ローストビーフを安い肉でも柔らかく!失敗しない裏ワザ7選と美味しくする工夫

読者さま

ローストビーフって高いお肉じゃないと無理でしょ…?

読者さま

安い赤身肉だと固くなりそうで不安…

そう思っているあなたにこそ知ってほしい、安い赤身肉でも柔らかくジューシーに仕上がるローストビーフの作り方をお届けします。

特別な調理器具や高級食材がなくても、玉ねぎやはちみつ、炭酸水など、家にあるものでできる「7つの裏ワザ」を使えば、柔らかいローストビーフが作れるんです。

初心者でも失敗しにくい方法を厳選してご紹介しているので、料理が苦手な方でも安心して試していただけます。

「節約しながらちゃんとおいしい」ローストビーフが、今日から作れるようになりますよ!

目次

安い肉で作るときのおすすめ部位と選び方

ローストビーフに向いているのは、脂身が少ない赤身肉です。

ローストビーフは、中心までじっくり火を通す料理ではなく、ほんのりレアに仕上げるのがポイントなので、脂が多すぎる部位よりも、赤身の部位のほうが肉の旨みが引き立ちやすいのです

これは高級なお肉に限らず、スーパーで買える手ごろな部位でも十分おいしく仕上がります。

スーパーで買えるおすすめ部位

スーパーで購入できる、ローストビーフにぴったりな部位を3つご紹介します。

部位名特徴
モモ肉(内モモ・外モモ)ローストビーフの定番部位。
脂が少なく、あっさりとした味わいが特徴。
価格も手ごろで手に入りやすいのが魅力。
肩ロース赤身と脂身のバランスがよく、焼き上がりがしっとり柔らかくなる。
ほどよいジューシーさが欲しい方におすすめ。
ランプモモの一部で、上記2つに比べるとやや高めの価格帯だが、柔らかさと肉の旨みのバランスが抜群。
特別な日のごちそうに◎

肉を選ぶときのチェックポイント

お手頃なお肉を選ぶときでも、ちょっとしたポイントを意識するだけで、仕上がりがグッと良くなります。

以下の3つをチェックしてみてください。

チェックポイント
  • 厚みがあるか?(2〜3cm以上)
  • 脂身が少ないか?
  • 色が鮮やかか?

それぞれの理由について、解説します。

厚みがあるか

薄すぎるお肉だと火が通りすぎてしまい、中がピンク色に仕上がらず「ただの焼き肉」になってしまうことも。

ローストビーフ特有のしっとりした中心の赤みを残すためには、ある程度の厚み(2〜3cm程度)が必要です

脂身が少ないか

 ローストビーフは中まで火を入れないため、脂が多すぎると焼きムラが出たり、脂が冷えて固まってしまうことがあります。

パサつかない程度に赤身がしっかりしている部位のほうが、なめらかな食感と旨みが引き立ちます。

色が鮮やかか

お肉の色は鮮度の目安となります。

くすんだ色や黒ずみがあるものは、時間が経って水分が抜けていたり、品質が落ちている可能性もあります。

明るく鮮やかな赤色のお肉を選ぶことで、柔らかくジューシーに仕上がる可能性が高くなります

筆者

厚み・脂・色をチェックして、安くてもローストビーフに最適なお肉を選びましょう!

安い肉を柔らかくする7つの裏ワザ

ここでは、特別な調味料や器具がなくても実践できる、安い肉を柔らかくする7つの方法をご紹介します。

どれも家にあるものやスーパーで手に入るものばかりなので、今日からすぐ試せますよ!

①玉ねぎ+はちみつ|酵素と糖でWの柔らか効果

玉ねぎには「プロテアーゼ」というたんぱく質分解酵素が含まれていて、肉の筋繊維をやさしくほぐしてくれます

これにより、赤身肉でも固くなりすぎず、しっとり柔らかく仕上がるのです。

さらに、はちみつをプラスすることで保水力が高まり、ジューシー感と自然な甘みがプラスされます。

糖の力で肉の乾燥を防ぎ、焼き上がりもしっとり柔らかくなります。

やり方
  1. 玉ねぎを半分〜1個分、すりおろす
  2. 小さじ1〜2のはちみつを混ぜる
  3. ジップ袋やボウルで肉にすり込み、冷蔵庫で15〜30分程度漬け込む(1時間以上漬けると、玉ねぎの苦味が出やすくなるため注意!)

