「消費者物価指数が上がっている」とニュースで聞いて不安……
家計の支出は増えているのに、賃金が上がらないのよね……
2021年後半から買い物の価格が上がり生活費の支出は増えています。
ですが、賃金が上がらないため生活への不安や毎日の節約に頭を悩ませていませんか?
できるだけ価格の安いスーパーへ何店舗か行ったり、チラシとにらめっこしたり……。
支出を抑えるのは大変ですよね。
消費者物価指数は私たちの生活にどのように影響するのでしょうか。
本記事では消費者物価指数とはなにか、消費者物価指数が上がると私たちの生活にどのような影響があるのかを解説しています。
それだけではありません。
消費者物価指数が上がる中でも、簡単に誰でもできる5つの節約術をご紹介します。
読み終える頃には、今後の生活の心構えや今日から実践できる節約術を身につけることができますよ。
どうぞ最後までお読みください。
- 消費者物価指数とはなにか
- 消費者物価指数が上がるときのわたしたちの生活への影響
- 消費者物価指数が上がる中でもできる節約術
消費者物価指数の知っておきたい基礎知識
消費者物価指数は各国で出され、「CPI(Consumer Price Index)」とも略されます。
まずは消費者物価指数について以下の3つを理解しましょう。
- 消費者物価指数とは?
- 消費者物価指数の見方
- 消費者物価指数3つの種類
ひとつずつ説明をしますね。
消費者物価指数とは?
消費者物価指数とは、消費者が購入する「商品やサービスの物価の変化」を表したものです。
消費者が購入するときの物価が、基準年と比較してどの程度物価が上がる(下がる)かがわかります。
他に消費者物価指数は以下の決まりがあります。
知っておくことでさらに理解が深まりますよ。
- 毎月総務省が発表
- 指数に採用している商品やサービスは582品目(2020年基準)
- 基準年や指数に採用する品目などは、5年ごとに改定・見直しされる
- 経済政策などの判断の材料になる
- 家賃や公共料金改定の参考になる
消費者物価指数は私たちの暮らしをみるのに
必要な指標の一つなのですね。
消費者物価指数の見方
消費者物価指数の変化をみるためには、ポイントが2つあります。
- 基準年の家計消費を100とした比較をみる
- 前年同月比や前月比をみる
この2点の消費者物価指数の推移をみることで、物価の動きによってどれだけ家計費に変化があるかを知ることができます。
ニュースで「消費者物価指数が前年同月比+〇%」と目にしたことはありませんか?
例を参考にみてみましょう。
基準年(2020年)を100とする
2023年4月の消費者物価指数が基準年と同じ100
そして翌年2024年4月の消費者物価指数が102
この場合、2024年4月の消費者物価指数は、
「消費者物価指数 前年同月比+2%」ですね!
このように基準年の比較と前年同月比を見ることで、物価と生活費へ変化が分かります。
消費者物価指数は上がらないほうが生活も安定しそうだし、
数値は毎年変わらないぐらいがいいってことかしら?
実は違うのです。
政府・日本銀行および他国は、安定的な経済を目標としています。
そこで消費者物価指数の上昇率の目標を2%としているのです!
消費者物価指数2%ぐらいの上昇であれば目標としている安定的な経済であるといえます。
しかし、消費者物価指数2%以上の急増があると、商品やサービスの物価も急上昇し、支出も増えることが予測できますね。
消費者物価指数3つの種類
消費者物価指数をみるためには以下の3種類もおさえておきましょう。
- 総合指数
- すべての品目を入れた指数
- 生鮮食品を除く総合指数=コア指数(コアCPI)
- 生鮮食品を除いた品目の指数
- 生鮮食品およびエネルギーを除く総合指数=コアコア指数(コアコアCPI)
- 生鮮食品・エネルギーを除いた品目の指数
このように一部の品目を除く指数を出すには理由があります。
- 「生鮮食品」は天候などにより大きく価格が変動しやすいため
- 「エネルギー(電気やガソリン)」は国際的な情勢で原材料価格の影響を直接受けるため
これらの一時的・外部の要因を除くことで
実態に近い値がわかるのです。
ニュースをよくみてみると、「生鮮食品を除く総合指数」と表示されていますね。
では、次にこれらの消費者物価指数が上がるとどうなるかを説明します。
消費者物価指数が上がるときの生活への影響
物価が上昇すると、消費者物価指数が上がります。
私たちの生活にどのような影響があるのでしょうか?
