毎年なんとなく食べているけど、節分に恵方巻を食べるのはどうして?
こんな風に「なぜ節分に恵方巻を食べるの?」「なぜ食べている最中は喋っちゃいけないの?」などの素朴な疑問に正確に答えられる人はなかなかいませんよね。
筆者は幼少期から恵方巻に親しんできました。
家族全員が同じ方向を向いて黙々と恵方巻を食べる、非日常的な光景。
今でも、みんなで笑いをこらえながら食べた思い出が鮮やかによみがえります。
楽しい思い出とともに伝統も引き継がれたら、素敵だと思いませんか?
そこで今回は節分に食べる恵方巻の意味や食べ方、具材について詳しくご紹介していきます!
恵方巻の意味やルーツを知ることで自信を持ってお子様に伝えたり、日本らしい季節行事を家族でより楽しく味わうことができるようになりますよ。
気負いしないあなた独自の節分の過ごし方も見つかるかもしれないですね!
そもそも節分とは?
節分とは「季節を分ける」という意味があり、「立春」「立夏」「立秋」「立冬」と年に4回あります。
春夏秋冬それぞれが始まる前日を指して「節分」といいます。
旧暦では立春の頃が一年の始めとされたことで「節分=立春の前日」が定着していきました。
邪気や悪いものを落として幸せや健康を願い、気持ちも新たに新年のスタートを切るための日本の伝統行事と言えますね。
節分に恵方巻を食べる意味
恵方巻を食べることにはどんな意味が込められていて、どのようにして日本に定着していったのでしょうか。
あわせて恵方巻の食べ方のルールを3つご紹介します。
恵方巻とは?
そもそも恵方巻とは、節分に食べる巻き寿司のこと。
その年の恵方に向かって黙々と食べることで運を逃がさず福を呼び込むことができるとされています。
恵方とは、その年の福徳をつかさどる「歳徳神(としとくじん)」という神様がいる方角のこと。
恵方巻きが親しまれるようになった起源や経緯については諸説あります。
その中でも恵方巻が広まったのは商業的な要素が大きいと言われているのです。
起源については大阪の商人や芸子が商売繁盛を祈願し節分に巻き寿司を食べたという、江戸時代末期の説が有力とされています。
関西方面ではもともと、節分に恵方にお参りをする「恵方参り」の風習も盛んで、節分と恵方の結びつきが強い地域だったことも大きく関係していそうですよ。
現代社会で節分に恵方巻を食べる習慣が広がったのは、下記の事柄が要因だと言われています。
- 寿司の販売促進や海苔の消費促進
- 1980年代からコンビニの冬の売り上げ対策として販促キャンペーンが行われたこと
あなたも恵方巻があちこちで売られるようになった時期を覚えているのではないでしょうか。
恵方巻の起源や経緯は諸説あるものの、古くから年の節目に人々と日本社会に活気を与えてくれる行事であったことは間違いなさそうですね!
恵方巻の食べ方のルール
一般的に知られている恵方巻の食べ方を、込められた意味と共にご紹介します。
- 恵方を向いて食べる
恵方とはその年の福徳をつかさどる神様がいる方角のこと。
恵方を向いて食べることで吉を呼び込みます。
願い事をしながら食べると願いが叶うとも言われていますよ! - 一人一本切らずに丸ごと食べきる
切り分けたり途中で食べるのをやめることは「縁が切れる」ことを連想させ、縁起が悪いとされています。 - 食べている最中は無言で
喋ってしまうと、せっかく恵方を向いて食べて取り込んだ福が口から逃げてしまうと考えられています。
以上が恵方巻の食べ方のルールとして知られていますが、一番大切なのは日本の四季を感じ行事を楽しむこと。
お子様が食べやすいように細巻きなど小さいサイズのものを用意するのも良し◎、数人でシェアして数種類の恵方巻をみんなで楽しむのも良し◎!