はちみつは少量でOK。使いすぎると焦げやすくなるため注意しましょう
玉ねぎは、すりおろす際に同じ方向にすりおろすと苦味が出にくくなります。

炭酸水|炭酸の力で繊維をゆるめる

炭酸水に含まれる炭酸水素ナトリウム(重曹の一種)には、肉のたんぱく質を分解し、筋繊維をやわらかくほどいてくれる働きがあります

炭酸によって肉の保水性が高まり、焼き上がりのパサつきを防いでしっとり仕上げる効果も期待できます。

また、コーラを使えば糖分の力で焼き色がつきやすく、香ばしさもプラスされます。

お子さんウケの良い甘みも加わるので、家族向けのごちそうに向いている方法です。

やり方
  1. 肉がしっかり浸かるくらいの炭酸水を用意
  2. ボウルまたはジップ袋にお肉を入れ、飲料を注ぐ
  3. 冷蔵庫で30分〜1時間程度漬け込む

使用する炭酸水は、飲み残しの炭酸水やビールでもOK! 無駄なく使えて一石二鳥です。
コーラを使う場合は、糖分で焦げやすくなっているため、焼く前にしっかり拭き取るのがポイント です。

③ フルーツ|酵素で自然に分解

フルーツにはそれぞれたんぱく質分解酵素が含まれており、これはお肉をやさしく分解してくれる成分です

それぞれのフルーツごとに酵素の種類や風味が違うので、仕上がりの味にも個性が出ます。

おすすめのフルーツと特徴をご紹介します。

フルーツ含まれる酵素/成分特徴・使い方
パイナップルプロメリン酸味と甘みが爽やか。みじん切りか軽く叩いて20分程度漬け込む
キウイアクチニジン酵素が強力。軽く潰して1時間以上漬け込み、下味のまま焼いてもOK
りんごリンゴ酸酸味がマイルドで使いやすい。すりおろして15〜20分程度漬けるのが◎
やり方
  1. フルーツをすりおろす or みじん切りにする
  2. ジップ袋にお肉と一緒に入れ、冷蔵庫で漬け込む
  3. フルーツの種類によって漬け時間を調整する(上の表を参考に)

酵素は熱に弱いため、加熱前の下処理として使うのがポイントです
フルーツによっては味が染み込みぎたり、柔らかくなりすぎることもあるので、漬けすぎに注意しましょう

舞茸|下味にもぴったりな和の柔らか食材

舞茸に含まれるたんぱく質分解酵素には、肉の筋繊維をほどよくゆるめる作用があります

前日に漬け込んでおくだけで、加熱してもかたくなりにくく、やわらかく仕上がります。

さらに、舞茸にはグアニル酸などの旨み成分も豊富

漬け込みと同時に「下味」としても働いてくれるので、風味が増して深みのある仕上がりになります。

やり方
  1. 舞茸を手でほぐし、細かく刻む
  2. ジップ袋に刻んだ舞茸とお肉を一緒に入れる
  3. 冷蔵庫で一晩(5〜8時間)ほど漬け込む(時間に余裕がないときは、1〜2時間でもOK)

舞茸の酵素は熱に弱いので、加熱前の「生」の状態で漬けることが大切です
肉の臭みもやわらげてくれるので、牛肉のクセが気になる方にもおすすめです。

ヨーグルト|乳酸菌でまろやか&しっとり

ヨーグルトに含まれる乳酸菌や酵素には、肉のたんぱく質を分解してくれる働きがあります

これにより、筋繊維がやわらかくほどけて、まろやかでしっとりとした食感に。

さらに、ヨーグルトの酸味が肉の臭みを和らげてくれるのも嬉しいポイント。

漬けておくだけで、やさしい風味とやわらかさが同時に叶います。

やり方
  1. プレーンヨーグルト(無糖)を大さじ2〜3用意
  2. お肉に全体的に塗り広げ、ジップ袋に入れて冷蔵庫で漬け込む
  3. 30分〜1時間程度置く(一晩でもOK)
  4. 焼く前にキッチンペーパーでしっかり拭き取る

必ず「無糖のプレーンヨーグルト」を使いましょう。加糖タイプは焦げやすく、仕上がりに甘みが残ってしまいます。
ヨーグルトをつけたまま焼くと焦げやすくなるため、焼く前のふき取りは必須です。
長時間漬け込むとよりまろやかになりますが、表面がやわらかくなりすぎて崩れやすくなることもあるため、様子を見ながら調整してください。

