なんとなく気になっている塩分摂取量。
塩分の過剰摂取は高血圧や腎臓病、胃がんなどの病気の原因と言われています。
日本人の塩分摂取量は一日平均10gであり、WHOの目標値一日5gの2倍です。
これは日本人の食生活のベースが発酵食品など塩分含有量が比較的多いのも大きな要因でしょう。
塩分量を減らしたいけど味気ない食事は気が進まない。我慢はしたくないわ。
そうですよね、分かります。
我慢や物足りなさを感じる食事はストレスがたまります。
そこで、この記事では無理のない減塩生活をご紹介します。
塩分摂取量は少しのコツで誰にでも抑えられ、ゆるい減塩生活でも塵も積もれば山となります。
厳格なつらい減塩生活よりも、ゆるい減塩生活の方がストレスもたまりません。
日常生活が不自由なく過ごせる健康寿命を無理のない減塩生活によって延ばしてみませんか。
日本人の一日塩分摂取量10gの背景
塩分1日5gって可能ですか?
塩分1日5gって可能ですか? 最近WHOの塩分の1日の摂取量の指針が5gに変更されたというニュースを見ました。 で、日本人は大体その倍摂ってるとのこと。家では減塩食で味付け薄めなのですが、冬は漬物・朝は味噌汁で塩分摂ってしまいますし1日に5gなんて無理・・・・・
引用:ヤフー知恵袋
みなさんも上記のような疑問を持ったことはないでしょうか。
日本人の塩分摂取量が多い理由は次の2点が考えられます。
- 発酵食品が発達している
- 元来、塩分過多のうえに高齢化するにつれ味覚が鈍る
順に見ていきましょう。
発酵食品が発達している
日本人が昔から慣れ親しんだ和食。
和食はカロリーや脂質が控えめな点から「健康食」というイメージが色濃く、推奨されています。
でも塩分量から見てみると和食は決して優秀とは言えません。
塩分量が高い味噌や醬油をベースにした和食を基本にしている日本人は、減塩に苦労します。
元来、塩分過多のうえに高齢化するにつれ味覚が鈍る
味覚は高齢になると低下します。
味蕾と呼ばれる味を感じる細胞が減少していくためです。
どんなに健康な人でも味蕾は減少していき、味に鈍感になっていきます。
もともと塩分摂取量が多い日本人は高齢になるとともに、さらに濃い味を求める傾向にあります。
生まれながらにして塩分過多の日本人は高齢になるにつれ、どんどん減塩がしづらくなるのですね……
糖質や脂質などは削れても味付け、すなわち塩味を変えるのは1番難しい所だといえます。
ある一日の塩分摂取量
日本人は平均して一日10g塩分を摂っています。
何をどれくらい食べたら塩分摂取量が10gになるのでしょうか。
ある一日の食事を見ていきましょう。
日本人の平均的な塩分量10gの食事
こちらは日本人の朝食のよくある献立の一例です。
一日三食のうちの朝食のみで2.9gの塩分摂取量となります。
昼食の一例です。
引用:ヘラソ
ラーメン全体で塩分7.1gにもなってしまいますが、この日はスープを半分残しました。
スープを半分残して塩分4.2gです。
夕食の一例です。
夕食のみで5.2gの塩分摂取量です。
一日の塩分摂取量は12.3gとなり、日本人の平均塩分摂取量を超えてしまいました。
間食も含まれていないので、私たちはいかに塩分を摂りすぎているのかが分かります。
外食すると塩分摂取量は多くなる
外食メニューは、塩分量が高い傾向にあります。
引用:大塚食品
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塩分量 | 食パン1枚0.7g | フライドポテト1.0g | コンビニ鮭おにぎり1.4g | 豆腐とわかめの味噌汁1.5g | 梅干1個2.2g | 塩鮭甘塩一切れ2.2g | チャーハン2.5g | 中華丼 2.8g | カレーライス3.9g | カツ丼 4.2g | てりやきバーガー4.2g | ミートスパゲティ4.4g | カルボナーラ 4.8g | 牛丼 5.3g | きつねうどん 5.8g | カップラーメン 6.2g | 醬油ラーメン 7.3g |
外食メニューに塩分量が多いのは濃い味付けによって満足度を増加させ、日持ちをさせるためです。
塩分量が多くなりがちの外食ですが、塩分3gを目指しましょう。
厚生省の目標値は一日6gなので、3gでも半分摂取量することになってしまいます。
