
クリスマスのお菓子、シュトーレンがパサパサして美味しくなかった!ということはありませんか?
クリスマスを彩るスイーツとして定番になりつつあるシュトーレン。
ドイツ発祥の伝統的な焼き菓子で、バターをたっぷり含んだ生地に、リキュール漬けのドライフルーツやナッツがぎっしりつまった大人のスイーツです。
デコレーションがきれいに施された日本のクリスマスケーキとは違った魅力を感じますよね。
ところが、いざ食べようとしたら、パサパサしている、固い、まずい、と感じた経験はありませんか?
せっかく買ったのに、美味しくないとショックですよね。
だからといって、捨てるのも勿体ないし……
しかし、安心してください!
パサパサをしっとりさせて、美味しく食べられる攻略法があるのです。
この記事では、シュトーレンがパサパサする原因からしっとり美味しく食べるコツなどを丁寧に解説。
シュトーレンを最後まで美味しく食べて、素敵なクリスマスを迎えることができるでしょう。
ぜひ最後までお読みくださいね。
- なぜシュトーレンはパサパサになるのか?風習に根ざした深い理由
- パサパサのシュトーレンしっとりさせる攻略法
- 最後まで美味しく食べるための最適な保存方法
- あなただけのアレンジテクが光るSNS投稿のヒント
なんで?シュトーレンがパサパサしてしまう理由





買ったばかりで新しいはずなのに、なぜパサパサしているのでしょうか?
たしかに、買ったばかりで古いはずがないのに、パサパサするのは不思議ですよね。
実は、シュトーレンならではの風習にその理由が隠されているのです。
ひとつひとつ探っていきましょう。
理由①生地の水分がもともと少ないから
シュトーレンは水分が少ないお菓子です。
シュトーレンの本場ドイツでは、クリスマスの4週間前からキリストの降誕を待ちわびながら、毎日少しずつ食べるのが古くからの風習になっています。
長い期間をかけて食べることを前提にしているため、腐敗が進まないよう生地の水分量は少なめに、なおかつドライフルーツやナッツなどの保存性の高い材料を使い、最後に粉砂糖でコーティングをする製法でできているのです。
日本のクリスマスケーキのように、ふわふわのまますぐに食べきることを前提にしていないため、どうしてもパサつきを感じやすくなってしまいます。
理由②保存中に乾燥してしまうから
シュトーレンはクリスマスの4週間前から毎日少しずつ食べるお菓子ということをお伝えしました。
長い期間、食べても腐らないような製法で作られているということは、逆にいえば乾燥しやすくパサつきを感じやすいともいえるでしょう。
適切に保存されていない場合、例えば空気にふれやすい環境に置かれてしまうと、シュトーレンはみるみるうちに乾燥してしまいます。
正しい保存方法は後ほど詳しく説明しますね。
理由③熟成が進んでいないから
シュトーレンは、クリスマスにむけて長い期間をかけて楽しむスイーツです。
実はそのあいだに、シュトーレンがじわじわと熟成されていくことをご存じでしょうか。
洋酒をたっぷり含んだドライフルーツにナッツ、スパイス、そしてバターが時間をかけてゆっくりと馴染んでいきます。
その過程で、シュトーレンならではの複雑で豊かな味わいが生まれてくるのです。
食べたときにパサつきを感じる場合は、まだ”若い”シュトーレンで、熟成が十分に進んでいなかったのかもしれません。
少しずつ熟成されていく変化を楽しむのもまた、シュトーレンの醍醐味ですね。



このパートでは、シュトーレンにまつわる風習とパサパサする原因の関係性についてお伝えしました。
次のパートに進む前におさらいをしておきましょう。
- 生地の水分がもともと少ないから→長い間食べられるように保存性を高めるため。
- 保存中に乾燥してしまうから→空気にふれることで固くなる。
- 熟成が進んでないから→時間をかけてゆっくり馴染ませることでしっとりする。
しっとり復活!シュトーレンのパサパサ攻略法





