しめ縄いつから飾る?今さら聞けない意味と由来
お子さまクリスマス楽しかったね!
次はお正月か~



そうね、新年をむかえる準備もしなくっちゃ!
・・・でも、ちょっと待って!
お正月のしめ縄って、いつから飾ればいいの?
そもそもなんでお正月にしめ縄を飾るの?
意味は?由来は?
そんな今さら聞けないお正月のしめ縄についての疑問を、まとめて解決しましょう!
ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
しめ縄はいつから飾る?ベストな日と避けたい日を解説
一般的に、お正月のしめ縄は29日・31日をよけた12月13日以降ならいつでも飾ってOK。
ですから「クリスマスが終わったらすぐに飾る」と覚えておけば問題ありません。
- 飾ってもいい日→12/13~12/30までの間(但し29日は避ける)
- 避けたい日→12/29、12/31
- ベストな日→12/28
飾るのに一番いい日は、28日!
12月28日は、新年を迎える準備をするのにとても良い日とされています。
数字の「8」は漢字で書くと「八」。
この「八」は下へ広がる「すえひろがり」の形をしています。
末広がりとは、先が広がっている、つまり将来がひらけている、という意味です。
ですから「8」の付く日は縁起のいい日、新年をむかえる準備に良い日とされているのです。
この理論でいけば18日も飾るのに良い日と言えるのですが、クリスマスのデコレーションと一緒になってしまうので避けられるなら避けた方がよいでしょう。



たしかに、ごちゃごちゃになっちゃうのは嫌だし、クリスマスはクリスマス、お正月はお正月の方がすっきりするわね。
避けた方がいい日は?29日と31日の注意点
逆に、飾らない方が良いとされているのは29日と31日です。
29日は「にじゅうく」=「二重苦」と読める事から、避けた方が良いとされています。
また、31日はお葬式と同じく「一夜飾り」となってしまい、良くないとされています。
地域や家庭のしきたりに合わせた柔軟な考え方
と、ここまで飾るべき日・飾ってはいけない日を解説しましたが、地域によって・家庭によって考え方も違うもの。
例えば、29日は避けた方がよいと言いましたが、実は「29」=「ふく」と読んで、敢えてこの日を選ぶという地域もあります。
気になる方はぜひ、近くの神社へ聞きにいくことをおすすめします!
なぜかこういう話は、インターネット上に情報が無いことも多いんですよね……。
新しい年を迎える時に、縁起を担げるだけ担ぐ。
それもまた、日本ならではの新年の迎え方と言えそうですね。



それじゃあ、お正月のしめ縄は28日に飾ろうか。



うん、わかった!しめなわかざるのは、すえひろがりの28!



そうね、来年いい年になるようにお願いしましょうね。



うん!
で、だれにおねがいするの?



え、ええっと……


しめ縄はなぜ年末に飾るのか?風習の背景と文化的な意味
来年がいい年になるように、とお願いする神様を「歳神様」といいます。
歳神様は新年に山から降りてくる神様です。
農耕民族だった日本人にとっては大事な存在で、先祖の霊であるという説もあります。
人々に幸福や豊作を授け、古くは人間がひとつ歳をとるのも、歳神様の力によるものだと考えられていました。
その大事な神様を家にお迎えし、おまつりするのがお正月。
そのために大事なのが「しめ縄」です。
清め・魔除け・結界としての役割
- 清め→向こう側が清らかな場所であると示す
- 魔除け→魔が向こう側へ入らないよう警告する
- 結界→魔が入り込めない場所をつくる
本来、しめ縄というのは「人のすむ場所」と「神様のおわす場所」を分ける役割があります。
神社などでご神木と呼ばれる木にしめ縄が巻かれているのを見た事はありませんか?
あれは、神様の住む場所である「木」と人間の住む世界を分けるために付けられているのです。
つまり、しめ縄の向こう側は「神のおわす場所=聖域」。
正しく清められた場所であり、魔が入れない場所とされています。
しめ縄はなぜ年末に飾るのか?風習の背景と文化的な意味



しめ縄の意味は分かったけど、それとお正月飾りがどうつながるのかしら……?
ところで、年末には大そうじをしますよね。
最近では11月のうちからちょっとずつ計画的に、なんてやり方も流行っています。
この「年末のうちに家の中をきれいにする風習」と「しめ縄を飾る風習」、じつは深くつながっているんです。
お正月のしめ縄は、一般的に玄関の外側に飾ります。
そうすることで、家の中が「しめ縄の向こう側」になります。
そして、しめ縄の向こう側は清められた場所でなければなりません。
しめ縄の向こう側は、神様をおむかえする場所だからです。
つまり、大そうじは家の中に神様をむかえるための準備。
しめ縄を飾るのは、おむかえの準備が出来ていますという合図です。



それじゃ、大そうじもがんばらなくちゃね!



