災害が起こりそうなとき、いつ避難するかご存じですか?
家族みんなが安全に避難できるように、ちゃんと知っておきたいですよね。
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避難指示と避難勧告って何が違うの?
どっちが出たら避難すればいいのかな?
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避難勧告は廃止されていて、現在は使われていないんですよ。
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え、そうなの?
2021年の災害対策基本法の改正で避難勧告は廃止され、避難指示に一本化されました。
背景にあるのは、早めに避難行動をとることの大切さ。
災害時に出される情報をよく理解しておかないと、避難が必要な状況になったときに逃げ遅れてしまう危険があるのです。
そこで、本記事では以下の内容をお伝えしていきます。
- 避難指示・避難勧告の違いと、一本化された理由
- 避難するタイミング
- 安全な避難のために普段からしておく備え
この記事を読めば避難情報についての知識が深まり、災害から家族を守ることにつながります。
もしものときのためにも、ぜひ最後までお読みください。
避難指示と廃止された避難勧告との違いとは?安全な避難のタイミング
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まだ避難勧告があったとき、避難指示との違いをよく理解していなかった人も多いのではないでしょうか。
一本化された理由や現在の避難情報と併せて、詳しく解説します。
避難情報と5段階の警戒レベル
最初に現在の避難情報を確認しましょう。
災害の恐れがあるとき、避難情報を発令するのは市町村です。
避難情報には、危険度を分かりやすく示した警戒レベルが使われています。
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避難に時間がかかる人に向けて「高齢者等避難」が発令されるのが警戒レベル3です。
さらに危険度が高い警戒レベル4では「避難指示」が発令され、危険な場所にいる人は全員避難します。
かつての警戒レベル4は避難勧告をまず発令
改正前の警戒レベル4には「避難指示」と「避難勧告」がありました。
2つの違いは緊急度です。
災害の危険があり、早めの避難を呼びかけるためにまず発令されたのが避難勧告でした。
より危険ですぐに避難が必要な状況になると、避難指示が発令されていたのです。
避難勧告を廃止して避難指示へ一本化
2021年災害対策基本法の改正で、警戒レベル4は避難指示に一本化されました。
理由は、避難指示と避難勧告の意味が間違って認識されていたからです。
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同じ警戒レベルに2つあると、どちらで避難するのか分かりにくいですよね。
本来は避難勧告で避難を始めて、避難指示の発令時には避難が完了しているのがベストとなっていました。
しかし、避難勧告が発令されても住民が避難しないケースが多くありました。
「避難勧告ではまだ大丈夫」と捉えられたために、逃げ遅れによる被災者が多数出てしまったのです。
避難情報を理解したうえで、避難行動をとることが大切です。
災害時に出される情報は普段からよく確認し、正しく理解しておきたいですね。
避難指示を待つだけではNG
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今は避難指示で避難するのね。
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そうです。
でも、発令をただ待つだけではダメですよ。
避難の準備は、避難指示が発令されるまでにしておきましょう。
なぜなら、避難するときに警戒レベル5になってしまうと危険だから。
警戒レベル5は命の危険があり、安全に避難できなくなっている段階なのです。
早めに避難の準備を始め、警戒レベル4の段階で避難を完了させるようにしてください。
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なるほど!ちゃんと知っておかないと危ないわね。
警戒レベル3で避難の準備をしておきましょう。
高齢者や体の不自由な方がいて移動に時間がかかる場合は、より早い段階での準備が必要です。
もしものとき安全に避難する3つの備え
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いざというとき、避難できるか心配……
普段からできることってないのかな?
