
七夕は竹に飾り付けをしたいの。どんな竹を用意したらいいのかしら?



七夕に竹飾りをするのは素敵ですよね。七夕におすすめの竹をご紹介します!
七夕と言えば竹や笹に飾りをつけた飾りですよね。
願い事を書いて飾るのはワクワクしてしまうものです。
七夕に向けて竹を準備しようと思ったとき、どんな竹を用意したらいいのか迷いますよね。
竹とよく似ている笹との違いも気になるところです。
実は七夕で使う植物は「竹」でも「笹」でも問題ありません。
この記事を読むと次のことが分かります。
- 七夕の竹の種類とは
- 竹と笹の違いとは
- 七夕で竹や笹を楽しむ豆知識
七夕で使うのにおすすめな竹の種類をご紹介しています。
竹と笹の見分け方や豆知識を知って、七夕をさらに楽しんでくださいね。
七夕の竹の種類とは





七夕で使う竹ってどんなものがあるの?



モウソウチクやマダケが有名ですが、他にもどんな種類があるのかご紹介しますね。
竹には大変多くの品種があります。
その中でも七夕に使われる竹は主に4種類あります。
七夕で使われている竹の種類や、それぞれの種類の特徴についてご紹介します。
七夕で使われる竹の種類
七夕で主に使われている竹は4種類あります。
- モウソウチク
- マダケ
- ホテイチク
- かぐや姫
モウソウチクやマダケは日本の多くの地域で見かけることのできる竹で、1年を通して手に入りやすい竹と言えます。
ホテイチクやブラジル竹「かぐや姫」は七夕の時期に流通しやすいこともあり、七夕で使う竹として用いられていますよ。
種類によって大きさや形が異なりますので、どこでどんな竹を使いたいか決めて選ぶと良いでしょう。
竹の種類による特徴



七夕ではモウソウチク・マダケ・ホテイチク・かぐや姫が使われることが多いですよ
七夕で使われることの多いモウソウチク、マダケ、ホテイチク、ブラジル竹「かぐや姫」はそれぞれ見た目が異なる竹です。
広い場所で大きな竹を使いたいときは大型の品種を使うのがおすすめです。
家の中で使うなど小さい方が良い場合には小型の品種や、大型の品種の枝の部分だけを使うという方法もあります。
それぞれの竹についてご紹介しますので、使う状況に合わせて選んでみてくださいね。
モウソウチク
日本の各地に見られる竹のひとつで、江戸時代に中国から輸入されました。
食用として出回るタケノコのほとんどがモウソウチクです。
4月にタケノコが出るため、春の食べ物として目にすることも多いのではないでしょうか。
日本の竹の中では最も大きくなる品種で、直径が8~18㎝、高さが10~22mほどになります。
節の部分にある輪が1つと言われていますが、枝の出ている節は輪が2つとなっています。
この節の輪の下の方に白いロウのようなものがつくため、遠くから見ても分かりやすいのです。
稈(かん)と呼ばれる地面から出ている茎の部分はマダケより耐久性と弾力性が低いため、かごを編むなど竹細工に使うには向いていません。
60~70年周期で花が咲き、竹林のすべての竹に花が咲きます。
花が咲くと地中にある地下茎ごと枯れ、竹林の竹がすべて無くなってしまいます。
マダケ
マダケも日本で多く生息している竹のひとつです。
日本に古くからある品種ですが、有史以前に中国から渡ってきたとされています。
北海道を除く日本各地に分布している竹です。
マダケは5~6月にタケノコが出ます。
しかし苦みが強いため市場に出回ることはほとんどないと言われています。
直径は12~15cm、高さは10~20mにもなり、モウソウチクと同じく大きい品種です。
マダケはまっすぐ伸び、モウソウチクが曲がったような伸び方をするのとは異なっています。
茎は弾力性が良く、建築用・竹細工など弾力が必要なものによく使われています。
花は120年周期という大変長い周期で咲く品種で、生きている間に花が咲いているのを見れたらとてもラッキーですね。
モウソウチクは花が咲くと地下茎ごと枯れてしまいますが、マダケは花が咲いても地下茎は生き残ります。
残った地下茎から成長し、数年で元の竹林に戻ります。
ホテイチク
中国原産でマダケの仲間です。
地面に近い部分は節が斜めになっていたり、節の間隔が狭くなっていたりするのが特徴。
節の間が狭くなっているところが膨らんだ形をしているため、まるで布袋様のお腹のようです。
その見た目から「ホテイチク」という名前がつけられました。
節が膨らんでいる形は観賞用として重宝されており、観葉植物として日本庭園に植えられていることも多いのです。
稈(かん)は乾燥させるととても丈夫で折れにくくなります。
そのため釣り竿や杖のような高い耐久性が必要なものの材料に使われていたこともあります。
直径は2~5cmと小さめの品種です。
5月に出るタケノコはやわらかく、食用にも向いていますよ。
七夕の時期に最も流通している竹です。
かぐや姫
ブラジルの竹で、屋内・屋外のどちらでも育てやすい品種です。
水を好む品種のため、水をたくさん与えられるように育てることが大切です。
個体によっては霜に弱いものもありますので、霜にも注意が必要となります。
ブラジルの竹ということで熱帯の竹ですが、その中でも寒さに強い方です。
華奢で細く小型の竹になります。
この「かぐや姫」も七夕の時期に流通があり、七夕におすすめの竹のひとつです。
七夕の竹を選ぶポイント