そうね、次の年がいい一年になるように、しっかりおそうじしてからしめ縄を飾りましょうね。
みなさんもぜひ、しめ縄を飾る日を決めてから、大そうじの計画をたててみましょう!
しめ縄を飾る場所と飾り方の基本をおさらい



しめなわ、かわいいの、いっぱいあったね!



そうね、ついつい2つも買っちゃったわ。
どこに飾ろうかしら?
最近は100均でもさまざまなバリエーションのしめ縄かざりが見られるようになりました。
あれもこれもと目移りしているうちに、あれもこれもと買ってしまってどうしよう……なんてこと、ありませんか?
そういう時のために、まずはどんな場所にしめ縄を飾るべきなのかを知っていきましょう!
基本は玄関!歳神様を迎える【入り口】に飾ろう
歳神さまは、どこから来られるのでしょう?
それは当然、外からですよね。
ですから、まずしめ縄を飾る場所は、玄関扉の外側です。
扉に釘をうったり両面テープを張ったりしたくない場合には、扉の材質に応じてマグネットフックやマスキングテープを使ってフックを貼るなど、工夫してもOK。
玄関扉の「目線よりも高い位置」に、歳神様からよく見えるように飾りましょう。


玄関以外の他に飾ってもいい場所
玄関以外に飾る場所としては、トイレやキッチンなど、水回りや火の元もおすすめです。
ただしキッチンに飾る場合は、コンロの火が燃え移ったりしない位置に飾りましょう。
それから、車に飾るのもOK。
ただしこの場合も、運転の妨げにならない位置に飾る事・ナンバープレートを隠さないように飾る事が必要になります。
最近では電動アシスト付き自転車につける人もいたりします。
乗り物にしめ縄を飾るのは、意外な定番といえますね。



じゃあ、ちっちゃい方をおトイレの扉につけようか。危なくないし!



うん、おトイレにも神様がいるっていうもんね!
……本当は、水回りや火の元は災いの元になる事が多いから、つけるんですけどね。
こちらは出来ればシンプルな方がいいので、ご購入時にはくれぐれもお気をつけて!
しめ縄はいつまで飾る?片付けと処分のマナーもやさしく紹介



お正月のじゅんび、かんぺきね!
はやくこいこいお正月~!



うふふ、いろいろ勉強したら、いつもより待ち遠しくなったわね!



うん!すえひろがりの28、げんかんのたかいとこにしめ縄!
……でも、これっていつまでも飾ってちゃだめなんだよね?



そうね、お正月が終わったら……
って、もしかして、飾りを取る日も決まってるのかしら?
取り外した飾りをどうしたらいいのかも調べなきゃね。
さて、お正月のしめ縄かざりはいつ外してどのように処分するのが良いのでしょうか。
生ごみと一緒に可燃ごみとして出す……のは、ばちが当たりそうな気がしますよね。
さて、どうすれば良いのでしょうか?
飾っておくのは【松の内】までが基本
松の内の「松」は門松のこと。
つまり松の内とは「門松に歳神様が宿っているとされる」間、元日からお正月が終わる日までの期間をさします。
江戸時代初期まではどこも同じく「1月1日~1月15日」と定められていましたが、今は地域によって異なります。
- 1月7日まで……関東や東北、九州地方
- 1月15日まで……関西や四国、東北の一部
地域差が出たのには諸説ありますが、関東の松の内期間が短くなったのは、徳川幕府の第三代将軍である徳川家光が4月20日に亡くなったことが関係しています。
もともと、1月20日は「鏡開き」という日でした。
この「鏡開き」は「神様が山へお戻りになった後の」鏡餅を食べる日だったのですが、その「20日」が家光の月命日と被ることになってしまったのです。
そこで、この鏡開きを11日にしたらどうか、という話になり、それだと松の内に神様が宿っている状態の鏡餅を食べる事になるじゃないか、という事になり……。
そうして松の内も7日に変更されたのだそう。
しかしこれほど前倒しするなんて、元々長すぎるんじゃないかって誰かが思っていたのかもしれませんね……
と、それはさておき、地域によって異なる「松の内」。
自分の住んでいるところではいつまでが「松の内」なのか、ぜひ調べてみてください。


処分はどうする?神社・どんど焼き・自宅処分選び
さて、取り外したしめ縄をどう処分したらいいでしょうか。
しめ縄の処分方法は、おおよそ3つあります。
- 神社やお寺へ返納する
- どんど焼きに持っていく
- 自宅で処分する
1.神社やお寺へ返納する
神社によっては、「古札納所(こさつおさめしょ)」という、役割を終えたお守り・しめ縄などを返納する箱を置いているところもあります。
そこへ持ち込む場合には、プラスチックの部品や針金などは外しましょう。
基準としては、たき火で灰にならないものは外す、というイメージです。
正月飾りを古札納所に返納する場合は、近くの賽銭箱にお焚き上げ料を納めるのが一般的です。
ただし、お焚き上げ料は神社によって異なりますし、そのほかにも「しめ縄は受け入れ不可」「うちの神社のお守りや御札しか受付けていない」といったように、神社によってルールが異なりますので、持ち込む前に確認しておきましょう。



