7月の大きなイベントといえば、七夕ですよね。
七夕会を予定されている保育園も多いのではないでしょうか。

0歳児の笹飾り、なにを作ろう……



0歳児は、どんなことができるのかな?
0歳児は、できることが限られているため、お悩みの保育士さんも多いのではないでしょうか?



子どもの好きな遊びをとりいれながら、保育者がサポートすることで0歳児さんでも製作活動ができるんですよ。
この記事では、保育士の経験をもつ筆者が、0歳児の七夕製作に悩む保育士さんに向けておすすめのアイデアをご紹介します。
0歳児さんにぴったりの、七夕飾りが見つかりますよ。
ぜひ、最後までご覧ください。
0歳児の発達


0歳児とのかかわりでは、成長過程を知っておくことがとても大切になってきます。
生まれたばかりの頃は、寝たままで手足を動かす程度だった赤ちゃんが、1年で立って歩けるようになるんです。
発達段階を知っておくと、子ども一人ひとりに合ったかかわりがもてるからです。
それでは、0歳児さんの発達を見ていきましょう!
0歳児は月齢によって発達段階が違う
0歳児は、月齢によって出来ることが違ってきますので、子どもの発達段階にあわせて環境を整えることがとても大切になります。
どのように発達がすすむのか、表にまとめました。
月齢 | 運動 | 認知・言語 | 情緒 |
---|---|---|---|
0~3か月 | 手足を動かす 首が座る | 人の顔を見つめる 声に反応する | 泣いて表現する |
4~6か月 | 目の前の物に手を伸ばす 寝返りをする | 声を出して笑う 「あー」と声を発する | 笑うなど感情表現が豊かになる |
7~9か月 | お座り・ハイハイをする 物をつかむ | 喃語の種類が増える | 愛着形成 人見知りをする |
10~12か月 | つかまり立ち・伝い歩き 一人歩きの準備 | 指さしをする 「まんま」など単語を発する | 簡単な模倣 感情理解が深まる |



数か月で目覚ましい成長ですね。



0歳児はどんどん成長していきます。
月齢により発達が違いますが、どの月齢であっても大人とのかかわりがとても大切になってきます。
子どもは、保育者に見守られふれあうことで安心感を得ることができるからです。
一人ひとりの様子をみながら、かかわりましょう。
0歳児が好きな遊び


保育者に見守られながら安心感の中で過ごす0歳児さん。
安心感を軸にどんどん成長し、色々なものへ興味がわいてきます。
成長過程では、好きな遊びも移り変わっていくのです。
月齢 | 好きな遊び |
---|---|
0~3か月 | ふれあい遊び |
4~6か月 | 探索遊び |
7~9か月 | 手指を使った遊び |
10~12か月 | 五感やからだを使った遊び |
発達に合わせた遊びを用意してあげることで、子どもたちも興味を示しやすくなります。
0歳児はどんな遊びが好きなのか、月齢別に詳しく見てみましょう!
【0~3か月】ふれあい遊びが好き
生まれてから3か月頃までは、寝て過ごすことが多いです。
この頃は、抱っこやマッサージなど大人とのふれあい遊びがいいでしょう。
人の顔をみつめたり、声に反応するので、モビールや音の出るおもちゃに喜びます。



「いないいないばぁ」あそびもおすすめです!
【4~6か月】探索遊びに夢中になる
4~6か月は、興味のあるものに触ろうとしたり、口に入れて確かめるような動きがみられるようになります。
手で握れるおもちゃや、感覚を楽しめる遊びが好みです。
- 音の出るおもちゃ(ガラガラなど)
- やわらかい布や木のおもちゃ
- 人形
- 鏡をみる
- 手遊び
- カラフルな写真や絵本をみる
この時期は、触れることでいろいろな探索を楽しみます。
【7~9か月】手指を使った遊びが好き
この頃になると、ハイハイをして自分で動き回れるようになります。
物をつかむのも上手になるので、積み木やポットン落としなど、手先を使う遊びを楽しみます。
水や、砂、土の感覚を楽しんだり、太鼓やピアノのおもちゃなど遊びの幅も広がってきます。
自分で動けるようになるので、好奇心旺盛になります。
【10~12か月】好奇心旺盛!見るものすべてがおもしろい
つかまり立ちや伝い歩きをして、いよいよ一人歩きの準備の時期です。
この頃になると、ますます遊びの幅が広がります。
- 手押し車
- 簡単な型はめパズル
- 小さなものをつまんで容器にいれる遊び
- 絵本でことばのリズム遊び
- 手遊びなどのコミュニケーション遊び
- 砂場遊び
- シール貼り
世界が広がり、たくさんの遊びに夢中になるんです。