では、どうすればパサパサのシュトーレンをしっとりさせることができるのでしょうか?
ここからは、パサパサのシュトーレにひと手間加えてしっとり美味しく食べる攻略法をお伝えします。
どれも簡単にできるので、ぜひ実践してみてくださいね。
攻略法①薄くスライスして食べる
シュトーレンをカットするとき、バゲットを切る感覚で分厚く切っていませんか?
もともと水分が少ないお菓子なので、厚めに切ってしまうと口の中がパサパサになってしまいます。
1センチを目安に、なるべく薄めにスライスしてみてください。
生地とドライフルーツなどのバランスがとれて、しっとり美味しく食べられるでしょう。
もしシュトーレン自体が小さいサイズであれば、もっと薄く切っても良いかもしれませんが、あまりに薄すぎるとボソボソと零れ落ちてしまうので注意が必要です。
攻略法②軽く温めてみる
薄く切ってもまだパサつきが気になる場合、レンジやトースターで軽く温めてみましょう。
熱を加えることで生地がしっとりふんわり立ち上がり、ドライフルーツやスパイスの香りも引き立って美味しく食べられることでしょう。
お好みで追いバターをしてから温めてみるのもおすすめです。
攻略法③思い切ってリメイクしてみる
上記の方法を試してみても、パサつきや固さが気になる場合、大胆にリメイクしてみてはいかがでしょうか。
筆者のおすすめは、ほくほく”シュトーレン・プディング”です。
冷蔵後にある材料で簡単にできるので、ぜひお試しあれ。
簡単リメイク!ほくほくシュトーレン・プディング(所要時間:約15分)
- シュトーレン 適量
- 卵液 (作りやすい分量)- 卵1個、牛乳100ml、砂糖10g
- シュトーレンを食べやすい大きさにカットする(手でちぎってもOK)
- 卵、牛乳、砂糖をしっかり混ぜ合わせる
- ①と②を耐熱容器に入れて馴染ませる
- 中の卵液が好みの硬さになるまで、トースターで焼いたら完成!
- 焼きたてほくほくでも、冷やしてアイスクリームやホイップクリームを添えても美味しく召し上がれます。
- 卵液が少ないとシュトーレンが焦げやすくなってしまうので、卵液の量と焼き加減を調整してください。



パサパサのシュトーレンをしっとりさせる攻略法、いかがでしたか?
案外簡単にしっとりさせられるので、パサパサで美味しくないと感じても、ぜひ諦めないでくださいね!
ここでおさらいです。
- 薄くスライスして食べる→生地と具材のバランスがとれる
- 軽く温めてみる→生地がふっくらして具材の香りが引き立つ
- 思い切ってリメイクしてみる→身近な材料をつかってパンプディングがおすすめ
もうパサつかない!しっとりをキープする保存方法



