このような悩み、ありませんか?
頻繁に災害が起きてて怖い。
どれから手をつけていいのか分からない。
避難指示や避難勧告の違いって?
「準備しなければ」と思っても実感がなかなか湧かず、後回しになっていたり正しい情報を持っていなかったり
どこから手をつけていいか分からなかったりする方も多いはずです。
しかし、日本は地形や位置、地質など様々な自然的条件で災害が起きやすい国と言われています。
2011年の東日本大震災や2016年の熊本地震、2024年の元旦に起きた能登半島地震は記憶に新しく、
10年以内に大規模で甚大な被害を及ぼす災害が起きています。
今後、数十年以内には南海トラフ地震が必ず来ると言われていますよね。
自然災害は、「いつ」、「どこで」、「どのくらいの規模」で私たちを襲ってくるのか分かりません。
だからこそ起きる前に「正しい情報を集め備える」ことが重要になります!
この記事を読むと、災害が起きた時に役立つ準備や避難情報が分かります。
情報を正しくキャッチし、大切な命を守りましょう。
避難勧告と避難指示はどう違う?
避難指示は、市町村が出す警戒レベルの避難情報のことです。
全部で5段階で、災害発生時にどのタイミングで避難するかが分かります。
避難情報は、災害対策基本法に基づき各市町村長が発令します。
私たちには、テレビやラジオ防災行政無線を通して伝達されます。
避難情報は、令和3年5月に災害対策基本法が一部改正され、「避難勧告」は廃止となり、「避難指示」に一本化されました。
避難情報の警戒レベル
従来 |
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5.災害発生情報 |
4.避難指示(緊急)避難勧告 |
3.避難準備・高齢者等避難開始 |
2.大雨・洪水・高潮注意報(気象庁) |
1.早期注意情報(気象庁) |
令和3年5月から |
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5.緊急安全確保 |
ーーー警戒レベル4までに必ず避難ーーー |
4.避難指示 |
3.高齢者等避難 |
2.大雨・洪水・高潮注意報(気象庁) |
1.早期注意情報(気象庁) |
上記の図が、避難情報の警戒レベルです。
他にも変更点は3点ありますので、従来のものと比較しながら見ていきましょう。
警戒レベル3の「避難準備・高齢者等避難開始」から「高齢者等避難」に統一されています。
「高齢者等」には子どもがいる家庭や障害のある方のほかに、避難に時間を要する方も含まれています。
警戒レベル5では、「地震発生情報」から「緊急安全確保」に名称が変更されすぐに安全な場所へと避難し、命を守ることが求められています。
このレベルでは既に災害が発生し、切迫していることから警戒レベル4までに必ず避難することが必要です。
表記が強調されたことで、避難するタイミングも明確になりました。
警戒レベルの表記が短くなったことで、警戒レベルが把握しやすくなりました。
避難のタイミングも分かりやすくなり、災害時に迷うこともなくなりそうですね。
ガイドラインを始めとした避難情報は、実情に合わせて総合的かつ計画的に見直しがされています。
災害別の避難行動
自宅で安全確保ができるかを確認し、危険だと判断した場合は以下の流れで避難を行ってください。
災害の種類によっても、避難するまでの流れは異なるので注意しましょう。
洪水・浸水・土砂災害の場合は、まず指定緊急避難所に避難します。
指定緊急避難所は緊急的に避難する場所であり、身の安全を確保する場所です。
通常は小学校から開設されます。
安全が確保できる場合は、友人・親類宅へも選択肢として十分にあります。
落ち着いたら、自宅を確認しましょう。
地震の場合は、自治会ごとに決められている地域の身近な集合場所(一時避難所)に向かいます。
状況が危険な場合は指定緊急避難所に避難をしてください。
その後は、先ほどと同じように落ち着いたら自宅を確認します。
