読者さまジャコウネコのフンから作るコーヒーがあるって聞いたけど本当なのかな?
あなたは「フンのコーヒー」と聞いて思わず、無理!と感じませんでしたか?
そう思うのはとても自然な反応です。
フンであるなら汚いし、食品として安全性は大丈夫なのかと不安に思ってしまいますよね。
でも、ジャコウネココーヒーは世界一高級なコーヒーとまでいわれているんです!
この記事では、ジャコウネココーヒーが選ばれている理由と、気になる安全性について詳しく解説します。
最後まで読めば、無理!と思っていたジャコウネココーヒーが飲みたくなってしまうかもしれませんよ。
ジャコウネコのフンから作る「コピ・ルアック」とは?


フンを原料とするインパクトから、名前は聞いたことがあっても詳しくは知らない人が多いのではないでしょうか。
まずは、ジャコウネココーヒーがどんなものなのかみていきましょう。
ジャコウネココーヒーの正式な名前とは
コピ・ルアック(Kopi Luwak)は、インドネシアで生まれた特別なコーヒーです。
インドネシア語で、「コピ」はコーヒー、「ルアック」はジャコウネコ。
つまり、そのままジャコウネコのコーヒーという意味です。
日本ではコピ・ルアックという正式名称より、ジャコウネココーヒーという呼び方のほうが知られているようです。
最大の特徴は、ジャコウネコが食べたコーヒー豆を使っていることにあります。
人気のマイルドカルディとジャコウネココーヒーの豆の価格を比べると、どれだけ高級か一目瞭然ですね。
| マイルドカルディ(参考:KALDI) | 583円/100g |
| ジャコウネココーヒー | 5,000~10,000円/100g |



ジャコウネココーヒーは、農場産と天然もので価格が大きく変わってきます。
農場産とは、飼育されたジャコウネコから採取された養殖もののことです。
なぜフンから出た豆が使われるのか
なぜわざわざフンとしてでたコーヒー豆を使うのでしょうか。
この疑問の答えはとてもシンプルで、ジャコウネコがおいしい実だけを選んで食べるからです。
ジャコウネコは嗅覚が鋭く、特に甘くよく熟した質のいいコーヒーの実が大好きなんです。
おいしくない未熟なものや味の悪い実には、ほとんど手を出しません。
そして実の中にある種(コーヒー豆)は、消化されずにフンとして出てきます。
ジャコウネコが選別してくれた“高品質の豆”だけを使っているのがジャコウネココーヒーなのです。



人が完熟しているコーヒーの実だけを選ぶのは難しい作業ですが、グルメなジャコウネコは本能で見分けてくれるんですね!
ジャコウネコのフン由来コーヒーは汚いの?


高品質なのはわかったけれど、汚いのか汚くないのか気になりますよね。
ジャコウネココーヒーを語るうえで、避けては通れない問題です。
「汚い」と感じる理由は言葉のイメージ
「ジャコウネココーヒー=汚い」と結びつけられてしまうのには、以下の理由があります。
- 「フンのコーヒー」という名前のインパクトから、抵抗を感じてしまう
- どんなものか見たことがなく、イメージからの判断
- 製造過程や安全面への不安
ジャコウネココーヒーが汚いといわれるのは、感情面と情報不足のどちらも関係しています。
実際の作り方を知らない人が多い
あなたはフンをそのまま使っていると思ってはいませんか。
でも、実際にはフンを飲むわけではありません。
- 収集と徹底的な洗浄
排出されたコーヒー豆を収集し、きれいな水で何度も洗い汚れを徹底的におとす
コーヒー豆はパーチメントとよばれる硬い殻に覆われており、フンと直接触れることはない - 乾燥と脱穀
きれいになったコーヒー豆を、天日干しや乾燥機で適切な水分量まで乾燥させる
乾燥後に機械で脱穀し、パーチメントを取り除く - 焙煎
一般的なコーヒーと同じように、約200℃の高温で焙煎する
高温の焙煎により細菌や微生物はほぼ死滅します。
「フンからできている」という事実だけを切り取ると、汚く感じてしまうジャコウネココーヒー。
ですが、上記のように実際の工程はかなりの時間と手間がかかっています。
そもそもジャコウネコってどんな動物?


そもそも、ジャコウネコとはどんな動物なのかと疑問に思った人も多いはずです。
ここでは謎の多いジャコウネコについて解説していきます。
ジャコウネコは猫ではない
ジャコウネコは、体長 50~70cmほどの小型哺乳類です。
誤解されやすいですが、ジャコウネコは猫の仲間ではありません。
ネコ科ではなくジャコウネコ科に属していて、分類としてはイタチやハクビシンに近い動物です。
コーヒーの実を選ぶ名人
ジャコウネコは甘く熟した実だけを選び、1日に食べる量もごくわずかです。
そのため、1頭から1年で取れる豆は約200〜500g程度といわれています。
コーヒー1杯に必要な豆の量が約10gなので、1年かけて20~50杯分にしかなりません。
ジャコウネココーヒーが高価な理由は、高品質に加え大量生産が難しく、希少性が高い点にあります。
高価であることから、大量生産のためにジャコウネコを狭い檻で飼育する問題が発生しているようです。
そのため現在は、野生由来の豆であることと、動物福祉に配慮した農園の評価が高まっています。
「野生採取」や「エシカル」と表記された商品は、そうした配慮がある目印になります。



