聖夜の花としておなじみのポインセチア。
クリスマスの時期になるとあちこちで見かけるポインセチアですが、赤や緑の鮮やかな色で冬を盛り上げてくれますよね。
ポインセチアと言えば赤色ですが、品種改良によってピンク、黄色、白のカラーバリエーションがあります。
そんなポインセチアが、実は色ごとに違った花言葉を持っていることを知っていますか?
特に白いポインセチアは雪のようなイメージがあり、他の色のポインセチアとは違った雰囲気がありますよね。
そこでこの記事では、白いポインセチアの花言葉について解説していきます。
他にもポインセチアの歴史や聖夜の花とされている理由も解説するので、ぜひ最後までお読みください。
白いポインセチアの花言葉と象徴的な意味
白いポインセチアの花言葉
白いポインセチアの花言葉は4つ存在します。
- あなたの祝福を祈る
- 慕われる人
- 清純
- 聖なる願い
キリスト教において白は純潔を意味する色であることや、白いポインセチアが与える優しい印象から、この花言葉がつけられたようです。
どちらの花言葉もポジティブな意味なので、白いポインセチアは大切な人へのプレゼントにふさわしい花ですね。
特にお祝いごとや、多くの人に慕われている人へのプレゼントにおすすめです。
白いポインセチアの花言葉にはそんな意味があったんですね!クリスマスだけじゃなくて、お世話になった上司や先輩にプレゼントしても喜ばれそう!
全ての色に共通するポインセチアの花言葉は「祝福する」「聖夜」「幸運を祈る」「私の心は燃えている」です。色によっても花言葉は異なるので、贈りたい相手のイメージに合わせて選んでみてもいいでしょう。
またスタイリッシュな形の葉と、爽やかな色はお部屋にもなじみやすいので、インテリアとしても白いポインセチアはおすすめですよ。
「白」が持つ象徴的な意味
洗濯や掃除に多くの手間が必要だった時代は、衣服を白く保つのはとても大変なことでした。
そのため裕福な人でなくては維持できない純白は、清らかさや名誉の象徴とされてきたのです。
たとえば古代ローマでは、成人男性は純白のトーガを着ていました。
トーガの色は社会的地位を表すものであり、白いトーガはローマ市民権を持つ立派な人物を意味しています。
宗教的にも白は特別な色です。
キリスト教のカトリック教会では、白は聖職者の衣服や祭具に使われる「典礼色」のひとつ。
白は神の栄光や喜び、清純を象徴しており、降誕祭や復活祭で利用されてきた色です。
純白の百合は聖母マリアを象徴する花であり、聖母が穢れのない女性であることを表しています。
レオナルド・ダ・ヴィンチの絵画「受胎告知」でも、天使ガブリエルが純白のユリを手にしていますよね。
以上のように、白は象徴的な意味を持つ色です。
白いポインセチアの花言葉が清らかな印象を感じさせるのは、「白」が持つイメージに影響されたのだと言えるでしょう。
汚れやすい「白」は心や行動の清らかさを表わし、宗教の場においても重要な色だった。
ポインセチアが聖夜の花になった理由
ポインセチアの色と形
クリスマスカラー
ポインセチアが聖夜の花とされる理由のひとつが、苞や樹液の色です。
ポインセチアは赤と緑に色付くだけでなく、白い樹液を持っている植物。
現在でもクリスマスカラーとして使われているように、赤・緑・白はクリスマスと縁の深い色であり、以下の意味を持っています。
赤 キリストの血、キリストの愛と寛大さ
緑 永遠の命、神の愛
白 純粋無垢、純潔
星を連想させる形
ポインセチアが聖夜の花となった理由の2つ目は、星のような形です。
キリスト教において星といえば、イエス・キリストが生まれた夜に輝き、救世主の誕生を知らしめた「ベツレヘムの星」です。
8つの角を持つベツレヘムの星と形がそっくりだったため、ポインセチアは聖夜の花とされるようになりました。
ちなみにクリスマスツリーの1番上に飾る星も、ベツレヘムの星なんですよ。
色や形、開花時期など、偶然にもポインセチアはクリスマスにぴったりの植物なんですね。
ポインセチアとキリスト教の関係
南米生まれのポインセチアは、アステカ文明の時代から現地の人々の生活に欠かせない植物でした。
そんなポインセチアとキリスト教が結びついたのは、今から300年以上昔のこと。
17世紀、スペインの植民地だったメキシコにフランシスコ会の宣教師たちがやって来ます。
フランシスコ会は13世紀のイタリアで生まれた、カトリックの修道会です。メキシコや中央アメリカだけでなく、中東やモンゴル帝国など、世界中で活動をしていました。
キリスト教を伝えるために、世界中を訪れていたなんて驚きですね!
