日本の紅葉は、色彩豊かでとても美しいですよね。
日本には山が多く、日本各地に紅葉の名所があります。
過ごしやすくなってきた季節に見に行ける紅葉は、心身ともに癒やされます。
しかし、その綺麗な紅葉を記録に残したいと思い写真撮影をしても、実際の景色となんか違う・・・そう思うときはありませんか?
実は、紅葉は初心者が写真撮影するには難易度が高いので、工夫が必要です。
この記事では、初心者でもスマホで紅葉を綺麗に撮れるテクニックをご紹介します。
紹介するテクニックを知って紅葉を見に行くと、実際の景色に近い写真を撮ることが出来ますよ。
様々なテクニックをご紹介しますので、まずは出来そうなものからやってみてください。
素敵な紅葉の写真を撮影し、ご家族や友達に見せることも出来ますよ。
紅葉を綺麗に撮るのが難しい理由


綺麗な紅葉を写真に収めようとしてみても、実際の景色とはなんか違う・・・
紅葉を写真に撮っても、思ったほど鮮やかではない・・・そう思ったことはありませんか?
ではどうすれば目で見たままの綺麗で映える紅葉を撮ることが出来るのでしょうか?
実は、紅葉を綺麗に撮るのが難しいのは、次のように具体的な理由があります。
- 主役を何にするかが難しい
- 目で見たイメージと撮影した写真の印象がかけ離れてしまう
1つずつ詳しく説明します。
紅葉の写真撮影は”主役”を何にするかが難しい
紅葉の写真は、人物を撮るときや料理写真などと比べると、主役が分かりにくくなります。
目を引く紅葉を見つけたら、まずはどのように切り取るか、写したい部分を明確にする必要があります。
切り取る場所や切り取り方によって、どんな構図で撮るのかを意識すると美しい写真が撮れます。
目で見たイメージと撮影した写真の印象がかけ離れてしまう
スマホで撮影すると、撮影時の光の影響やカメラの性能で自動で画像が補正され、目で見た景色と撮影した写真の印象がかけ離れてしまう時があります。
そのため、この後紹介するテクニックを使い、景色と近い写真になるように自分で調節する必要があります。
紅葉を綺麗に撮る写真撮影のテクニックとは?


ここまで、紅葉を綺麗に撮る難しさを説明しました。
では、実際に紅葉を綺麗に撮るにはどうすればよいのでしょうか?
ここからは陽の光を利用したり、スマホを操作することで、綺麗に撮るテクニックをご紹介します。
初心者でも紅葉を綺麗に撮れる方法
初心者でも紅葉を綺麗に撮るためには、少し工夫が必要になります。
スマホを使用し、初心者でも簡単に工夫できる方法をご紹介しますので、是非実践してみてください。
- 陽の光をうまく利用する
- ズーム機能で紅葉をアップにする
- 露出補正機能で明るさを調整する
- HDR機能を利用し、綺麗な写真を撮る
- 背景をぼかし、紅葉を目立たせる
では、一つ一つ詳しく説明していきます。
陽の光をうまく利用する


写真撮影をする時において、陽の光は次のようなものがあります。
順光 | 逆光 | サイド光 |
---|---|---|
太陽を背にして撮影する | 紅葉側に太陽がある状態で撮影する | 左右どちらから光が差し込む状態で撮影する |
鮮やかな紅葉が撮れる | 鮮やかで透明感のある写真が撮れるが、暗くなりがちなので工夫が必要 | 鮮やかで立体感のある写真が撮れるが、難易度は高め |
目で見た通りの鮮やかな紅葉をしっかり撮るならば、太陽を背にした「順光」が撮りやすいです。
また、左右どちらから光が差し込む「サイド光」と呼ばれる角度からの撮影は鮮やかさに加えて立体感のある写真が撮れますが、難易度は高めです。
初心者は「逆光」で撮影するもの1つの方法です。
光が当たっている紅葉を見つけたら、木の下に潜り込んで木を見上げてみましょう。
そのときには必ず太陽が自分の正面にくる角度を狙うと、逆光になります。
太陽の光に葉っぱを被せるようにして撮影すると、太陽の光がキラキラと照らし、とても鮮やかな透明感のある写真になります。
ただ、逆光で写真を撮ると画面が暗くなりがちなので、この後紹介する露出補正機能で明るさを変えてください。
うまく影を使うことで、かっこいい雰囲気の紅葉写真に仕上がります。
露出補正機能で明るさを調整する


