
この記事では突然起きるゲリラ豪雨に対して、企業として何かできることはないか考え、ゲリラ豪雨が起きた時の基本的な対策や、すぐに実践できる防災対策を紹介していきます。
いざというときにすぐ動けるように、今から予防対策を考え自分も従業員も安全を守れるようにしていきましょう!
ゲリラ豪雨とは


そもそも普通の雨と違って突然降ってくるゲリラ豪雨とは、どのようにして起こるのでしょうか。
そしてゲリラ豪雨での被害が増えている中、昔と今でどんな変化が出てきているのでしょうか。



まずは基礎知識について知っておきましょう。
ゲリラ豪雨はどうして起こる?
ゲリラ豪雨とは、普通の雨と何が違うのでしょうか?
どうして起こるのか説明していきます。
- 短時間
- 局地的
- 予測が難しい場所や時間に起きる
まるでゲリラのように突然発生することから「ゲリラ豪雨」と名付けられましたが、正式名称ではありません。
気象庁では「局地的大雨」や「集中豪雨」と呼んでいます。
直径10~数十キロメートル程度で非常に狭い低域に集中し、数十分の間に数十ミリ以上の雨が降るという特徴があります。



予測が難しく、突然発生するため特に注意が必要です!
ゲリラ豪雨の原因は積乱雲です。
積乱雲が降らせる雨は雨粒が落下する距離が長く、長い間空気中に溜まってとても大きくなります。
その雨粒を上昇気流では支えられなくなってしまうと、大きな雨粒として突然ザーザーと振り出します。
積乱雲が30分~1時間で消えてしまうため、それに伴って雨も止みます。
ゲリラ豪雨が起きやすい季節とその理由
ゲリラ豪雨は7~9月にかけて発生し、特に8月中心がピークとされています。
季節としては夏に起きるイメージですね。
夏の強烈な日差しが主な原因となっています。
地表近くの空気が暖められることで上昇気流が発生します。
この暖かい空気と、上空の冷たい空気がぶつかり合い大気の状態が不安定になることで積乱雲が発達していき、先ほどの仕組みにつながります。
また、都市部では強烈な日差しによってアスファルトやコンクリートの影響で地位表がさらに熱くなることで上昇気流の発生が強まります。
この現象を「ヒートアイランド現象」と言います。
ゲリラ豪雨の昔と今



「ゲリラ豪雨」という言葉は前から聞いたことあったけど、最近は被害も多い気がする……。
そんな風に感じている方が多いのではないのでしょうか?
昔と今でゲリラ豪雨の違いはあるのか見ていきましょう。
- 大雨の年間発生回数は有意に増加しており、より強度の強い雨ほど増加率が大きくなっています。
- 1時間降水量80mm以上、3時間降水量150mm以上、日降水量300mm以上など強度の強い雨は、1980年頃と比較して、おおむね2倍程度に頻度が増加しています。
気象庁によるとより強い雨ほど増加している傾向にあると言っています。
地球温暖化がこの原因の一つと考えられ、気温が上昇する分、前項目でお伝えした積乱雲の発達を促すことになります。
ゲリラ豪雨の2つの被害





企業としての大雨被害って具体的にどんな被害があるんだろう?



企業の大雨被害はからはっきりと見えるものだけではありません。
どんなものがあるのか見てみましょう。
被害事例から見る企業への影響
「豪雨」と聞くと浸水、停電などが思いつくのではないでしょうか。
しかし、起業としての豪雨での被害はそれだけではありません。
- 浸水
- 停電
- 通信障害
- サーバーダウン など
2024年9月に起きた石川県での豪雨による影響では、停電が主な原因による電源供給ができない状況となりました。
SNSやネットで情報を集める私たちにとって、通信障害はとても困る災害ですよね。
浸水などの影響で企業が被害を受けるのはフロアの土砂処理だけではありません。
水没による機器の故障、データ消失があります。
ニュースではあまり大きい被害として報道されていませんが、企業としてデータがなくなるというのはとても困りますよね。
実際の事例として、2022年8月線状降水帯による水災被害を受け、新潟県を中心に事業所を構える社会福祉法人の電子機器4歳が水没してしまった件があります。
日常業務で使用するデータや名簿、会計データなどが含まれており、被害助成の申請に必要なデータも入っていたため、企業の事業継続ができないだけでなく、助成受給も困難な状態になってしまったといいます。



ニュースで報道されるような浸水・停電以外にも、企業にとっては多大な被害を受けていることもあるんだ。



そうなんです。
でもそれだけでなく、企業として注意しておいてほしいことが、もう1つあります。
「自社は大丈夫」と油断しやすいリスク
これは企業に限りませんが、被災された多くの方が語るのが「自分は大丈夫だと思っていた。」「こんなに被害を受けると思わず油断していた。」と、自分にはテレビのような被害は及ばないと思っていたということです。
「備えあれば患いなし」という言葉があるように、自分に降りかかってもおかしくないという思考で、早めの判断や、事前の対策を行っていきたいですね。