使う目的に合わせて選ぶのがポイントですよ!
七夕で使う竹は、大きさや種類などが厳密に決まっているものではありません。
どんな場所に飾るのか、どんな目的で飾るのかによって、選ぶ種類が変わってきます。
広い場所で飾るのであれば大きめの竹を選ぶと見栄えがしそうですよね。
部屋のちょっとしたスペースに飾るのであれば小さめの竹や笹、竹の枝の部分を使うのがおすすめです。
たくさんの人が短冊や飾りをつけるのであれば枝や葉がたくさんあって、飾りをつけやすいものを選ぶと良いですね。
竹の中でも大きいものから小型のものまで様々な品種がありますので、ご自身の使い方に合う竹はどの竹か、比較してみてくださいね。
竹と笹の違いとは





七夕で竹と笹が使われるけど、竹と笹って何が違うの?



竹と笹はよく似ていますが、見分けるポイントがありますよ!
七夕飾りをする植物といえば竹や笹を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。
どちらの植物もよく飾りで見かけますが、竹と笹の区別って難しいですよね。
竹と笹はどちらも「イネ目イネ科タケ亜科」に分類される植物で、草なのか木なのかはっきりしていない点も同じです。
この章では竹と笹の特徴や見分け方をご紹介しますので、七夕飾りをするときの参考にしてみてくださいね。
竹はどんな植物?
竹は比較的大型に成長するものが多い植物です。
寒い地域では育ちにくく、日本では本州~九州、アジアの温帯や熱帯地域に分布しています。
タケノコが成長すると、皮の部分が落ちてつるつるした外見になります。
節から出る枝の本数は2本で、葉の葉脈が格子状になっているのも特徴です。
竹の花は120年周期のものがあるように長い周期の品種があるのも特徴のひとつです。
竹という名前は「高い」「丈」といった高く伸びるイメージの言葉が由来となっており、大きいものを竹としていたことが窺えます。
笹とはどんな植物?
比較的小型の品種が多いのが笹です。
笹は日本固有の植物で、寒冷地や高地でも育つ植物です。
竹はタケノコの皮が成長に伴って落ちるのに対して、笹はそのまま残ります。
節から出る枝の本数も多く、3~5本出ています。
葉の葉脈は並行で、花が咲く周期も40~60年と、竹より短い周期で咲くのです。
笹は「ささやか」という言葉が由来と言われており、名前からも小さい植物を表すことが伝わってきます。
竹と笹の見分け方
竹と笹はとてもよく似た植物で、「イネ目イネ科タケ亜科」という同じ分類になっています。
竹と笹で似ている点は次の通りです。
- 地中に地下茎という茎がある
- 成長すると茎が木のように固くなる
- 一度成長しきるとそれ以上に成長しない
竹と笹はこのようなとても似ている性質を持つ植物です。
また、英語でも竹と笹はどちらも「bamboo」と呼ばれていることから、ほぼ同じ植物のように捉えられているようですね。
似ている点が多いとは言っても、実際、竹と笹は異なる植物です。
- 茎の部分にタケノコの皮が残っているかどうか
- 葉脈の形
- 枝の本数
見分けるポイントをご紹介していきますね。
竹と笹の見分け方
とてもよく似ている竹と笹ですが、見分けるポイントがあります。
見分けるポイントを表にまとめました。
竹 | 笹 | |
茎の様子 | タケノコの皮が落ちている | タケノコの皮が残っている |
葉脈 | 格子状 | 平行 |
枝の数 | 2本 | 3~5本 |
この中でも茎にタケノコの皮が残っているかどうかが一番分かりやすいポイントになります。
茎を見てつるつるしていれば皮が落ちているので「竹」となりますね。
葉脈は虫眼鏡で拡大するなどよく見ないと分かりづらく、ぱっと見ただけでは判断しづらい点ではあります。
枝の数は近くで数えれば分かりますので、数えられそうであればチェックしてみると面白そうですね。
竹と笹を厳密に区別する機会はなかなかないとは思いますが、知っていると「この七夕飾りは竹だな~」など分かって、さらに楽しめそうです。
竹のような笹もある
竹なのに「~ササ」、笹なのに「~タケ」という名前の植物もあるんです。
名前をつけられた当時、竹と笹の判別する基準は大きさでした。
大型の植物であれば「~タケ」「~チク」のように竹に分類され、小型の植物は「~ササ」と笹に分類されていました。
のちに竹や笹の明確な特徴が分かり、「~ササ」と名付けられていた植物が実は竹だと判明したなど、名前が逆になるケースが出てきたそうです。
例えば「ヤダケ」という植物は大きいものだと数メートルにもなる大きな植物です。
名前のとおり竹だと考えられていたのですが、実は笹の仲間でした。
大きさだけで判断できないところも竹と笹の奥深さを感じますね。
七夕で竹や笹を楽しむ豆知識