災害時安全に避難できるように、しっかり備えておきたいですよね。
普段からできる備えには、下記の3つがあります。
- 避難場所と避難経路を確認する
- 飲料水・食料・生活必需品を備蓄する
- 避難時に持ち出すものを用意する
一つずつご紹介します。
避難場所と避難経路を確認する
立ち退き避難が必要な状況になってから、避難場所を探し始めるのでは間に合いません。
災害時の避難場所と避難経路を確認し、家族で話し合っておくことが大切です。
どんな場所で災害が起こる危険性が高いか、ハザードマップで把握しておきましょう。
ハザードマップポータルサイトで検索できます。
お住まいの地域のハザードマップは、自治体のホームページでも閲覧可能です。
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役所の窓口でもらえることも多いので、問い合わせてみてください。
各自治体には、災害が切迫した状況で緊急に避難する指定緊急避難場所があります。
国土地理院の指定緊急避難場所データから閲覧できるので、確認しておきましょう。
飲料水・食料・生活必需品を備蓄する
飲料水や保存できる食料を、普段から備蓄しておきましょう。
自宅避難になった場合、ライフラインが止まってしまっても対応できるからです。
首相官邸のサイトによると、飲料水や非常食を備蓄する量は3日分で、大規模災害発生時には1週間分が望ましいとされています。
飲料水は1人1日3リットルとし、最低3日分を用意してください。
非常食の例は下記のとおりです。
- アルファ米
- ビスケット
- 乾パン
- 栄養補助食品
- レトルト食品
- 缶切り不要の缶詰
非常食を備蓄しながら定期的に消費するローリングストックを取り入れましょう。
普段食べる食品を災害時も食べられ、賞味期限が切れる心配もないからです。
また、下記の生活必需品も備蓄しておきましょう。
- カセットコンロとカセットボンベ
- トイレットペーパー
- ティッシュペーパー
- ろうそくやマッチ
避難時に持ち出すものを用意する
避難時に持ち出すものを用意し、非常用持ち出し袋に入れておきましょう。
災害が起こりそうになって慌てて用意するのはNGです。
非常用持ち出し袋はコンパクトにまとめて、持ち出しやすい場所へ置いておいてください。
重すぎると運べないので、飲料水は500mlのペットボトルを3~4本とし、食料品は乾パンやレトルト食品などを最低3日分入れましょう。
その他、持ち出すものを種類別に見ていきます。
避難用品
最低限、下記の避難用品を入れておきましょう。
- 懐中電灯
- 携帯ラジオ
- 携帯電話の充電器
- 軍手
- 予備の電池
- 助けを呼ぶための笛
懐中電灯や携帯ラジオは手動充電式がおすすめです。
充電器などに使うため予備の電池も入れておいてください。
救急用品・医療用品
避難時にけがや病気をしたとき簡単な処置ができるように、下記を用意しておきましょう。
- ばんそうこう
- 包帯
- 消毒液
- 常備薬
持病がある場合は普段飲んでいる薬を必ず持ち出すようにしてください。
衛生用品・生理用品
衛生用品は感染症対策にも必要なので、しっかり用意しておきましょう。
- 除菌ジェル
- ウェットティッシュ
- マスク
- 洗面用具
- 歯ブラシ・歯磨きシート
- 簡易トイレ
- 生理用品
歯磨きシートは水がなくても使えるため、災害時のオーラルケアにおすすめです。
女性は生理用品も忘れずに入れておいてください。
生活用品
避難時や避難先での生活に必要なものは、下記のとおりです。
- 筆記用具
- 圧縮タオル
- 衣類・下着
- ブランケット
- 虫よけスプレー・日焼け止め(夏の時期)
- カイロ(冬の時期)
- レインコート
- ビニール袋
- ラップ
ラップは食器に巻けば洗わなくて済み、体に巻けば防寒対策にもなります。
貴重品
貴重品は同じ場所にまとめて保管しておきましょう。
- 通帳
- 印鑑
- パスポート
- 運転免許証
- 現金
災害時はATMやキャッシュレス決済が使えない可能性があります。
公衆電話もかけられるように、現金は小銭も用意してください。
貴重品全てを持ち出すのは難しいので、保険などの大事な情報はメモに控えたりコピーをとったりしておきましょう。
家庭によって必要なもの
赤ちゃんや高齢の方などがいる家庭では、おむつ、食事など必要なものが違ってきます。
離乳食は温めと食器が不要なものがベストです。
災害時はお湯の確保や哺乳瓶の消毒が難しいかもしれません。
使い捨てができる哺乳瓶やそのまま飲める液体ミルクなどが、災害用におすすめです。
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普段の離乳食に取り入れて、赤ちゃんに慣れてもらうことも大切ですよ。
母子健康手帳はコピーをとっておくか、すぐ持ち出せるようにしておきましょう。
高齢者のいる家庭では、持病の薬・お薬手帳も忘れずに持ち出してください。
避難のタイミングを理解してしっかり備えておこう!
本記事では避難が必要になった場合に備えて、知っておきたいことをお伝えしてきました。
ポイントは下記のとおりです。
- 避難情報には5段階の警戒レベルがある
- 避難指示の発令で危険な場所から全員避難する
- 避難指示と避難勧告の違いは緊急度だった
- 災害時に出される情報を確認し、正しく理解しておく
- 避難の準備は早めに始める
普段の生活で、下記の3つの備えをしておきましょう。
- 避難場所と避難経路を確認する
- 飲料水・食料・生活必需品を備蓄する
- 避難で持ち出すものを用意する
災害はいつ起こるか分かりません。
しかし、災害時の情報を理解することで迅速な避難行動につながり、家族の安全を守れるのです。
いざというとき落ち着いて避難するためにも、しっかり備えておきましょうね。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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