スマホのカメラは逆光や曇りで暗い場合、空や周囲の明るさで自動調整されます。
そのため、暗い紅葉は黒く写ってしまいます。
そんな時は、露出補正機能を使って補正したいところをタップするだけで、紅葉を明るく写すことができるので、試してみてください。
iPhoneの場合
ピントと明るさを合わせたい場所をタップすると、太陽のマークが表示されるので、その付近を指を上下にスライドして調整します。
上にスライドすると明るく、下にスライドすると暗くなります。
Androidの場合
ピントと明るさを合わせたい場所をタップし、上側に表示される太陽のマーク(または明るさアイコン)を指で左右にスライドして調整します。(上下で調整する機種もあります)
指で左にスライドすると明るく、右にスライドすると暗くなります。



明るく補正しすぎると、明るい空は色が真っ白になってしまいます(白飛び)。
紅葉の色もかすみ、不自然になるので注意が必要です。
逆に暗く調整しすぎると、暗い部分がさらに暗くなってしまう
(黒つぶれ)ので、画面を確認しながら自分の好みに調整しましょう。
ズーム機能で紅葉をアップにする


紅葉を撮影するときは、ズームして撮影したい時もあると思います。
実は、スマホのズーム機能はデジタルズームと光学ズームの2通りがあります。
それぞれの違いを下の表にまとめました。
デジタルズーム | 光学ズーム |
---|---|
望遠のように画像をデジタル加工して拡大して見せる技術 | 望遠レンズを使って拡大する |
光学ズームで撮ることが出来ない倍率では、自動でデジタルズームに切り替わる | だいたい2〜3倍まで |
画像の一部を拡大するため、画像が粗く見え、画質が落ちるデメリットがある | 画質は落ちない |
画質を落とさずに撮影したいときは、光学ズームが出来る範囲内で撮影しましょう。
HDR機能を利用し、綺麗な写真を撮る


スマホカメラには「HDS」という機能が備わっています。
これはHigh Dynamic Range(ハイダイナミックレンジ)の略で、明るさがバラバラな場所でも綺麗な写真を撮影することが可能になります。
写真から黒っぽい部分を取り除いてくれるので、紅葉の鮮やかさを強調できます。



よく晴れた日は特に効果が大きいので、カメラの設定でHDRをオンにしてみてください。
背景をぼかし、紅葉を目立たせる


主役の紅葉以外の背景を思いっきりぼかして撮影すると雰囲気のある写真になります。
背景をぼかすと、周りが目立たなくなり、紅葉が引き立ちます。
シーンを選ばずに使える手法なので、やり方を覚えておくと便利です。
背景をぼかすには、「ポートレートモード」というものが有効です。
ポートレートモードは人物写真で用いられるモードで、一眼レフのズームでよく見られる背景などがぼやけるように自動加工して撮影できる機能です。
スマホカメラで撮影する時に「ポートレート」に切り替えて撮影します。
主役にしたい紅葉を手前にし、手前の紅葉にピントを合わせることで、背景をぼかすとやりやすいです。
また、光が漏れているところや肉眼でキラキラ光っているようなところを背景にし、主役の紅葉は手前にしてピントを合わせると、玉ボケという表現になります。
玉ボケを背景にすることで、キラキラと輝く紅葉写真が撮れます。



玉ボケとは、水面やライトアップなど、光源がまるっこい玉のようにぼやけて写ることを言います。
幻想的な表現になりますね。
初心者でもできる!紅葉が映える写真の構図をご紹介


ここまで、初心者でもできるスマホの紅葉写真のテクニックをご紹介してきました。
テクニックと合わせて行うともっと魅力的な写真になる方法が、写真の構図です。
写真の構図を考えて撮ることでもっと魅力的な紅葉写真を撮ることが出来ますよ。
写真の構図とは?
写真の構図は引き算といって、余分なものを外すのが良いと言われています。
背景を整理するだけで、写真は見違えるものになります。
それでは、実際に写真の構図をご紹介していきます。
青空を入れてコントラストをつくる


晴れており、青空が見えるときは、青空を入れて撮影します。
紅葉だけを撮影するのとは違い、青空と紅葉のコントラストが出来ることによって、一層引き立って見えるようになります。
マツやヒノキなどの針葉樹の緑を入れてもコントラストを作ることが出来ます。
曇りの日は空を大胆にカットする