しかし、たまには外食をして楽しみたいですよね。
そこで無理のない減塩生活をおすすめします。
無理のない減塩生活を
減塩は意識なくしては実践できないものです。
しかし減塩生活というのは味気や満足感がなく、気が進まない人が多いでしょう。
そんな人のために無理のない減塩生活として次の4つをご紹介します。
- カリウム摂取で減塩効果
- 調味料は「かける」から「つける」へ
- 減塩調味料に頼ってみる
- 漬物ではなく浅漬けに
カリウム摂取で減塩効果
カリウムはナトリウムを排泄する働きをします。
カリウムは主に野菜や果物に含まれ、水溶性のため手早く洗って生で食べるのがおすすめです。
大量の塩分は帳消しにはできませんが、ある程度の塩分には対応できます。
同じ塩分摂取量でも、生野菜を多く食べた人の方が食べていない人よりも高血圧の確率は低くなるのです。
しかし腎臓の機能が低下してからのカリウムは注意が必要です。
働きが悪くなった腎臓はカリウムの排泄力が弱くなり脱力感、動悸、不整脈などの高カリウム血症を引き起こします。(参考:北海道医療センター)
腎臓は塩分の過剰摂取や高血圧によって徐々に機能が低下してしまうのです。
腎臓の機能が低下してしまう前に、生野菜などのカリウムを積極的に摂りましょう。
健康体のうちに減塩を意識した方がよいですね。
調味料は「かける」から「つける」へ
引用:MediPress
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- しょうゆ2.6g
- みそ2.3g
- ウスターソース1.5g
- ポン酢しょうゆ1g
- トマトケチャップ0.5g
- マヨネーズ0.2g
上の表を見ていただいても分かるように、大さじ一杯程度でも塩分量は高いです。
しょうゆ、みそなど発酵食品は塩分も高いですね。
調味料は、できる限り「かける」から「つける」にしましょう。
それだけで塩分量はずいぶんと違ってきます。
減塩調味料に頼ってみる
最近の減塩調味料はたいへん優秀です。
味噌や醬油の塩分含有量が多い問題を真摯に受け止めているメーカーはたくさんあります。
だしの旨みを効かせたものが多く、違和感なく使えますよ。
減塩されたものと家族に気づかれませんでした!
漬物ではなく浅漬けに
引用:シンクヘルス株式会社
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梅干し | 1個 | 2.2g |
たくあん | 5切れ | 1.1g |
きゅうりのぬか漬け | 5切れ | 1.6g |
野沢菜漬け | 一皿(50g) | 1.2g |
なすの浅漬け | 一皿(50g) | 1.1g |
漬物の塩分は高く、ご飯のお供に食べるとあっという間に過剰摂取になってしまう恐れがあります。
ご飯はおかずと共に食べるのが一番のおすすめですが、どうしてもという人は漬物ではなく浅漬けにしましょう。
浅漬けは塩分含有量が比較的少ないものが多いです。
無理のない減塩生活で明るい未来を
私たち日本人は、日常的に塩分を過剰摂取していると言われています。
WHOの目標値5g、厚生省の目標値6gに対して一日10gもの食塩を摂取しているのです。
日本人の過剰な塩分摂取量には理由があります。
- 発酵食品が発達している
- 元来、塩分過多のうえに高齢化するにつれ味覚が鈍る
しかし5gというのはあっという間であり、外食をした日には10gさえも越えてしまう可能性が高くなります。
そこで、次の4つの無理のない減塩生活を提案します。
- カリウム摂取で減塩効果
- 調味料は「かける」から「つける」へ
- 減塩調味料に頼ってみる
- 漬物ではなく浅漬けに
減塩は意識することにより、必ず体によい影響を与えます。
そして始めるのが早ければ早いほど、健康寿命を延ばすことができます。
減塩生活とは将来へのメリットの大きい投資のようなものです。
今食べている物が将来の健康を作ります。
あなたも無理のない減塩生活を今日から始めてみませんか。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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