電力の供給が不足する原因とは?私たちの生活への影響とおすすめの節電方法を解説します

読者さま

ニュースで「電力供給不足」「節電が必要」と聞きいて、そのときは照明の消し忘れに気を付けたのよね。
まだ節電はしたほうがいいのかしら?

日本では初めて2022年3月に「電力需給ひっ迫警報」が出されました。

ニュースでも節電の呼びかけがありましたね。

電力供給が不足にならないためには、日頃から私たちの節電への意識が重要とよく聞きます。

ですが、節電が必要だとわかってはいても、モチベーションが上がらなかったり続かなかったりしませんか?

そもそもなぜ電力の供給の不足が起きるのでしょうか。

本記事では電力供給が不足する原因電力供給が不足すると私たちの生活にどのような影響があるかを解説しています。

それだけではありません。

節電へのモチベーションを上げながら、簡単に誰でもできる4つの節電方法をご紹介します。

読み終える頃には、今日から実践できる節電方法を身につけるだけでなく、節約や自分の時間まで作ることができますよ。

どうぞ最後までお読みください。

この記事でわかること
  • 電力の基礎知識
  • 電力供給が不足する原因
  • 電力供給の不足による私たちの生活への影響
  • 節電するメリット
  • おすすめの節電方法
目次

電力供給の知っておきたい基礎知識

電力とは、電気を使用する家庭電化製品などで1秒あたりに消費される電気エネルギーの量のことをいいます。

私たちの生活に必要な電気はどのように作られているのでしょうか。

まずは電気が作られる仕組みと日本の電気エネルギーについて理解しましょう。

電力供給の知っておきたい基礎知識
  • 電気が作られる仕組み
  • 日本の電気エネルギー

電気が作られる仕組み

電気は発電所などで何らかの方法によって電気を発生させます。

それを送電線や変電所などを通じて、電気を私たちの家庭に届ける仕組みです。

発電方法には、主に以下の6つの方法があります。

  1. 火力発電
  2. 原子力発電
  3. 地熱発電
  4. 太陽光発電
  5. 水力発電
  6. 風力発電

ひとつずつ特徴を説明をしますね。

火力発電

火力発電は、石炭・天然ガス・石油などの化石燃料を燃やして電気を作ります。

火力発電のメリット・デメリット
  • 天候に左右されないため、燃料さえあれば安定的に電気を作ることができる
  • 燃焼する際に地球温暖化の原因となる二酸化炭素を排出してしまう
  • 化石燃料のほとんどを海外からの輸入に頼っているため、輸入ができなければ電気を作れない

原子力発電

原子力発電は、燃料のウランから熱を出し、蒸気を利用して電気を作ります。

電子力発電のメリット・デメリット
  • 燃料のウランは少ない量で多くの電気を作ることができる
  • 発電時の二酸化炭素の排出が少ない
  • 燃料のウランは放射線を出すため、放射線による事故の危険性がある

地熱発電

地熱発電は、地球の内部から発生する地下の熱水や水蒸気の力を利用して電気を作ります。

地熱発電のメリット・デメリット
  • 天候に左右されないため、安定的に電気を作ることができる
  • 長期間にわたって電気を作ることができる
  • 二酸化炭素の排出が少ない
  • 地熱発電は高温の地層が存在する場所に設置が必要なため、場所が限られる

太陽光発電

太陽光発電は、太陽光パネルに太陽の光をあてて、電気エネルギーに変えて作ります。

太陽光パネルは家の屋根や広い土地に設置できます。

太陽光発電のメリット・デメリット
  • 燃料費がかからない
  • 二酸化炭素の排出がない
  • 雨や雪の日、夜間は発電できない

水力発電

水力発電は、川やダムなどで水を高いところから落とす力を利用して水車を回し、電気を作ります。

水力発電のメリット・デメリット
  • 燃料費がかからない
  • 二酸化炭素の排出がない
  • 雨や雪が少ないと水が減るため、発電量も減ってしまう

風力発電

風力発電は、風の力を利用し風車の羽が回転することで、電気エネルギーに変えて電気を作ります。

風力発電のメリット・デメリット
  • 燃料費がかからない
  • 二酸化炭素の排出がない
  • 風が弱いときは発電量が減ってしまう

地熱発電・太陽光発電・水力発電・風力発電をまとめて、再生可能エネルギーともいいます。

読者さま

これだけの発電方法があれば多くの電気をためることができそう!