曇りの場合、構図から曇り空を外して、ズーム機能を使って紅葉をアップにして撮るのがおすすめです。
曇り空が入ると、全体的に暗いトーンになってしまいます。
そのため、紅葉だけに限定することで、明るい写真に出来ます。



ズームは光学ズームを使用するのがおすすめです。
露出やシャドウをマイナス値にしてみると、暗めの仕上がりになり、写真に深みが出ます。
下から見上げて撮る


スマホを足元側に持っていき、ローアングルから撮影します。
ローアングルから写真を撮ることで、迫力のある写真を撮ることが出来ます。
逆光で葉が暗く映る場合があるので、そのときは露出補正機能で明るさを変えてみてください。
山頂など遠景で撮る


山頂は天候が変わりやすく、晴れたとしても雲や霧がかかるなど撮影が難しいことがあります。
ケーブルカーや建物の窓から風景を撮影する場合は、光の反射や窓自体の傷や汚れなどで綺麗に撮れないこともあります。
窓にスマホをピッタリ付けて撮ると、綺麗な紅葉が撮れやすいです。
綺麗な紅葉の葉を切り取ってみる


紅葉の木全体を切り取るのではなく、綺麗な紅葉の葉っぱを主役にすることも出来ます。
主役にする葉っぱを絞って撮影することで、「何が撮りたいのか」が明確に表現出来ます。
葉っぱはたった1枚でも良いです。
この時、写真に映り込む背景をシンプルにすることで、主役になる紅葉の葉が引き立ちます。



この場合、「三分割構図」や「日の丸構図」といった構図を活用して撮影すると、より魅力的な写真になります。
長くなってしまうので、ここでは詳しく説明しませんが、検索してみると分かりやすく説明してくれているサイトがたくさんありますよ。
落ち葉に注目してみる


紅葉写真を撮るときは、足元にある落ち葉にも注目してみましょう。
カラフルな地面は、写真に残しても美しくなります。
落ち葉で画面いっぱいにしても良いですし、地面の位置からローアングルで撮影しても面白い写真になります。
水面を使って撮影する


紅葉の付近に水辺がある場合、水面を使った撮影をしてみましょう。
川や湖に紅葉が反射するスポットもあり、「逆さ紅葉」を撮ることも出来ます。
紅葉と人物を入れた写真撮影のテクニック


紅葉写真を撮るときには、人物を入れた写真を撮る時もあると思います。
紅葉と人物を合わせて撮りたいときも、テクニックがありますので、ご紹介します。
紅葉が映える服装とは?
紅葉と人物を合わせて撮りたいときは、服装は最も気をつけておきたいポイントです。
なぜなら、カラフルな紅葉と服装が色かぶりしてしまうと、服装と風景が同化してしまい、どちらも目立ちにくくなります。
赤い紅葉を撮る場合は、白やベーシュの服装、黄色い銀杏と撮る場合は、赤い服を着ていくと、風景と同化せずに、人物が目立ちます。



服装に気を使うことで人物が目立ち、それぞれの良さを引き立せられますよ
肌の色かぶりに注意
色味が鮮やかな紅葉は、肌に近づきすぎると、葉っぱの色味が肌に反射してしまいます。
葉っぱの色味が肌に反射してしまうと、極端に顔が赤くなったり、顔色が不自然に黄色みを帯びてしまうこともあります。
肌を自然な色味にするため、あまり人物と葉っぱが近づきすぎないようにしてください。
スマホに搭載されているフィルターを使って調整するのもおすすめです。
おすすめの構図
それでは、人物と紅葉を一緒に撮るオススメの構図を紹介します。
先に説明したポイントに注意して、写真を撮影してみてください。
前ボケを合わせてみる
紅葉を背景だけに留めておかず、前ボケを作ってみましょう。
前ボケを作ると、可愛くふんわりとした雰囲気の写真に仕上がったり、写真を表現する幅が広がります。
スマホで前ボケを作るには、前ボケにしたいものを手前にします。
主役したい人物をタップしてピントを合わせて「AE/AFロック」で撮影します。



AE/AFロックとは、ピントを固定するということです。
並木の中にポツン
人物は思いっきり小さく、まるで風景写真のような写真を撮るのもオススメです。
シンプルな背景の中にポツンと立つ人物写真は、見せたいと思うものをはっきりと出来ます。



ポツンとした写真を撮るときの構図は、「三分割構図」「日の丸構図」「放射線構図」がオススメです。
落ち葉で遊んでみる
子どもとの撮影で特におすすめなのが、落ち葉を使った撮影です。
たくさん集めた落ち葉をバラバラちりばめているシーンの撮影もオススメです。
上から撮っても、地面によってローアングルで撮影しても、良い写真を撮ることが出来ます。
落ち葉で遊ぶシーンは連写モードにすると、たくさんの写真から良い写真を探せます。
連写モードはシャッターを長押しすることで連射撮影ができます。
夜のライトアップされた紅葉を撮るテクニックとは?