難しく考えすぎず、笑顔で楽しんだ方が運を引き寄せることができそうですね。
恵方巻の具材と意味
ここまで恵方巻を食べる意味や食べ方をお伝えしてきましたが、巻く具材に決まりはあるのでしょうか。
作ってみようと思ったけど、具材を全部揃えるのはハードルが高いな…
縁起が良くても苦手な食材が入っていたら食べづらいな…
こんな風に少し不安に思われている方もいらっしゃるかもしれませんが、安心してください!
この章を読めば、きっとあなたらしい恵方巻の楽しみ方が見つかるはずですよ。
恵方巻の具材に決まりはない!
恵方巻は七福神にあやかって7種類の具材を入れると縁起が良いとされています。
七福神とは、福を授けてくださる7体の神様のこと。
「7つの幸福を授けられ、7つの厄災が取り除かれる」と室町時代末期から語り継がれてきました。
7つの具材をそろえるのが難しい場合もありますよね。
実は恵方巻の具材に特に決まりはなく、自由に好きなものを巻いて楽しめます。
恵方に向かって食べることが重要なので、好きなものを入れたオリジナル恵方巻を食べても構わないのです。
縁起が良いものを食べたい場合は、7種類入ったものにしましょう。
具材に込められた意味
入っていると縁起がいいとされている具材と意味をご紹介します。
- かんぴょう
細くて長いことから「縁結び」「長寿祈願」 - しいたけ
陣笠という戦場で使う傘の形をした防具に似ていることから「身を守る」 - 高野豆腐
原料である大豆が邪気や魔除けの食材とされていることから「邪気払い」 - うなぎ/あなご
姿かたちが長いことから「長寿」、うなぎのぼりに通じて「上昇・出世」 - 卵焼き/伊達巻
黄金色で「金運上昇」、伊達巻は巻物に似ているので「知識向上」 - きゅうり
『九利(きゅうり)』の語呂合わせから「9つの利をもたらす」 - 桜でんぷ
鯛などの白身魚をほぐしており、春を象徴する桜色で「めでたい」 - エビ
ひげが長く腰が曲がっているため「長生き」、目が飛び出ているように見えることから「めでたい」
恵方巻にはこんなにも様々な意味が込められていたのですね。
取り入れられそうな縁起のいい具材は使いつつ、各々の好みにあったオリジナルの恵方巻を楽しむとより素敵な思い出になりそうです!
恵方巻の意味を知ってもっと節分を楽しもう!
そもそも節分とは、春夏秋冬それぞれが始まる前日を指します。
旧暦では立春の頃が一年の始めとされたことで「節分=立春の前日」が定着していきました。
恵方巻とは、節分に食べる巻き寿司で、全国に広まったのは商業的な要素が大きいと言われています。
食べ方のルールは以下の通りです。
- 恵方を向いて、吉を呼び込む
- 縁が切れて縁起が悪くならないように、切ったり途中でやめたりせず一人一本丸ごと食べきる
- 福が口から逃げないように、食べている間は無言を貫く
恵方巻の具材に決まりはありませんが、7種類の具材をそろえると縁起が良いとされています。
- かんぴょう…「縁結び」「長寿祈願」
- しいたけ…「身を守る」
- 高野豆腐…「邪気払い」
- うなぎ/あなご…「上昇・出世」
- 卵焼き/伊達巻…「金運上昇」「知識向上」
- きゅうり…「9つの利をもたらす」
- 桜でんぷ…「めでたい」
- エビ…「長生き」「めでたい」
節分に食べる恵方巻が、実は時代に合わせて変化可能な日本の伝統行事であることがお分かりいただけたのではないでしょうか。
SNSで検索してみると、スイーツの恵方巻やエビ・カツを巻いたボリュームたっぷりな恵方巻など様々あり、見ていてとてもワクワクしましたよ♪
恵方に向かって願うのも素敵なことですが、今ある「ヒト」「コト」「モノ」への感謝の気持ちも大切にしていきたいものです。
そうすればきっとお腹も心も満たされ、より福を呼び込むことができるでしょう!
オリジナルの恵方巻で節分を味わい、伝統行事を楽しくお子様やご家族にも伝えてみてくださいね。
最後までお読みいただきありがとうございました。
コメント