- 洪水・浸水・土砂災害の場合 指定緊急避難所または知人宅に避難する。
- 地震の場合 身近な集合場所(一時避難所)に向かう。危険な場合は、指定緊急避難所に避難する。
避難場所と避難所
災害が起きた時に逃げる場所として、「避難場所」と「避難所」があります。
名前は似ていますが、役割は違うので注意しましょう。
避難場所は災害から身を守るために避難する場所です。
避難所は被害が大きく帰宅できない場合に一定期間避難する場所です。
自宅での生活が困難になった場合、指定拠点避難所や指定避難所での生活を想定しなくてはなりません。
指定拠点避難所と指定避難所の違いは以下の通りです。
- 指定拠点避難所は地域の支援拠点として、物資や情報等が最初に集まる場所
- 指定避難所は、指定拠点避難所の収容人数を超えた場合などに開く場所
災害別の避難行動や避難場所、避難所もそれぞれ異なるので、お住まいの市町村のホームページなどを見て事前に確認しましょう。
状況によっては、テント泊や車中泊、ホテル泊も十分にあり得ます。
周囲に何があるかを確認しながら落ち着いて行動しましょう。
自力で避難が難しい方は事前に避難行動要支援者名簿登録をお勧めします。
市役所の福祉課で所定の様式にて登録してください。
すぐできる災害に向けての準備
自然災害はいつ、どこで、どれぐらいの規模で起こるか分かりません。
予測ができないからこそ、日頃から防災対策や準備を行うことで被害を少なくできます。
自宅ですぐにできる準備として大きく分けて3つあります。
家具の置き方の工夫
家具が倒れても出入り口を塞がない場所に置きましょう。
また、倒れてきた家具の下敷きにならないように必ず固定しましょう。
机の固定を忘れる人が多いのではないでしょうか。
地震が起きたらすぐに「机の下に隠れて」と言いますが、家具が固定されていないことで動いてしまい怪我を負うこともあります。
これが原因で、東日本大震災や新潟中越地震などでは多くの方が怪我をしたり亡くなったりしました。
速やかに避難し、安全を確保するためにも家具の置き方の工夫や固定を必ず行ってください。
家具の固定方法はこちら 地震による家具の転倒を防ぐには-あなたが守る-家族の安全 消防庁
防災バックや備蓄品の準備
被災した時、安全な場所に避難し生活を送ることになります。
いつ起きても大丈夫なように必要なものは事前に準備しておきましょう。
バックの中身が分かるように、チェックリストも合わせて入れておくことがお勧めです。
あくまでも参考ですので、各自で必要なものは異なると思います。
必要なものは書き加えて、オリジナルのリストを作っておきましょう。
ライフラインが止まった時に備え、備蓄品として最低でも3日分の飲料水や保存の効く食べ物生活用品を準備しましょう。
- 飲料水 ※飲料水と別に生活用水も必要なため、ポリタンクに普段から水を入れておく。
- 非常食(アルファ米やカンパン等)
- ティッシュペーパー、トイレットペーパー、マッチ、ろうそく
災害発生における通信
災害時は被災地の電話が殺到し、回路が混雑します。
総務省の調べによると、東日本大震災の直後は携帯電話の業者によっては最大で、約50~60倍以上の通話が集中したようです。
このため、被災時は通話がつながらないと思った方が良いでしょう。
通話が繋がらない場合には、安否確認サービスやSNSでの情報収集が有効です。
①「171」をダイヤルする ②音声案内に従って「連絡を取りたい電話番号」を入力する
③伝言の「録音・再生」をする
安否確認や避難情報をスムーズにキャッチするための手段として、SNSを使うのも有効です。
ただし、偽の情報が回っていることもあるため、情報の正確性を見極めるのはとても大切です。
公式のアカウントをフォローし、情報収集をするようにしましょう。
避難所生活のリアル
災害から逃れても、場合によっては避難所での生活をしなければなりません。
避難所では、集団生活であることに加え、慣れていない場所で生活を一定期間することになります。
避難所生活での注意点