夜に紅葉の写真を撮ることは、難易度が高いため、初心者にはオススメ出来ません。
時間帯が選べるのであれば、明るいうちに撮影するほうが良いでしょう。
どうしても夜の撮影が行いたい方向けに、注意すべきことを説明しておきます。
夜のライトアップされた紅葉は難易度が高い
暗いところの撮影の最大の難点は「手ブレ」であり、スマホだと、完全に防ぐのは難しいです。
自撮りするときは、腕を伸ばして撮ると手ブレする可能性が高いので、脇を締めて撮ると良いでしょう。
できれば、体を何かにがっちり固定させ、息を止めて撮影すると、手ブレしにくくなります。
レンズを綺麗にする
スマホのレンズはつい手が触れがちです。
手の油脂が付くと、シャープな写真が撮れません。
撮影前や撮影中は、常にレンズのクリーニングをすると綺麗な写真が撮れます。
フラッシュやライトはつけない
周りが暗いからといって、フラッシュをたいたり、ライトを点灯させないようにしましょう。
これらは暗いところの被写体を写すためのものなので、すでに照らされている紅葉に、さらに光をあてる必要はありません。
フラッシュやライトで撮影してしまうと、光が当たっているところだけ白っぽく写り、せっかくのライトアップの赤みのある世界観がなくなってしまいます。
ISO感度をあげる
ISO感度とはデジタルカメラでは、画像センサーの光の感度のことです。
値が大きければ光をとらえる能力が高いということです。
数値の多いほうに設定し、可能であれば800以上にしてみましょう。
ただし、ISO感度を高くすると、画像にノイズが入りやすくなるので、注意してください。



機種によってISO感度を設定出来るものと出来ないものがあります。
まとめ|初心者が紅葉の写真撮影をするテクニックとは?
この記事では、初心者でも出来るスマホで紅葉の写真撮影をするテクニックをご紹介しました。
紅葉の写真撮影が難しい理由は、以下の理由からです。
- 主役を何にするかが難しい
- 目で見たイメージと撮影した写真の印象がかけ離れてしまう
紅葉を綺麗に撮る写真撮影のテクニックとして、次の方法を紹介しました。
- 陽の光をうまく利用する
- ズーム機能で紅葉をアップにする
- 露出補正機能で明るさを調整する
- HDR機能を利用し、綺麗な写真を撮る
- 背景をぼかし、紅葉を目立たせる
紅葉が映える写真の構図として、次の構図を紹介しました。
- 青空を入れてコントラストをつくる
- 曇りの日は空を大胆にカットする
- 下から見上げて撮る
- 山頂など遠景で撮る
- 綺麗な紅葉の葉を切り取ってみる
- 落ち葉に注目してみる
- 水面を使って撮影する
紅葉と人物を入れて写真撮影をするときは、服装と肌かぶりに注意が必要です。
赤い紅葉を撮る場合は、白やベーシュの服装、黄色い銀杏と撮る場合は、赤い服を着ていくと、風景と同化せずに、人物が目立ちます。
色味がはっきりとしている紅葉は、あまり肌に近づきすぎると、葉っぱの色味が肌に反射してしまいます。
そのため、あまり人物と葉っぱが近づきすぎないようにしてください。
紅葉と人物を入れて写真撮影をするときの写真の構図として、次の構図を紹介しました。
- 前ボケを合わせてみる
- 並木の中にポツン
- 落ち葉で遊んでみる
夜のライトアップされた紅葉は難易度が高いため、初心者には向きません。
どうしても夜の紅葉を写真に撮りたいときは、次の点に気をつけてください。
- レンズを綺麗にする
- フラッシュやライトはつけない
- ISO感度をあげる
是非、この記事で紹介した方法を使って、素敵な紅葉写真を撮ってくださいね。
こちらの記事では、悩ましい秋のコーデについてご紹介しています。
ぜひ読んでコーディネートの参考にして、素敵な紅葉写真を撮りに行ってください。


最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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