興味があるものも、月齢で違いますね。



月齢にあった遊びや環境を整えることが大切ですね。
0歳児の七夕製作のねらいは3つ


0歳児は、保育園での遊びや行事を通して生まれて初めての経験をしていきます。
七夕製作もそのひとつで、子どもの成長にとって、とても大切な経験のひとつになるんです。
七夕製作のねらいを明確にしておくことで、子どもたちが楽しめる遊びを取り入れた製作を展開できるでしょう。
0歳児の七夕製作のねらいは3つありますので、ご紹介します。
- 七夕という行事を知り、季節を感じる
- 七夕飾り作りを通して、五感を刺激し感覚を育む
- 保育者と一緒に製作活動することで、安心感を得る
0歳児さんは、「楽しく参加すること」「感覚を味わうこと」「大人とふれあい安心すること」が大事なんですね。



次は、0歳児にぴったりの七夕の笹飾りをご紹介します!
0歳児におすすめ!手形・足型で作る笹飾り


0歳児の製作活動におすすめなのが、手形・足型を使ったものです。
手形と足型は、月齢に関係なくできるので0歳児クラスでは、ぜひ取り入れたい活動のひとつです。
絵の具の感触を楽しんだり、保育者とふれあうことも楽しめます。
そして、手形・足型をとることは0歳児にとって特別な意味があるんですよ。
それは「今の記録を残せる」こと。
子どもの「今」を残せることは、保育者や家族にとっても意味深く嬉しいものですよね。
0歳児の手形・足型を使った七夕の笹飾りの作り方をご紹介します。
手形と顔写真でかわいいお星さま
手形と、顔写真を合わせてお星さまを作ります。
笹にかわいらしいお星さまを飾りましょう。
【用意するもの】
- 子どもたちの顔写真
- 画用紙(手形用)
- 画用紙(星の型に切っておく)
- はさみ
- のり
- ひも
- 穴あけパンチ
- 子どもの手のひらに絵具をぬり、画用紙に手形をつける
- 絵具が乾いたら、手の形にそって切る
- 切った星の形の真ん中に、子どもの顔写真を貼る
- 星を手形の手首側に貼る
- 星の上に穴をあけて、ひもを通して完成



手形をとるときは、子どもがリラックスできるように「気持ちいいね」「ぺったん、ぺったん」など、声掛けをしてあげましょう!
足型で作る織姫と彦星
足型で織姫と彦星を作りましょう。
足型を着物に見立たユニークな笹飾りです。


【用意するもの】
- 絵具(青とピンク)
- 画用紙
- 紺色の画用紙
- モール
- ハサミ
- のり
- 織姫と彦星の顔
- ひも
- 穴あけパンチ
- 子どもの足の裏に絵具をぬり、画用紙に両足の足型をとる(青とピンクの2種類)
- 絵具が乾いたら、足の形に切り抜く
- あらかじめ作っておいた、織姫と彦星の顔を足型のかかと側に貼りつける
- モールを着物の帯として、足型の真ん中あたりに貼りつける
- 紺色の画用紙に穴をあけ、ひもを通す
- ひもを通した画用紙に、織姫と彦星を貼りつけて完成



床が汚れないように、ビニールシートを敷いておくといいですよ!
足の裏をすぐ拭けるように、濡れタオルを準備しておくのも忘れずに!
0歳児向け!簡単だけどかわいい七夕製作3選


0歳児の製作には、子どもたちが楽しめる感触遊びや、手指を使った遊びを取り入れるのがいいでしょう。
子どもたちの様子をみながらすすめてくださいね。
では、0歳児さんにぴったりな七夕製作をご紹介します。
ポンポンスタンプでカラフルな夜空