宣教師たちは赤と緑の苞と白い樹液を持つポインセチアを見て「キリストの血のようだ」と考えました。
そしてキリストの誕生祭の行列で、ポインセチアを飾りに使うようになったのです。
これ以降、ポインセチアは聖夜の花となり、発見から400年がたった今でも愛され続けています。
原産国メキシコではポインセチアを、スペイン語でNoche Buena(ノーチェ・ブエナ)と呼びます。
元々は「良い夜」を指す言葉でしたが、意味が変わって「クリスマスイブ」を指すようになりました。
ポインセチアに関する豆知識3つ
ポインセチアの花のように見える部分は、実は花ではなく苞という器官であることをご存じでしょうか。
ポインセチアに花びらはなく、本当の花は真ん中にある粒状の部分です。
この項目では、このように意外と知られていないポインセチアの豆知識をご紹介します。
- アステカ文明では純粋さのシンボルだった
- ポインセチアの花言葉に「結婚できない」は存在しない
- 実は身近な雑草と近縁種
アステカ文明では純粋さのシンボルだった
アステカ文明でのポインセチアはCuetlaxochitl(クェトゥラソチツル)と呼ばれ、太陽神に捧げられてきました。
ポインセチアは戦死者や生贄に捧げられた人の血の色を示す、純粋さのシンボルだったからです。
ポインセチアの利用法は捧げ物だけではなく、アステカ人はポインセチアを解熱剤や染料として利用していました。
メキシコにキリスト教が入ってくるまで、ポインセチアはクリスマスの花ではなかったのです。
ポインセチアの花言葉に「結婚できない」は存在しない
ポインセチアの花言葉に「結婚できない」という意味はありません。
ではポインセチアと検索すると、検索予測に「結婚できない」が表示されるのはなぜでしょうか。
それは、2012年放映の結婚をテーマにしたドラマで、ポインセチアが重要なアイテムとして描かれていたからです。
このことから「ポインセチア 結婚できない」と検索する人が増え、検索予測が影響されてしまったようです。
ポインセチアの花言葉には悪い意味は一切ないので、安心して飾ったり育てたりしてくださいね。
実は身近な雑草と近縁種
花屋で売られているイメージの強いポインセチアですが、実は雑草であるショウジョウソウの近縁種です。
トウダイグサ科トウダイグサ属
中央アメリカ、アルゼンチン原産
開花時期は7〜12月
ショウジョウソウは園芸種として明治時代に日本へ入ってきましたが、現在では野生化しています。
沖縄や小笠原諸島だけでなく、本州の農地や道ばたなどにも生息しているので、見かけたことのある人もいるのではないでしょうか。
ちなみにショウジョウソウの別名はサマーポインセチアで、ポインセチアの和名がショウジョウボクです。
白いポインセチアの花言葉を知って豊かなクリスマスを
当記事では白いポインセチアの花言葉や、「白」が持つ象徴的な意味について解説してきました。
苞の色や形、キリスト教との関係から、ポインセチアが聖夜の花とされたことが分かりましたね。
また古代から白は特別な意味を持つ色であり、白いポインセチアの花言葉は「白」の持つイメージに影響されたものと思われます。
白いポインセチアの花言葉をおさらいしておきましょう。
- あなたの祝福を祈る
- 慕われる人
- 清純
- 聖なる願い
大切な人へポインセチアを贈ってみたり、インテリアに取り入れてみたりすると、クリスマス気分が盛り上がるのでおすすめです。
白だけでなく他の色と組み合わせると、より華やかな気分になれますよ。
白色以外のポインセチアがどんな花言葉なのか、気になりませんか?
ポインセチアの花言葉について、色別に解説した記事も併せてお読みください。
最後までお読みいただきありがとうございました。
コメント