健康に過ごすためにも、以下のことに気をつけましょう。
① 水分・塩分補給をこまめに
ストレスや生活環境が整備されておらず、我慢しがちです。
特に気温が高い時は、脱水症状になりやすいのでこまめに水分を取りましょう。
② 手を清潔に
ウエットティッシュや手指消毒を行い、清潔に保ちましょう。
感染症のリスクを減らします。
③ 食中毒に注意
ライフラインが止まれば、食べ物は常温にさらされます。
食べかけや飲みかけのものには注意し、できるだけ放置せず食べ切るようにしましょう。
④ 軽い運動
避難時は適度な運動がなければ、エコノミークラス症候群になる危険性が高くなります。
手や足を軽くに動かすだけでも良いので、長時間同じ姿勢でいるのは避けましょう。
⑤ 口内環境を清潔に
うがいや歯磨きをして口内環境を清潔に保ちましょう。
難しい場合は、マウスウォッシュや歯磨きシートを使用しましょう。
⑥ 十分な睡眠・休息
慣れない場所な上に集団生活のため、普段以上にストレスがかかるでしょう。
睡眠や休息を意識してとることが重要です。
⑦ マスクを着用
疲労で免疫力が落ち、ほこりによるアレルギー症状が出やすくなっています。
必要に応じてマスクを着用しましょう。
⑧ 困っていたら相談を
心体ともに不調が現れた場合は、我慢せずに相談するようにしましょう。
声かけや協力
避難所は、公民館や体育館などがほとんどで長期間生活することを想定されていない場合が多いです。
熊本地震や東日本大震災などの大規模な災害では、被災者は1週間以上で長い場合は数ヶ月単位での避難所生活を余儀なくされました。
行政の公的なサポートを待つだけでは不便も増えていきます。
ストレスも蓄積されやすいため、「自助」や「共助」などという積極的な工夫をする意識や行動が求められます。
例えば、避難するとどうしても来た順に場所が決まってきてしまいます。
自力で避難が難しい人や移動に時間がかかる人は、入り口にするなど個人に応じて改善が必要です。
被災した方のなかで自力で動きが取れず、トイレや食事を我慢した方もいるようです。
慣れた環境で生活するわけではないので、ある程度の我慢も必要かもしれませんが、できる限り環境を整えるという意識を持ち、協力し合う姿勢が重要です。
避難所での生活環境をひとりひとりが整えるという意識をもって生活すること
避難生活後のサポート
災害により住まいが被害を受けた場合、各市町村で罹災証明書を受け取れます。
支援金の受け取りや仮設住宅への入居時に必要になりますので、お住まいの市町村に問い合わせてください。
避難情報を正しくキャッチし、命を守るには まとめ
避難情報や準備、避難所生活とその後については以下の通りです。
- 警戒レベル3 「避難準備・高齢者等避難開始」から「高齢者等避難」に変更
- 警戒レベル4 「避難勧告・避難指示」から「避難指示」に変更
- 警戒レベル5 「地震発生情報」から「緊急安全確保」に変更
- 「警戒レベル4までに必ず避難」が追記
- 「避難勧告」は廃止となり、「避難指示」に一本化された
- 災害の状況を把握し、警戒レベル4までには必ず避難をする
- 事前に避難所や経路を把握する
- 防災対策や準備を怠らない
- 連絡手段の方法を決めておく
- 避難所生活での協力や声かけ
- 被害を受けた時の公的なサポートを知る
災害が起きるとほとんどの人はパニックになり、冷静に行動できなくなる方も多いでしょう。
いつ起きるか分からないからこそ、ポイントを抑えて事前に準備することが重要です。
地区ごとの避難訓練に参加しシュミレーションを行うのも大切です。
命を守るには「早めの避難」や「日頃の備え」を心がけ、自分の命を守りましょう。
そのほか「障害者」や「子ども」の防災についての記事も出ていますので、気になる方はチェックしてみてください。
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
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