最近、体調がすぐれない。
疲れているのかしら?
それって体の冷えからきているのかも。
体の不調に悩んでいるなら「冷えとり」をはじめてみませんか。
「冷えとり」とは体を温めることで不調をなくしていく治療の方法です。
具体的には靴下の重ね履きによって足元を温めます。
筆者は冷えとりにより平熱が1℃以上あがり、体質が変わりました。
この記事では「冷えとり」について、以下の4点をお伝えします。
- 冷えとりの実態
- 冷えとりの体験と効果
- 靴下の重ね履きの方法と継続のコツ
- 冷えとりの効果を最大限にする方法
体の不調がなくなれば不思議と心も軽くなります。
冷えとりで健康を手に入れ、気分が上がる毎日をあなたも体験してみませんか。
「冷えとり」って怪しい? 実態を解説
冷えとりについて調べていくと、聞き慣れない言葉に出会います。
筆者はその不可解さに、初めは怪しさを感じました。
ここでは冷えとりが一見「怪しい」と思われてしまう2つの理由をお伝えします。
- 現代医学から遠い位置にある
- 毒出し、めんげんなど特有の言葉と非科学的な症状がある
順に見ていきましょう。
現代医学から遠い位置にある
「冷えとり」とは、進藤義晴医師により発見された冷えとり療法のことです。
1923年5月生まれ。’48年9月大阪大学医学部卒。’72年より小牧市民病院副院長。’81年同病院退職後、自宅で開業。2023年1月没。
きっかけは足元を温めたことによる自身の体調不良の改善でした。
研究を進めていくと、患者の腎機能の回復や慢性中耳炎の治癒など、効果は目に見えて現れ始めます。
そのため患者の数は絶えなかったようです。
しかし足元を温めるだけで薬も出さず手術もしない治療は、医学会から認められませんでした。
「冷えとり」において、薬は一時的には楽になるのですが毒を溜め込むという考え方です。
診療報酬の対象となる治療をしないため、点数が加算されず報酬を受け取れません。
保険医療機関等が行う診療行為やサービスに対する評価として公的医療保険から支払われる報酬を点数で表したもの。医療行為ごとに決められた点数を基に「1点=10円」として計算される。
病院の収入が減っても指示に従わない進藤医師は、退職に追い込まれてしまいます。
退職後は患者からの要望もあり、自宅で開業しました。
薬を処方したり手術をしたりする現代の医学と、足元を温めるだけの冷えとり療法は、遠い位置関係にあるといってよいでしょう。
毒出し、めんげんなど特有の言葉と非科学的な症状がある
冷えとりには特有の言葉があり、代表的なものが「毒出し」と「めんげん」です。
毒出しとは、足元を温めることによって病気や病気になりうるものが体の外に排出されることです。
冷えとりには絹の靴下を使いますが、絹は毒素を吸収し続けると破れるとされています。
めんげんとは、体が改善する時に出る好転反応です。
- 発熱
- 関節痛
- 肌のただれ
- 歯痛
- 口内炎
- 咳、痰、鼻水、鼻血、目やに、下痢
上記のような症状があるにもかかわらず、元気なのがめんげんの特徴です。
筆者は、夜中に何の前触れもなく鼻血が出てビックリしました。
でも「めんげん」なのかは正直言って分かりません……。
耳慣れない言葉によって説明される症状に、怪しさを感じる人もいるでしょう。
足元を温めるだけで健康になれるという話を、にわかに信じられない人も多いはずです。
加えて、効果を得られるのは信じて実行した人のみだとされるのが、宗教的に見える要因となっています。
次の章では冷えとりをした筆者の体験をお伝えします。
あなたが体調不良に悩んでいるのであれば、ぜひ読み進めてください。
体験した冷えとり。靴下重ね履きの効果は?
冷えとりで得られる効果について、筆者の体験談を交えてご紹介します。
筆者の症状がどのように改善したか、具体的にわかりますよ。
冷えとりとの出会い
筆者は極度の冷え性でした。
平熱は35.2℃ほどで、体温計で測るとエラーが出るような低い数値も経験しています。
冬は寒さで手足が痺れ、夏はスーパーの生鮮食品コーナーで凍えて……
寒暖の差に敏感で、頻繁に体の疲れを感じていました。
強い免疫力を発揮するとされるのは体温36.5℃以上。
体温を上げたいと願い出会ったのが、冷えとりでした。
ここから冷えとりで得られる効果を2つお伝えします。
- 効果①体温が上がり免疫力が高くなる
- 効果②体の外に毒を出し体調を改善させる
1つずつ見ていきましょう。
効果①体温が上がり免疫力が高くなる
足元を温めることは、体全体の暖かさにつながります。
冷えとり療法で靴下の重ね履きを体験した人からよく聞くのは、その心地よさ。
筆者も不思議な安心感に包まれたのを覚えています。
筆者は冬から始めたにもかかわらず、毎日まるで足湯に浸かっているような感覚でした。
足湯の感覚なんて!