七夕では竹と笹どっちを使うのが正しいの?



実は竹と笹はどちらを使ってもいいんです!
七夕で使う竹や笹ですが、七夕の歌では「ささのはさ~らさら~」と歌っていますよね。
それでは笹を使うのが正しいのかと思われますが、実は竹を使っても間違いではないのです。
七夕で竹や笹が使われるようになった経緯を知ると、どちらを使っても大丈夫な理由が分かります。
ここでは竹や笹が使われた背景をご紹介します。
合わせて、七夕まで竹や笹を枯れずに長持ちさせる方法もお伝えしますね。
七夕で竹や笹を使うようになったのはなぜ?
七夕は江戸時代に全国に広まった行事です。
昔の日本では、竹や笹がまっすぐ力強く伸びるパワフルさが生命の象徴とされたことや、葉に抗菌作用があることが「邪気を払う力」とされ、ありがたい植物とされていました。
風が吹いたときの葉の音が独特であることからも、神様の宿る植物と考えられ、神事でも用いられたそうです。
神秘的な植物である竹や笹に七夕飾りを飾ることで願いが守られ、神様が降り立つ目印にもなるとされました。
葉の抗菌作用についてはとても神秘的なものだったようで、ご先祖様へのお供え物の下に敷いたり、葉にお供え物を乗せて川に流したりと、様々な風習で用いられたようです。
竹と笹はどちらも「ありがたい植物」「神秘的な植物」と位置づけられていたため、どちらを七夕で使ってもありがたい植物であることに変わりなく、問題ないのだそうです。
文部科学省でも、「竹と笹のどちらでも良く、利用する部分で言葉を使い分けても構わない」と言われています。
さらには同じ竹でも茎の部分を使うか、枝の部分を使うかで呼び方を変えることもあります。
大きめの竹を使う場合になりますが、茎の部分を使うと「竹」となり、枝の部分を使うと笹のように見えることから「笹」と呼んでも良いのだそうです。
このことからも、竹と笹はどちらを七夕に使っても問題ないことが分かりますね。
七夕まで竹を長持ちさせる方法