んもう!結局神社に聞かなきゃいけないんじゃない!
そもそも無かったらどうしようもないし……。
2.どんど焼きに持ち込む
返納する代わりに「どんど焼き」に持ち込み、処分してもらう方法もあります。
どんど焼きは、松の内が終わった1月15日前後に神社や広場などで行われる行事です。
地域によっては「左義長」「道祖神祭り」「鬼火たき」とも呼ばれます。
この「どんど焼き」では、わらなどを円すい形に組み、正月飾りや古いお札、お守りや書初めなどを持ち寄って燃やします。
そうして神様に感謝を申し上げるとともに天へお返しする、という意味合いがあります。
この火であぶったお餅や団子を食べたりすると一年間健康でいられる、とも言われます。
ですからどんど焼きの日に正月飾りを神社に持ち込めば、だいたいの場合は無料でお焚き上げしてもらえます。
ただし神社によっては予約や費用が必要であったり、プラスチック素材や燃えない部品のある正月飾りは受け付けてもらえなかったりする場合もあるため注意しましょう。
いきなり持って行くとトラブルになる場合もありますので、事前に神社に確認しておくと安心です。



結局これも事前確認なのね。
神社に聞いてみないといけない事、ちょっと多すぎない?
というか、うちの近くで「どんど焼き」してる神社とか広場とか、聞いた事ないんだけど……
そうなんです。
かつては全国的に行われていた(小学校のグラウンドでも!)行事ですが、近年は環境問題や火事の危険があるなどの理由で行われなくなった場所も多く、どこの地域でも必ずどんど焼きがあるわけではありません。
3.自宅で処分する
こういう場合に、知っておきたいのが「自宅で処分する方法」です。
以下の手順で行うといいとされていますので、参考にしてください。
- しめ縄のほこりをとりのぞき、きれいにする。
※この時、自治体のルールにしたがってプラスチックや金属は取り外すなどの分別をしましょう! - 白い布か紙、または新聞紙の上にしめ縄を置く
- 清めの塩、酒を振る。
- 敷いた布や紙で包む
- ほかのごみと一緒にせず、しめ縄だけで新しい袋に入れて捨てる
気にならないのであればそのままゴミとして捨ててしまってもかまいませんが、捨てる時に感謝の気持ちをもつことが一番大事だとされています。
ですから、一番感謝ができる捨て方を選ぶといいでしょう。
4.さらなる最終手段「郵送お焚き上げサービス」を利用する
神社に納めることもできないし、どんど焼きもそれらしき行事もやっていない。
自分でお清めもなんだか不安……
そんなときの最終手段が「神社に送って処分してもらう」方法です。
サービスを行っている神社にもよりますが、大体3000~10000円の間で、サイズによって値段が変わるのが一般的です。
Amazonでも販売されていますので、気になる方はぜひ「神社 お焚き上げ 郵送」で検索してみてください!


しめ縄の歴史や由来を知って心を込めて新年を迎えよう!
この記事では、お正月のしめ縄を飾る日に始まり、しめ縄の意味、飾る場所、飾る期間、処分方法までをご紹介しました。
- クリスマスが終わったら飾り時。
12/28に飾るのがベスト。逆に29日・31日は飾ってはいけない日。 - 一年のことを祈願する神様は「歳神様」。
- しめ縄をすることで、家の中が清浄になっていると歳神様に知らせる。
- その歳神様から見えるよう、しめ縄は玄関の外側、目線より上に飾る。
水回りや火の元に飾っても良いが、シンプルなものを選ぶこと - 処分はおおまかに3通り。最終手段としてお焚き上げサービスもあり。
心をこめて、感謝の気持ちを忘れずにおこなう。



お正月のことを知ったら、お正月がたのしくなるね!



そうね。こういう話を知っておくだけでも、いままでよりずっと「意味のあるお正月」を過ごせてるって思うわね。
しめ縄から分かるお正月の話は、いかがでしたか?
新しい年を迎える、という特別な日であるお正月の行事には、いろいろな風習や験担ぎが隠れています。
よく分からないけどそういうものだから……と過ごすより、意味が分かってしたほうがご利益もありそうですよね。
ところで、お正月の飾りと言えばしめ縄の他にも門松があります。
松の内の「松」でもある門松の事が知りたくなったら、ぜひこちらの記事も読んでみてください!


ここまで読んでいただき、ありがとうございます。
みなさま、良いお年をお迎えくださいませ!










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