⑥塩麹|発酵の力でうまみもプラス

塩麹には、たんぱく質を分解する酵素(プロテアーゼ)が豊富に含まれており、これが肉の筋繊維をやわらかくしながら、素材本来の旨みを引き出してくれます

ローストビーフに使えば、塩味・うま味・柔らかさを一度にプラスできる万能アイテム。

塩加減が難しいローストビーフの下味としても便利です。

やり方
  1. 肉の重さに対して約10%量の塩麹を用意(例:300gの肉に30gの塩麹)
  2. 塩麹を全体にまんべんなく塗る
  3. ジップ袋やラップで包み、冷蔵庫で1〜2時間漬け込む(時間があれば一晩置いてもOK)
  4. 焼く前に軽く拭き取る(焦げやすいため)

塩麹は焦げやすいので、焼く直前にキッチンペーパーで軽く拭き取るのがポイント
塩気がしっかり入るため、他の調味料は控えめでOKです。

⑦フォークで筋切り|一番手軽で失敗なし!

フォークでお肉に穴をあけるだけという、とてもシンプルで効果的な裏ワザもあります。

お肉にフォークを刺すことで、筋繊維が断ち切られて縮みにくくなり、加熱してもやわらかさをキープできるようになります

また、穴があくことで味もしみ込みやすくなり、漬け込み調味料やソースのなじみも良くなります。

やり方
  1. 生の状態の肉に、全体的にフォークで穴をあける  (片面につき20〜30か所を目安に)
  2. そのまま焼いてもOKですが、他の漬け込み方法と組み合わせるとさらに効果UP!

穴が深くなりすぎないよう、刺す力はほどほどに
調味料や酵素が内部まで染み込む導線になるので、漬け込みとの併用がとてもおすすめです。

柔らかく仕上げるローストビーフの基本レシピ

読者さま

やわらかくする方法はわかったけど…結局どう作るの?

ここでは、安いお肉でも失敗しにくく、しっとりとやわらかく仕上がるローストビーフの基本レシピをご紹介します。

材料

必要な材料はこちらです。

お肉の下処理として、「7つの裏ワザ」のうち1つを行っておきましょう!

材料(2〜3人分)
  • 牛もも肉(または肩ロース)…300〜400g
  • 塩…小さじ1/2
  • 黒こしょう…少々
  • オリーブオイル…大さじ1
  • お好みで:ローズマリーやにんにく(香りづけ)

フライパンでの作り方

まずは王道のフライパン調理からご紹介します。

工程がシンプルで、初心者の方でも挑戦しやすく、仕上がりも抜群です!

作り方

肉を常温に戻す
冷蔵庫から出して30〜60分ほど常温に戻します。
中まで火が入りやすく、焼きムラを防げます。

②表面の水分を拭き取り、塩こしょうをふる
軽くペーパーで水分を拭き、全体に塩・こしょうをなじませます。

フライパンで全面を焼く
中火で熱したフライパンにオリーブオイルを引き、全面を1〜2分ずつ、香ばしく焼き色がつくまで焼く。(合計5〜6分程度)

アルミホイルで包んで休ませる
焼きあがったらすぐにアルミホイルで包み、さらにタオルやふきんで包んで30分ほど放置。
この「余熱調理」で中まで火が入ります。

⑤カットして盛り付ける

低温調理での作り方

もっと失敗しにくい方法をお探しの方には、低温調理がおすすめです。

フライパン調理よりも少し手間がかかりますが、じっくり時間をかけて火を通すことで、肉のたんぱく質が固くなりにくく、しっとりジューシーな食感になります。

今回は「炊飯器」を使った方法をご紹介します。

作り方

肉を常温に戻す
冷蔵庫から出して30〜60分ほど常温に戻します。
中まで火が入りやすく、焼きムラを防げます。

②表面の水分を拭き取り、塩こしょうをふる
軽くペーパーで水分を拭き、全体に塩・こしょうをなじませます。

フライパンで表面に焼き色をつける
中火で全面を1〜2分ずつ焼き、しっかり焼き色をつけます。
この工程は省略することもできますが、見た目や香ばしさがやや物足りなくなります。

肉をポリ袋またはジップ袋に入れ、しっかり空気を抜く
可能であれば真空に近い状態にするとより均一に火が入ります。
耐熱のジップロックなどを使用してください。

炊飯器に70〜75℃のお湯を入れ、「保温モード」で50分〜1時間キープ
袋ごとお湯に沈め、浮かないようにお皿などで重しをしましょう。
お湯の温度が高すぎると肉が固くなり、低すぎると火が通らないリスクがあるので注意。

⑥取り出して10分ほど休ませてからカットして盛り付ける

柔らかく食べられるカットの方法

読者さま

せっかく柔らかくつくれたのに、なんだか噛みごたえが…?