クリスマスまでの1か月間、どのように保存するのが良いと思いますか?
シュトーレンはクリスマスの1か月前から毎日少しずつ食べるお菓子のため、保存性を高める工夫がなされていること、またそのためにパサつきや固さを感じやすい傾向があることをお伝えしました。
ここからは、風味や食感を損わずにシュトーレンをクリスマスまで美味しく食べるための保存方法をお伝えします。
ラップと袋の二重包装で空気と湿度をシャットアウト
ポイントは2点。
空気に触れる面を極力少なくすること。
それから、直射日光を避けることです。
シュトーレンの賞味期限は製造元によって様々ですが、本来冬季に食べるものなので、常温でも1~2か月程度が目安とされています。
しかし、湿度の高い日本で、さらに暖房を入れた部屋にそのまま放置しておけば、パサパサで風味が落ちるどころか、カビが発生する可能性もあります。
ラップでしっかり包んだシュトーレンを、ジッパー付きの密閉袋に入れて、空気と直射日光にふれないよう、きちんと口を閉じておくことが大切です。
常温?冷蔵?冷凍?保存のベストはどれ?
基本的には上記のようにしっかり密閉したうえで、直射日光が入らない冷暗所で保存するのが理想的です。
とはいえ、そのようなスペースがない場合もありますし、日本のシュトーレンは日本人の好みに合わせてしっとり感を重視するため、保存性が低下していることもあります。
そんな時に筆者がおすすめしたい保存場所は、冷蔵庫の野菜室です。
通常の冷蔵庫にくらべて温度と湿度が低くなりすぎずにしっとり感を保てるうえ、他の食品の匂いが移る心配が少ないのもポイント。
食べるときは野菜室から出して薄くスライスするだけで美味しく食べられるでしょう。
もしパサつきや固さが気になる場合は、先ほどお伝えしたように少しだけ温めてみてください。
また、シュトーレンが大きくてクリスマスの後も保存が必要という場合は、冷凍保存も可能です。
1枚ずつカットしてから、それぞれをラップで包み、密閉袋で冷凍庫に入れればOK。
こちらも食べるときは軽く温めるとよいでしょう。
真ん中からカットする
最後に、カットの方法にもコツがあります。
食べるときは真ん中で2つにカットして、食べる分だけ左右均等に端に向かってスライスしましょう。
そして保存するときは、左右の断面をぴったりとくっつけるようにしてラップで包み、密閉します。
そうすることで空気に触れる断面を最小限に抑えることができるのです。
逆に、バゲットを切るように端から真ん中に切ると、切り口が空気に触れて乾燥のもとになってしまうので、必ず真ん中から切ることを忘れないでくださいね。



このパートでは、シュトーレンのしっとりをキープする保存方法をお伝えしました。これでバッチリ美味しく食べ続けることができますね。
おさらいをしておきましょう。
- ポイントは、空気と湿度と直射日光を避けること。
- ラップでしっかり包んでジッパー付きの密閉袋に入れて冷暗所がベスト。無い場合は冷蔵庫の野菜室で保管。
- 保存するときのカットは真ん中から。端から真ん中に向かってきるのはNG。
これなら飽きない!最後まで美味しく食べきるちょい足しアレンジ





ところで、どんなに美味しくても1か月間もずっとシュトーレンを食べ続けると、さすがに飽きるのでは…と、心配になりませんか?
パサパサのシュトーレン攻略法も、しっとり感を保つ方法も分かったけれど、たしかに1か月間も同じ味を食べ続けるのは飽きてしまいますね。
このパートでは、シュトーレンを簡単アレンジで最後まで美味しく食べきる方法と、SNS映えにも役立つヒントをお伝えしていきます。
飲み物とのペアリングで大人の時間
シュトーレンは香り高いリキュールにドライフルーツやナッツ、それからバターやスパイスがたっぷり入った濃厚なお菓子。
ドリンクとのペアリング次第で味わいが変化するので、以下を参考にぜひ試してみてください。
- コーヒー:深煎りの重厚なコーヒーをぜひブラックで。シナモンやアーモンドのフレーバーコーヒーもおすすめです。
- 紅茶:ドライフルーツとの相性は抜群。筆者のイチ押しは柑橘香るアールグレイ。クリスマスらしい華やかな香りが広がります。他にもミルクを加えたアッサムティーなど、ティーバッグで気軽にお好みのペアリングを見つけてみては。
- ワイン:アルコールを飲める方にぜひおすすめなペアリング。特にグリューワインと呼ばれるホットの赤ワインがベストマッチです。本場ドイツのクリスマスマーケットにいるような、温もりいっぱいの気分に浸れるでしょう。または爽やかでフルーティーな白のスパークリングもおすすめ。シュトーレンの複雑な風味が一層引き立ちます。
クリームとジャムで甘いマリアージュ
シュトーレンにちょい足しで変化を加えるのも大正解。
ドリンクとのペアリングと掛け合わせて、あなただけのマリアージュを見つけてみては?
- クリーム系:アイスクリームや無糖のホイップクリームはもちろん、クリームチーズやサワークリームもおすすめです。サワークリームはシュトーレンの甘さにさわやかな酸味を加えてスペシャル感を演出してくれます。
- ジャム系:シュトーレンの甘さとジャムの甘さが掛け合わさり、より立体感のある味わいが生まれるアレンジ。ベリー系をはじめどんなジャムでもOKですが、リンゴのジャムをプラスすればアップルパイのような味に生まれ変わります。
意外と合う!クセになる甘じょっぱい組み合わせ
シュトーレン=甘い、だけではありません。
複雑な甘さに塩味をちょい足しするだけで、さらに奥行きのある味わいが楽しめます。
- 生ハム、スモークサーモン:さらにクリームチーズをのせればパーティーの前菜のような仕上がりに。ボリューム感も生まれてお腹も満たされます。
- ブルーチーズ:クリームチーズも良いけれど、たまにはブルーチーズの”クセ”で変化を加えてみては?赤ワインとの相性もピッタリです。臭みが気になる方はハチミツをプラスするだけでまろやかになり、より味わい深いシュトーレンが楽しめます。
- 白みそ:お正月のお雑煮に使う白みそを先取り!さらなる変化球ですが、ナッツとの相性が抜群で、シュトーレンの熟成された風味とマッチします。ただし風味が強めなので、少しずつ試すのがコツです。
オーソドックスなドリンクとのペアリングから、意外性のあるちょい足しアレンジまで紹介しました。