こちらでは、消費者物価指数が上がる理由、消費者物価指数が上がるとどうなるかをお伝えします。
消費者物価指数が上がる理由
消費者物価指数が上がる理由は、商品やサービスの需要が供給を上回っているからです。
ある商品の需要が急増した場合、供給が追いつかず価格が上昇します。
例えば新型コロナウイルス感染症が拡大した際に、マスクの価格が上がりましたよね。
マスクを使用する人が急激に増えることで需要が高まり供給が追い付かなかったためです。
また、原材料価格の上昇や国際的な情勢・自然災害などの外部要因によって、供給量の不足が起こり需要が上回ることで物価が上昇します。
日本は、2021年後半から消費者物価指数が上昇傾向でしたが、どのような理由でしょうか。
消費者物価指数が上昇した具体的な理由は、主に以下の2つの要素があるといわれています。
- 燃料・資源価格の高騰
- コロナウイルス感染症が減少し、各国の経済活動が再び動くことでエネルギーの需要が上回った
- 輸入コストの高騰
- ロシアによるウクライナ侵攻の影響で輸入品の供給力が弱まり、需要が上回った
- 円安によって輸入物価が高騰した
これらの理由によって、需要が供給を上回る…
そして物価が上昇し、消費者物価指数も上がってるのですね!
物価が上昇する要素はさまざまですが、根本的には需要と供給のバランスが関係しています。
商品やサービスの需要が供給を上回っているから
消費者物価指数が上がるとどうなるか
消費者物価指数が上がると、以下のメカニズムで景気が良くなります。
- 商品やサービスの物価が上昇するため、企業の利益が増えて消費者の賃金が増える
- 消費者の賃金が増えるため、消費者の支出が増える
- 商品やサービスの需要が供給を上回ることで、商品やサービスの物価が上昇する
また①に戻り、①~③の循環を繰り返します。
このように物価が継続的に上昇する状態を「インフレーション(インフレ)」といいます。
しかし、今この記事を読んでいるあなたは、賃金が上がらないので不安を抱えているのではないでしょうか。
安心してください。
内閣府は日本の賃金の上昇は、物価の上がりに対して遅れて始まるといわれています。
後から賃金は上昇するのですね。
家計がすぐに楽になるのは難しそう……
そうですね、長い目でみる必要があります。
でも大丈夫です!
節約に頭を悩ませているあなたに、すぐに実践できる節約術をお伝えしますので、ぜひ参考にしてくださいね。
消費者物価指数が上がる中でもできる5つの節約術
節約といっても多くの方法がありますよね。
固定費の見直しや資産投資、ポイ活など……
節約は無理をしない範囲で、ムダを減らすなど心の満足度を下げないことが大切です。
ここでは、今日から誰でも実践できる5つの節約術を紹介します。
- 嗜好品の箱買いをしない
- 節水シャワーヘッドに変える
- 圧力鍋や鍋に落し蓋やアルミホイルを使う
- LED電球に変える
- お風呂のお湯の沸かし直しを減らす
ひとつずつご紹介しますね。
嗜好品の箱買いをしない
お酒など箱買いのほうが単品で買うより価格は安いので、お得に感じますね。
しかし、家にたくさんストックがあると消費量が増える傾向にありませんか?
家にスットクが多くあるという安心感から、消費量が多くなります。
その結果、消費スピードも速くなり実は節約になっていない場合もあります。
必要以上に消費してしまうこともありますので、必要な時に買うほうががお得ですね。
お酒であれば1本の価格は高くなりますが、飲みたいときにコンビニエンスストアまで買いにいくことで散歩もできます。
買い足す手間を考えると「今日はやめておこう」と休肝日も増えるので健康にもよいですね!