知り合いの方から毎年竹をもらうのだけど、七夕までに枯れちゃうのよね……



竹や笹は枯れやすいんですよね。七夕まで長持ちさせるコツをご紹介しますね!
生花の竹や笹は扱いが難しく、枯れやすい植物。
地下茎から水分を吸っている竹や笹は、切り離されると水分を吸う力が無くなってしまうのです。
そのため水につけておいても枯れてしまったり、乾燥して葉が丸まってしまったりするんです。
生花の竹や笹を使いたいときは、一年生の若竹を選ぶと切る前の状態をキープしやすいのでおすすめですよ。
茎の緑色が濃いものは若竹ですので、見分ける際の参考にしてみてくださいね。
竹や笹の生花を買ってきたら、できるだけ生き生きとした状態にしたいですよね。
切る前のような状態を長持ちさせる方法は次の通りです。
- 余分な葉を除く
- 節に水を入れる
- 酢水につける
- 霧吹きで葉に水をかける
- 直射日光を避ける
それぞれのポイントを解説していきますね。
余分な葉を除く
七夕の飾りに使わない部分の葉を取り除いてしまう方法があります。
葉がありすぎると、蒸散によって水分が失われてしまいますし、栄養分もそれだけ多く使うことになります。
水分や栄養分を使いすぎないように、適度に葉を切ってしまうと良いですね。
節に水を入れる
地下茎から切り離したことで水を吸う力が弱まってしまうため、乾燥しがちになります。
水分を保つために、茎にある節の一つ一つに穴をあけて水を入れる方法がありますよ。
竹の茎は固いこともありますので、穴をあけるときにはケガをしないよう注意しましょう。
酢水につける
生花を長持ちさせるため、酢水につける方法もあります。
酢と水を3:2の割合にした酢水を作り、竹や笹をつけておくと長持ちしやすくなります。
水の吸収を良くするために塩水につける方法もありますよ。
塩水の濃さは0.2~0.3%くらいの薄めで問題ありません。
酢水や塩水を作ってつけておくだけなので、手軽にできる方法です。
霧吹きで葉に水をかける
生花の竹や笹は水を吸う力が弱くなっているため乾燥しやすくなります。
乾燥すると葉が丸まってしまうため見栄えも良くなくなってしまいますよね。
乾燥を防ぐために霧吹きで葉に水をかけておくと、丸まりにくくなります。
せっかくかけた水が蒸散してしまうのを防ぐため、水をかけたらビニール袋をかぶせておくのもおすすめです。
直射日光を避ける
直接太陽の光が当たると乾燥しやすくなってしまいます。
日光が当たらないような場所で保管しましょう。
竹や笹を長持ちさせるのが難しいときの対策
生花の竹や笹で七夕飾りを作るのはとても素敵ですよね。
しかし生花の状態では日持ちがしにくく、長持ちさせる方法を実践しても上手くいかないこともあります。
そんなときにできる対処方法をご紹介します。
- 七夕の飾りで葉を見えづらくする
- 造花を使う
それぞれの対策を説明していきますね。
七夕の飾りで葉を見えづらくする
葉が丸まっていると鮮度が落ちているのが見えてしまい、気になる方もいるのではないでしょうか。
丸まっている葉が気になるときには七夕飾りを活用する方法がおすすめです。
七夕の飾りをたくさん用意して、葉が隠れるくらい飾り付けることで丸まった葉を見えにくくできます。
生花をもらった場合や、自然のものをそのまま使いたいけれど、丸まった葉が気になってしまうときには参考にしてみてくださいね。
造花を使う
どうしても生花が枯れてしまって七夕当日までもたないときには造花を使うのもおすすめです。
造花であれば鮮度を気にすることなく、生き生きした状態で七夕当日まで飾れますよ。
形や大きさも様々なものがありますので、飾る場所や目的に合わせて好きなサイズを選べるところもポイントです。
造花では本物の植物ならではの香りが楽しめないデメリットもあります。
活き活きした状態を優先するのであれば造花、香りまで楽しみたいときには生花を選ぶと良いですね。
自分に合った竹を使って七夕を楽しもう
七夕では竹や笹に飾りをつけますが、どんな竹の種類を選んでも問題ありません。
飾る場所の広さやどんな目的で飾るのかによって、選ぶ竹の大きさ、形などが変わってきます。
七夕でよく使われる竹の種類は次の通りです。
- モウソウチク
- マダケ
- ホテイチク
- かぐや姫
モウソウチクやマダケのような大型の竹や、ホテイチクやブラジル竹「かぐや姫」のようにわりと小型の竹もあります。
七夕の竹の品種は必ず使わなければいけない品種はありませんので、飾る場所や目的に合わせて気に入ったものを選んでみてくださいね。
竹の枝を使う方法もありますので、気に入った竹を選んでみてください。
また竹とよく似た植物で笹があります。
どちらも神聖なありがたい植物として用いられてきたため、七夕では竹と笹のどちらを使っても構いません。
竹と笹は茎、葉脈、枝の数に違いがあり、この3つのポイントを確認することで分類できます。
一番分かりやすいのは茎の部分に皮が残っているかどうかです。
手元にある植物が竹なのか笹なのか気になるときは、茎をチェックしてみてくださいね。
七夕用に竹や笹の生花を買っても日持ちしにくく七夕まで鮮度を保てないことがあります。
竹や笹を長持ちさせるには次のような方法があります。
- 余分な葉を除く
- 節に水を入れる
- 酢水につける
- 霧吹きで葉に水をかける
- 直射日光を避ける
簡単に取り入れられる方法もありますので、枯れてしまってお悩みの方はぜひ試してみてください。
どの竹を選んでもありがたい植物であることに変わりはありません。
様々な種類の竹からお気に入りの竹を選んで、七夕飾りを楽しんでくださいね。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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