次章からは、対策について一緒に見ていきましょう。
企業がすぐできるゲリラ豪雨対策の基本





ゲリラ豪雨の基本的なことや、企業にとっての被害を知ることができたけど、被害を最小限にするにはどうすればいいんだろう。



まずは、いつゲリラ豪雨が来てもいいように、今すぐできる基本の対策をお伝えしていきます!
建物周辺・屋外施設の点検
まず始めにできることが建物周辺、屋外施設の点検です。
自分の会社が浸水区域かを知る
ハザードマップを使用して、自分の会社が浸水区域かどうかを知りましょう。
それだけで意識が変わります。
浸水対策用品を整える
土嚢や水嚢、止水版など浸水直前や雨が降ってから準備するのではなく、事前の備えを十分にしましょう。
事業継続に必要な備品や蓄電池等も日々の点検で大切にしてください。
また、排水溝に汚れがたまっていると浸水しやすくなってしまうためこまめな掃除も心掛けましょう。
避難経路の確認
水害発生時にはどのようなルートで非難するべきかを予め決めておきます。
決めた内容をすべての従業員へ周知しておくことも重要になってきます。
いつでもだれでも確認できるように、壁などに貼り付けておくのも良いですね。
社内の安全確保マニュアル
建物周辺の安全確保に対策を行うことができたら、次に行うのは、社内で周知しておく安全確保マニュアルを決めておきましょう。
雨の規模に合わせて、それぞれが安全を確保しながら働ける環境・スムーズに避難できる準備を事前に決めておく必要があります。



主な対策例をお伝えします。
- テレワーク
- 計画的な休業
- 時差出勤
- 安否確認の仕組みを整える
- BCP策定を済ませておく
データと通信のバックアップ
前章でもお伝えした通り、停電や電源供給ができないなどの通信被害、浸水による機器の故障・データ破損を守ることが企業においてとても重要になってきますよね。
平常時からこまめにデータのバックアップを行っておきましょう。
また、機材そのものを守るため、重要設備は高所移動できるように対策を考えておいたり実際にスペースを確保しておくのもいいかもしれません。
オフィス・工場別における実践的な防災対策


一言で企業と言っても、オフィスビルを構える企業もあれば、工場作業をしている企業もありますよね。
この章ではより実践的な安全対策がとれるよう、企業の形態パターンに分けてご紹介していきたいと思います。
オフィスの場合
オフィスの場合は、都市型水害対策をしておきましょう。
都市型水害とは、道路や建物が多く、地面がアスファルトやコンクリートでおおわれている都市部で発生する水害のことです。
都市型水害が発生しやすい条件として、以下のような特徴が上げられます。
- 堤防付近など河川や海と隣接する地域
- 近隣の河川より低い地域
- 埋め立て地などもともと水が流れていた地域
- 過去に水害が発生歴のある地域
- アスファルト、コンクリ―トで覆われている地域
- 地下街や地下鉄などの地下利用が多い地域
企業が以上のような条件に当てはまっていれば、ハザードマップの確認なども並行して行いながら、対策を考えていきましょう。
- ハザードマップの確認
- ビル内避難経路の確認・確保
- 土嚢、止水版などを事前準備しておく、都市型浸水対策
工場・倉庫の場合
工場や倉庫などの建物の場合、フロアの数が少ないため浸水被害に力を入れておいた方が良いのではないかと考えます。
- 資材・機械の高所保管の確保
- ポンプ設置などで水の侵入を防ぐ
- 排水管理をスムーズに行えるよう、建物周辺の排水溝の掃除をこまめに行う
- 避難場所の確認
社用車・配送業務への影響対策
ゲリラ豪雨時、必ずしも建物内にいるとは限りません。
配送業者の方々は、雨天時の運転指針をマニュアル化しておく必要があります。
警戒レベルごとに分けておき、配送中止の判断をしやすくするのもいいかもしれません。
- 雨天時の警戒レベル別運転指針
- 安全マニュアル整備



企業の種類によって基本的な対策のほかに、その職種に合わせた豪雨対策が必要だということが分かりました!
ゲリラ豪雨にも事前の対策と冷静な対処で落ち着いて対応しよう
いかがだったでしょうか。
ニュースでは報道されておらず、企業が実は水害で困っている事例なども知っていただくことができたでしょうか。
そして、「自分たちの企業は大丈夫」という油断も禁物です。
ゲリラ豪雨は、いつ起きるのかわからない分、事前の対策が必要になってきます。
おさらいしておきましょう。
- 建物周辺・屋外施設の点検
- 社内の安全確保マニュアル
- データと通信のバックアップ
また基本的な対策に加えて、従業員の命と安全を守るためにその企業に合わせた対策も重要になってくるということが伝わったかと思います。
リスト以外にも何かできることはないか考えてみてくださいね。
ぜひ今日からできることを見つけて、いつでも対応できるように心と物理的な準備と両方を備えておきましょう!
最後までお読みいただきありがとうございました。










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