これなら飽きずにクリスマスまで毎日シュトーレンを楽しむことができそうですね!さらには・・・・
せっかくなので、シュトーレンをテーマにSNSで投稿してみてはいかがでしょうか。
クリスマスらしい彩り豊かな写真の数々で映えが期待できることはもちろん、アンケート機能を活用して、どのマリアージュが一番美味しそうか?というお題でユーザーさんとの交流を楽んでみるのもおすすめです。
また、熟成の進み方で味が変化するというシュトーレンのストーリー性を活かすのも、一つのアイディア。
シュトーレンの”熟成日記”のようにして披露するのも楽しいかもしれませんね。



シュトーレンを通じて、あなたらしいオリジナルの発信ををしていきましょう!
まとめ|シュトーレンを美味しく食べてクリスマスを迎えよう
この記事では、シュトーレンがパサパサする原因とその攻略法、保存方法、そしてちょい足しアレンジのコツなどをご紹介しました。
シュトーレンがパサパサする主な要因は、長期間にわたって少しずつ食べる風習のため、水分を少なくして保存性を高める工夫が必要だったから、そして十分な熟成が進んでいないからでした。
そこでパサパサを和らげ、しっとり美味しく食べるための方法は以下の3つでした。
- 薄くスライスして食べる→生地と具材のバランスがとれる
- 軽く温めてみる→生地がふっくらして具材の香りが引き立つ
- 思い切ってリメイクしてみる→身近な材料をつかってパンプディングがおすすめ
どれも手軽にできる攻略法なので、パサパサで美味しくないからといって捨てたり諦めずにトライしてみてくださいね。
また、シュトーレンをパサパサから守るためには適切な保存が必要でしたね。
押さえるべきポイントは以下の3つでした。
- ポイントは、空気と湿度と直射日光を避けること。
- ラップでしっかり包んでジッパー付きの密閉袋に入れて冷暗所がベスト。無い場合は冷蔵庫の野菜室で保管。
- 保存するときのカットは真ん中から。端から真ん中に向かってきるのはNG。
最後に、クリスマスまで飽きずに美味しく食べるための、ちょい足しアレンジ術もお伝えしました。
飲み物とのペアリングや、クリームやジャムの甘味系から意外な塩味系まで、ちょい足しを組み合わせて、ぜひあなただけのオリジナルシュトーレンを作ってみてください。
シュトーレンの醍醐味は、時間とともに変化する味わいを少しずつ楽しむこと。
適切な食べ方や保存方法を知り、最後まで美味しく食べて最高のクリスマスを迎えましょう。
シュトーレンとアルコールのマリアージュが気になる方必見!
シュトーレンにぴったりのお酒とその選び方をもっと詳しく紹介したこちらの記事もぜひご覧ください。


最後までお読みいただきありがとうございました。
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