リラックスできて気持ちよさそうですよね!
体全体がフワッと暖まっている感覚です。
冷えとりをして1年後くらいに、冬になっても手足が痺れないなと感じ、体温を測ったところ36.4℃でした。
今では36.6℃くらいが平熱となり、風邪もひかなくなりました。
効果②体の外に毒を出し体調を改善させる
足元を温めることにより、毒は体の外に排出されます。
最初に履く絹靴下は毒を吸収し、あっという間に破れてしまいます。
大病で寝たきり状態の患者さんに履かせた靴下は、1日で破れることもあるそうです。
歩かないのに靴下が破れるとは驚きですよね。
筆者の絹靴下も3週間ほどで破れてしまいました。
体外に毒を出した結果、病気や原因不明の体調不良、未病は改善されます。
病気になる前の状態のこと。この段階で検査を行っても異常を指摘されることは少ないとされている。
毒を出す力を阻む要因の1つに体の冷えがあります。
冷えによって毒を排出できない体は、不調をきたし病気になります。
しかし足元を温めるほど少しの冷えにも敏感になり、毒を出して病気になるのを防げるのです。
毒を出す力がない人は冷えを感じられない人も多いといいます。
冷えを感じたら足元を温めて毒を出していきます。
また、靴下の破れた場所により体のどこから毒が出ているのか分かるといいます。
引用:株式会社シルク生活
ちなみに筆者はかかとがよく破れました。
最近になって、筆者はかかりつけの産婦人科医から子宮筋腫があると聞きました。
筋腫はずいぶん前からあったものの、大きさがほとんど変わらなかったため伝えずにいたそうです。
筋腫が大きくならなかったのは靴下が毒を吸い取ってくれていたおかげかもしれないですね。
靴下の重ね履きと日常生活
冷えとりの最終目的は「冷えを体から無くし毒を出す力」=「自然治癒できる力」をつけることです。
人の上半身は内臓があるため体温が高く、下半身に行くにつれ体温が下がります。
少しでも下半身の冷えを取り除き、上半身との巡りをよくすることで毒を出す力をつけていきます。
頭寒足熱(ずかんそくねつ)が冷えとりの基本です。
頭を冷やし、足元を温めること。
足元を温める靴下の重ね履きは、絹と綿を交互にすると高い効果が得られます。
重ね履きを続けるために日常生活にうまく取り入れるのが大切です。
重ね履きの方法と継続するコツを順に見ていきましょう。
絹と綿の重ね履き
靴下の重ね履きでは最初に履く靴下、つまり肌に触れる靴下は絹の5本指です。
絹は体の中にある毒素を吸収してくれるといわれています。
5本指にするのは、指1本1本から出る毒素もくまなく吸収させるためです。
絹の感触は柔らかく履き心地は抜群で、保温性に優れています。
冷えとりでは最低4枚の靴下を絹、綿の順で交互に重ね履きします。
引用:yoggy store
1の靴下は絹製の5本指。
2の靴下は綿の5本指で、こちらはオーガニックコットンを使用しています。
3の靴下は絹製です。
4の靴下は綿製です。
1~4まで順に重ね履き。
最初から4枚の靴下重ね履きはハードルが高く、筆者は2枚履きからスタートしました。
ストイックに取り組んでいないので、冬は5枚履きですが夏は今でも2枚履きです。
ただ、冬場でも外出時に履く枚数は少なめです。
次の節で解説しますね。
日常生活に取り入れるコツ
靴下の重ね履きを始めると、いくつか困りごとが出てきます。
中でも多くの人が戸惑う3つの問題について、解決法をお伝えしますね。
- 外出時の靴問題
- 靴下のお洗濯問題
- 夏の暑さ問題
順に見ていきましょう。
外出時の靴問題
靴下の重ね履きをすると靴のサイズが合わなくなります。
あなたがストイックに冷えとりを行うなら、靴下を重ね履きしたときの足のサイズに合わせて靴を選ぶようにします。
靴下の枚数が増えても対応できるよう、大きくて脱ぎ履きしやすい靴がよいでしょう。
踵(かかと)がないサボ、スリッポンなどがオススメです。
しかし職場でパンプス着用が必須だったり、自分好みのファッションに合わなかったりして重ね履きが難しいこともありますよね。
考えていろいろと試した結果、筆者は外出時には短めの絹靴下の上にストッキングを履いています。
冷えとりも大事だけど、好きなファッションでいたいのが正直な気持ちです。
引用:イーズクリエーション
▶この上からストッキングを履く。パンプスや甲のみえる靴にオススメです。
引用:楽天市場
▶この上からストッキングを履いてスニーカーを履く。見た目にはくるぶし丈の靴下のように見えます。
靴下のお洗濯問題
靴下をたくさん履くので洗濯が面倒だと思われる人も多いと思います。
ただ全てを毎日のように洗う必要はなく、毎日洗うとすれば肌に触れている絹の5本指のみです。
絹はあっという間に乾くため、お天気が悪い日が続いても心配ありません。
絹はデリケートなので基本は手洗い、洗濯機であれば弱水流で洗濯します。
夏の暑さ問題