そんな時は、切り方が原因かもしれません。

ローストビーフを美味しく食べるためには、「肉の繊維に対して直角に切る(=繊維を断ち切る)」のが鉄則です。

お肉には筋繊維が一定方向に並んでいますが、その繊維に沿って切ってしまうと、噛んでも繊維が残り、固く感じてしまいます。

逆に、繊維を断ち切る方向にカットすれば、スッと歯が通るようなやわらかさに仕上がります。

カットのポイント
繊維の方向を確認してからスライスする(焼く前に見ておくと◎)
薄く、一定の厚さ(5mm程度)で切ると食べやすい
・包丁はよく切れるものを使い、引くようにスライスすると断面もきれいに

ローストビーフをもっと美味しくする+αの工夫

やわらかく仕上げたローストビーフを、もっと美味しく楽しむためのアイデアをご紹介します。

ごちそう感がグッとアップするソースや、お手軽なアレンジレシピで、最後まで飽きずに楽しめますよ。

おすすめのソース4選

ローストビーフはシンプルだからこそ、ソース次第で味の印象がガラッと変わります

おうちにある材料で作れる定番ソースをご紹介します。

わさび醤油ソース醤油+みりん+わさびで和風に。
バルサミコソースバルサミコ酢+砂糖(+醤油)を煮詰めるだけで、濃厚なレストラン風に。
玉ねぎソースすりおろし玉ねぎ+醤油+お酢+砂糖で、コクと爽やかさが絶妙バランス。
おろしポン酢さっぱり食べたいときにおすすめ。

ローストビーフのアレンジレシピ4選

ローストビーフは、作った翌日も美味しくアレンジできるのも魅力のひとつです。

冷めても美味しいので、作り置きにもぴったりです。

ローストビーフ丼

ごはんの上にのせ、卵黄やわさび醤油で仕上げるだけ!

食べ応えバツグンです。

サンドイッチ

レタスやチーズ、トマトと一緒にパンにはさむだけの簡単アレンジ。

マスタードやマヨネーズで味に変化をつけて楽しめるのもいいですね。

サラダボウル

ミニトマトやアボカド、ゆで卵と一緒に盛りつけると、見た目も華やかになります。

ポン酢やオリーブオイルがベースのさっぱりしたドレッシングをかけて食べるのがおすすめです。

手まり寿司

ひと口サイズの酢飯にローストビーフを巻くと、おもてなしやパーティー、ひな祭りにもぴったりな一品になります。

まとめ|安いお肉で美味しいローストビーフを作ろう!

この記事では、安いお肉でローストビーフを柔らかく美味しく作る方法についてご紹介しました。

最後に、ポイントをぎゅっとまとめて振り返っておきしょう。

安いお肉でも美味しく仕上がる!まずは肉選びがカギ!
  • おすすめの部位:赤身肉(モモ肉・肩ロース・ランプなど)
  • 厚みが2〜3cm、鮮やかな赤色、脂が少ないものがベスト

家庭にあるものを使って、お肉を柔らかくする裏ワザがこちら。

お肉を柔らかくする7つの裏ワザ
  • 玉ねぎ+はちみつ…酵素+糖の力でW効果。すりおろして30分漬けるだけ!
  • 炭酸水…炭酸で繊維をゆるめ、しっとり食感に
  • フルーツ…天然酵素で優しく分解。
  • 舞茸…酵素+うまみのW効果。前日から漬けてもOK
  • ヨーグルト…まろやか&しっとりな仕上がりに。
  • 塩麹…発酵の力で旨みもUP。塩加減の調整もラク
  • フォークで筋切り…最も手軽で効果大!下ごしらえと併用がおすすめ

調理方法は自分に合ったスタイルを選びましょう。

フライパン調理…表面を焼いてからアルミホイルで包んで余熱調理。誰でも簡単にしっとり仕上がります。

低温調理…約70℃のお湯でじっくり加熱。失敗しにくい方法です。

仕上げの切り方も重要なポイントです。

切り方のポイント
  • 肉の繊維に対して直角にカット
  • 包丁は引くようにスライスするのがコツ

ちょっとしたひと工夫があれば、安い赤身肉でも驚くほどやわらかく、美味しく仕上がります。

家族の記念日や週末のごちそうにも、ふだんの「ちょっと特別な日」にもぴったりのローストビーフ、ぜひ一度試してみてください!

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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