紺色の画用紙にタンポでカラフルな星を描きます。
ポンポンとスタンプする感覚が0歳児も楽しめますよ。
タンポとは?
絵の具を含ませてポンポンと、押すように色をつける道具のことです。
布の感触や、絵具をつけてポンポンとする感覚が楽しめます。
【用意するもの】
- 布(ガーゼなど)
- 綿
- 輪ゴム
- ペットボトルのふた(3~4こ)
- テープ
- はさみ
- 絵の具(黄色、白、ピンクなど)
- 絵の具を入れる容器
- 紺色の画用紙
- ペットボトルのふたを重ねて、テープで固定して柄の部分を作る
- 布を広げ、真ん中に綿をおき綿の上に①をのせる
- 綿と①を布でくるんで、てるてる坊主の形にする
- 輪ゴムでとめて、さらに柄の部分をテープで巻いて強化する
- 絵の具を容器に入れて準備する
- タンポに絵の具をつけて、画用紙にポンポンとスタンプして夜空の星を表現
【タンポの作り方】



子どもが楽しい気持ちになるようポンポンなど、声掛けをするといいです!
月齢が小さい子どもは、保育者が一緒に行ってあげましょう。
シールを貼るだけ!天の川


画用紙にシールを貼るだけの、簡単な製作です。
子どもは、指先をつかって一生懸命シールを貼ろうとします。
指にぺたぺたと付く感覚も、シールをつまむ感覚もおもしろいです。
簡単ですが、0歳児が夢中になれる遊びなので子どもたちに楽しんでもらえる活動となるでしょう。
- 画用紙に天の川の形をペンでかいておきます。
- 天の川の部分に、子どもたちにシールを貼りつけてもらって出来上がりです。
※0歳児は、シールを台紙からはがして貼るのは難しいので、先生がはがして渡してあげましょう。



星型や丸、ハート型などたくさんのシールを用意しておくと、子どもが楽しめますよ!
指スタンプでスイカの種をつけよう!


夏にぴったりなスイカを作ります。
小さなゆびで、スイカの種を表現。
絵の具の感触も感じながら、0歳児が楽しめる製作です。
【用意するもの】
- 緑色の画用紙(スイカの皮用)
- 赤と黄色の画用紙(スイカの身の部分)
- 黒の絵の具
- はさみ
- のり
- 赤と黄色の画用紙を丸くカットする。
- 緑色の画用紙はスイカの皮を表現するので、ひとまわり大きい丸でカットする。
- ①と②を貼り合わせ、真ん中でカットする。
- 指に黒の絵の具をつけて、スイカの身の部分に指スタンプして種をつけていく。



ひもを通して笹飾りにしてもいいですね。
0歳児でも作れる笹飾り!大好きな先生と楽しい思い出をつくろうまとめ
この記事では、0歳児におすすめの七夕製作についてご紹介しました。
0歳児は、月齢でできることが違いますが、保育者がサポートすることで楽しんで製作ができるのです。
最後にポイントをまとめます。
0歳児が七夕製作をするうえで、ねらいは3つあります。
- 七夕という行事を知り、季節を感じる
- 七夕飾り作りを通して、五感を刺激し感覚を育む
- 保育者と一緒に製作活動することで、安心感を得る
0歳児の七夕の製作は、子どもが好きな遊びを取り入れたものがおすすめです。
- <笹飾りにおすすめ>手形と顔写真でかわいいお星さま
- <笹飾りにおすすめ>足型で作る織姫と彦星
- ポンポンスタンプで夜空に星を描く
- シールを貼って天の川
- 指スタンプでスイカの種
0歳児にとっては初めての七夕です。
大好きな先生と一緒に七夕製作をすることは、子どもにとって喜びと安心感が育まれることでしょう。
0歳児の「今」を生かした笹飾り。
ぜひ、子どもたちと一緒に作ってみてください!



園庭でゆらゆら揺れる笹飾りを、0歳児さんとながめるのもいいですね
子どもと一緒に七夕を楽しむコツをご紹介しています、こちらの記事もぜひご覧ください。


最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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