ただでさえ暑い夏に靴下重ね履きは無理だと思う人もいるでしょう。
冷えとりは続けていくうちに寒さを感じられる力が備わり、真夏でも靴下を履かずにはいられないとされています。
毒を出す力がつくことで、冷えに敏感になるからです。
筆者は2枚履きです。暑いと感じれば裸足になります。
筆者はゆるゆると冷えとりをしていますが、効果は確実に表れています。
あなたもがんばりすぎず、できるところから始めてくださいね。
+αで冷えとりの効果を最大に生かす
靴下の重ね履きで冷えとりの基本となる頭寒足熱(ずかんそくねつ)に近づけるでしょう。
あなたが冷えとりの効果を最大化したいなら、下記3点も追加で行うのがオススメです。
- 半身浴をする
- 食事はよく噛んで食べる
- 自分本位にならない
順に解説していきます。
半身浴をする
引用:ふーぽ
左のように、みぞおちから下を湯船に浸かります。
- お湯の温度は37~38℃くらい
- 20~30分浸かる
- 腕は外に出す(上半身は外に出す)
冬は最初寒いので、お湯の温度を40℃くらいにしたほうがよいでしょう。
じわじわと体が温まり、とめどなく汗が流れてきます。
冷えとり療法では調子が悪い時ほど長く半身浴をするのを推奨しています。
毒はお湯に流れるとされ、汗をかかなくても問題はありません。
半身浴の間、暇なので本を読んだり動画を見たりするのもオススメです。
筆者は音声アプリで美容や健康の話を聞いています。
湯船から出て体や髪を洗う時は冷えます。
たらいにお湯を入れ足湯状態にすると、温かさをキープできますよ。
食事はよく噛んで食べる
冷えとりでは、食事はよく噛んで食べるよう推奨されています。
少しでも消化器を休めることが、体の冷えをとるのにつながっているからです。
目安として1口につき30回噛みましょう。
腹8分目くらいの食事量で満腹感を得られるそうです。
冷えとりでは、病気や体調が悪い時はお腹を空かせて足元を温めるのが改善の近道だといいます。
筆者も食事を控えめにしてからどんどん元気になり、活力が湧いてきました。
自分本位にならない
心の持ち方によっても、冷えが生まれるといわれています。
傲慢であったり、高圧的な態度であったり、利己的であったりすると体は冷えます。
また心配し過ぎも体を冷やすもとです。
自分本位かどうかは、なかなか気づけないものです。
感謝の心や謙虚な気持ちが大切だとされています。
足元を温めると感謝の心が芽生え、人に優しくできます。
冷えとりのおかげでリラックスして心が安定するのは、筆者も体験済みです。
人間関係がうまくいっていない人は、自分本位だからかもしれません。
足元を温めることから始めて、自分を変えてみませんか。
冷えとり生活で最高のごきげんを手に入れよう
冷えとりの体験談と実感した効果、靴下を重ね履きする方法などについてお伝えしました。
冷えとりが怪しいと思われる理由は次の2点です。
- 現代医学から遠い位置にある
- 毒出し、めんげんなど特有の言葉と非科学的な症状がある
筆者は極度の冷え性と低体温、疲労感がきっかけで冷えとりを始めました。
冷えとりにより平熱が1℃以上あがり、体質も変わったのを実感しています。
- 体温が上がり免疫力が高くなる
- 体の外に毒を出し体調を改善させる
冷えとりの基本は頭寒足熱(ずかんそくねつ)です。
冷えとりは少しずつでも、やり続けるのが効果的ですよ。
靴下の重ね履きの方法と、日常生活に取り入れるコツは下記になります。
- 絹と綿を重ね履きし、最初の絹は5本指にする
- 日常生活に取り入れるコツ
- 外出時の靴問題
- 靴下を重ね履きした時のサイズに合わせ、脱ぎ履きしやすい靴にする
- くるぶし丈絹靴下で好きな靴も楽しめる!
- 靴下のお洗濯問題
- 毎日洗うのは直接肌に触れている絹の靴下のみ、ただし手洗いか弱水流で
- 夏の暑さ問題
- できるだけ足元を温める意識を持っていれば、がんばりすぎなくても大丈夫
- 外出時の靴問題
次の3点を付け加えると冷えとりの効果を最大化できます。
- 半身浴をする
- 食事はよく噛んで食べる
- 自分本位にならない
筆者は冷えとりを始めて10年くらいですが、風邪もひかず不調という不調は思い当たらない毎日を送っています。
調子が悪いと思っても夜寝れば、朝には元気を取り戻す状態です。
平熱が1℃以上高くなって体調が安定し、好きなことを存分に楽しめているのは冷えとりのおかげかもしれません。
健康な体があるからこそ、さまざまなことにチャレンジできています!
何らかの不調がある人は、足元を温めることから始めてはいかがでしょうか。
少しずつですが、きっと改善されることでしょう。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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