消費量が増えやすくなるので、箱買いは控えましょう
節水シャワーヘッドに変える
節水シャワーヘッドに変えることで、年間約10,000円以上の節約につながります。
穴を小さく・少なくすることで水圧を高くし、使用する水量を減らします。
水量が減るため通常のシャワーヘッドよりも約20〜60%の節水効果が期待できるのです。
使用する水量が減った分だけ、水を沸かす際の電気代やガス代も抑えることができますね。
節水シャワーヘッドに変えて水道代・電気代・ガス代を節約しましょう
圧力鍋や鍋に落し蓋・アルミホイルを使う
圧力鍋や鍋に落し蓋を使い、火にかけることで時間を短くできるのでガス代を抑えることができます。
落し蓋はアルミホイルで代用も可能ですよ。
ガス代の節約だけでなく、
圧力鍋や落し蓋を使うと食材のうまみも逃さずおいしくなります。
時短にもなるため時間の節約にもなりますね!
圧力鍋や鍋に落し蓋を使ってガス代を節約しましょう
LED電球に変える
LED電球に変えることで、年間約2500円の節約につながります。
従来の電球と比べると約85%消費電力を抑えることができるからです。
LED電球は電球の明るさも維持したまま、長持ちします。
また、LED電球の光は赤外線の使用が少ないため虫が寄り付きにくいのです!
LED電球に変えて電気代を節約しましょう
お風呂のお湯の沸かし直しを減らす
お風呂を沸かし直すと1回約73円のガス代がかかります。
毎日1回沸かし直した場合、年間約26000円の節約につながります。
2人以上の家族がいる場合は、家族で続けて入ったほうが節約になりますね。
家族の協力が必要ですので、説明をして協力を得ましょう!
お風呂はできる限り沸かす回数を減らしてガス代を節約しましょう
消費者物価指数が上がる中でも無理をせず節約しよう
本記事では、消費者物価指数が上がると私たちの生活にどう影響するのかお伝えしてきました。
まず消費者物価指数についての知識をおさらいしましょう。
- 消費者が購入する「商品やサービスの物価の変化」を表したもの
- 経済政策などの判断の材料になる
- 家賃や公共料金改定の参考になる
- 基準年の比較と前年同月比や前月比の数値の推移から、物価と生活費へ変化をみる
- 3種類の物価指数があり、生鮮食品やエネルギーの一時的な要因や外部要因を除くことで実態に近い値がわかる
- 総合指数
- 生鮮食品を除く総合指数=コア指数(コアCPI)
- 生鮮食品およびエネルギーを除く総合指数=コアコア指数(コアコアCPI)
消費者物価指数は私たちの暮らしをみるのに必要な指標の一つです。
商品やサービスの需要が供給を上回っているから
物価が上昇することで、消費者物価指数も上がり景気がよくなります。
- 商品やサービスの物価が上昇するため、企業の利益が増えて消費者の賃金が増える
- 日本の賃金の上昇は、物価の上がりに対して遅れて始まる。そのため賃金の上昇が緩やかだと生活費の支出が収入を上回り、生活は一時的に苦しくなる
賃金の上昇は、物価の上がりに比べて緩やかな傾向があります。
長い目でみていきましょう。
そこで、今すぐできることはムダを減らす節約です。
誰でも簡単に実践できますのでぜひお試しくださいね。
- 嗜好品の箱買いをしない
- 節水シャワーヘッドに変える
- 圧力鍋や鍋に落し蓋やアルミホイルを使う
- LED電球に変える
- お風呂のお湯の沸かし直しを減らす
消費者物価指数が上がることで、私たちの生活は変化をしていきます。
賃金が上がらず目の前の現状だけみると生活は苦しいですが、長期的に少しずつ回復に向かうと考えられます。
すぐに実践できる節約術をご紹介しましたので、ぜひ参考にして乗り越えていきましょうね。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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