エシカルとは、人・動物・環境の未来のことを考えて、できるだけやさしい選び方をしようという考え方です。
なぜジャコウネコのフンの豆は美味しくなるのか


完熟した高品質なコーヒー豆は人の手でも集めることはできます。
なぜわざわざフンの中に混じったコーヒー豆を使うのでしょうか。
その答えは発酵にありました。
お腹の中でゆっくり変化する
コーヒーの実はジャコウネコの体内を約12時間かけて排出されます。
その間に、消化酵素と微生物の影響で豆のタンパク質がゆっくり分解されていきます。
この工程で分解されるタンパク質は、コーヒーの苦味やえぐみの原因になる成分です。
ジャコウネココーヒーは発酵によって強い苦味が出にくく、雑味のないまろやかな口当たりになります。
また、発酵の作用で他にはない独特な風味も生み出されます。
- 体温(約38〜39℃)
- 消化酵素
- 腸内微生物



近年は、ジャコウネコを使わずにタンクで発酵と酵素処理を行う「発酵コーヒー」も増えているようです。
まろやかで飲みやすくなる
ジャコウネココーヒーは苦すぎず、口あたりがなめらかです。
フンを使ったというインパクトから、パンチのある飲み口を想像してしまいますよね。
上級者向けと思いきや、意外にもコーヒーの苦みが苦手な人でも飲めてしまうくらい飲みやすいんです。
- 苦味:かなり控えめ
- 酸味:ツンとしないやわらかい酸味
- コク:コクはあるが軽め
- 甘味:砂糖なしでも感じる甘味
- 香り:控えめで上品
特に香りはチョコレートのような甘い香りと例えられ、ジャコウネココーヒーの大きな特徴となっています。
ジャコウネココーヒーは本当に安全なの?


食品としての安全性は大丈夫?
前の章で紹介した通り、正しい製造工程で加工されたジャコウネココーヒーは安全に飲むことができます。
集めた豆は、何度も洗われ、しっかり乾かされます。
焙煎温度である 200℃前後は食品の殺菌としては十分な高温です。
細菌や微生物はほぼ死滅していて、完成した豆自体は安全な状態といえます。
安全性について注意したいポイント
ジャコウネココーヒーは、正しい製造工程を経ていれば安全に飲めるコーヒーです。
ただし、すべての商品が同じ品質・安全性とは限りません。
購入や飲用の際には、いくつか注意しておきたいポイントがあります。
生産元の信頼性
ジャコウネココーヒーは希少性が高くとても高価な豆です。
そのため、実際にはジャコウネココーヒーではない豆を混ぜた「偽物」やブレンド品が出回ることがあります。
生産国や農園名、製造工程が明記されていない商品は、品質管理の面で不安が残ります。
価格が極端に安すぎないか
ジャコウネココーヒーの豆は、100gあたり5,000円以上が相場です。
あまりに安い商品は、ブレンド品やジャコウネココーヒー風の加工品である可能性が高くなってきます。
ジャコウネコの飼育環境
大量生産を目的に、ジャコウネコを狭い檻に閉じ込めて飼育する農場も存在します。
こうした環境では動物へのストレスが大きく、衛生管理が十分でないケースがあります。
「野生由来」「エシカル」「動物福祉に配慮」といった表記がある商品は判断材料のひとつになります。
ジャコウネココーヒーは怖くない。知れば納得できる高級コーヒー
この記事では、ジャコウネココーヒー飲まれている理由と、安全性についてご紹介しました。
ジャコウネココーヒーが汚いといわれる理由は以下の3点です。
- 動物のフンを使ったコーヒーというインパクト
- 実物を見たことがなくイメージが先行してしまう
- 製造過程や安全面の不安
ジャコウネコのフンを利用していますが、以下の製造工程によって安全に飲むことができます。
- 洗浄:採取されたコーヒー豆は不純物がなくなるまでしっかり洗浄される
- 焙煎:200℃の高温での焙煎で細菌や微生物は死滅する
また、ジャコウネコのフンを使う理由と安全に飲むための解説をしました。
- ジャコウネコは完熟した最高の状態の実だけを選別してくれる
- 体内で起こる発酵の工程がコーヒー豆を変化させる
- 唯一無二の風味
- 信頼できる生産元か確認する
- 相場よりも安価すぎる商品は避ける
- ジャコウネココーヒーの豆の採取方法について表記がある
なんだかジャコウネココーヒーの味わいに興味が出てきませんか?
特別な一杯として、勇気が出たときに試してみるのも、ちょっとした贅沢かもしれませんね。
コーヒーには、産地や製法によってさまざまな個性があります。
手軽に楽しめるコンビニコーヒーの違いが気になる方は、こちらの記事もぜひ参考にしてみてください。


最後までお読みいただきありがとうございました。









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