筆者

いえ、実は電気は基本的にためておくことができないのです!

電気は一定の状態でじっとしていることができないからです。
電気は、宇宙で最も速いとされている光が伝わる速度で動きます。

なので、今私たちが使用している電気は、ほぼ同時にどこかの発電所で作られた電気なのですよ。

読者さま

電気をためられないということは……
必要とされている電気を、常に安定して作らなければならないのですね!

では、日本の電気エネルギーはどのように安定して発電をしているのでしょうか。

次に詳しく説明しますね。

日本の電力エネルギー

日本の電力エネルギーはどのような割合で成り立っているのでしょうか。

2022年度の日本のエネルギー構成の割合をみてみましょう。

2022年度の日本のエネルギー構成の割合

火力発電:約80%

原子力発電:約3%

再生可能エネルギー(地熱発電・太陽光発電・水力発電・風力発電):約14%

日本の電力エネルギーは、火力発電による割合が全体の約80%を占めていますね。

資源エネルギー庁によると、日本でまかなえているエネルギーの割合はわずか12.3%(2022年度)と先進国の中でも低い水準です。

理由としては、日本国内では石炭や天然ガス、石油などの資源が乏しいからです。

なので日本は燃料や原料の大部分を輸入に頼らざるをえないのですね。

日本では、ひとつの発電法に依存するのではなく、さまざまなエネルギーをバランスよく組み合わせて安定した電気を作ることを目標としています。

そこで2030年度には以下の目標が掲げられています。

2030年日本のエネルギー構成の割合の目標

※数値は2022年度数値→2030年度目標値

  • 火力発電:約80%→40%
    • 二酸化炭素を排出する火力発電を減らす
  • 原子力発電:約3%→20%
    • 安定的な電力である原子力発電を増やす
  • 再生可能エネルギー:約14%→40%
    • 二酸化炭素を排出しない再生可能エネルギーを増やす
筆者

ただ発電が安定できればよいというだけでなく、
安全性や環境にやさしく、コストなどバランスを考慮されているのがわかりますね。

日本・政府はこのようにさまざまな対策や目標に向けて取り組んでいるのですが、電力の供給がなぜ不足するのでしょうか。

次に電力供給が不足する原因を解説します。

電力供給が不足する原因

電力の供給が不足する原因は、何らかの要因によって電力の需要が供給を上回るからです。

電力の供給が不足する原因は、主に以下の5つの要因が関係しています。

電力供給が不足する原因
  1. 想定外の天候による冷房や暖房の使用増加
  2. 原子力発電所の稼働停止・減少
  3. 火力発電所の減少
  4. 再生可能エネルギー発電力の不安定さと普及の少さ
  5. 国際情勢によるエネルギー不足

ひとつずつ解説していきますね。

想定外の天候による冷房や暖房の使用増加

電力の供給が不足する原因は、猛暑や寒波によって冷房や暖房の使用が増え、電力の需要が増大するからです。

2022年3月の「電力需給ひっ迫警報」が発生した際は、寒さが厳しく暖房の使用料が想定量を上回り、電力の需要が増大しました。

このように想定外の天候が影響します。

電力供給が不足する原因その1

猛暑や寒波によって、電力の需要が想定以上に高まり、需要と供給のバランスが崩れるから

原子力発電所の稼働停止・減少

電力の供給が不足する原因は、原子力発電の停止および減少により電力の供給量が減るからです。

2011年3月11日に発生した東日本大震災の影響により、福島第一原発事故が発生しました。

津波により電源が喪失し、核燃料を冷却できず水素爆発がおこりました。

爆発により、放射線物質を環境に放出してしまったのです。

そこで安全性が問題となり、約50基の日本すべての原子力発電の稼働が停止した経緯があります。

東日本大震災前は、日本で使用する電力の約30%を原子力発電でまかなっていました。

2024年1月時点では12基の原子力発電が再開され稼働していますが、原子力発電の割合は約3%と大幅に減少したままなのです。

電力供給が不足する原因その2

福島第一原発事故を機に、原子力発電所の稼働が停止・減少したから

火力発電所の減少

電力の供給が不足する原因は、設備の老朽化により火力発電が減ったからです。

また、二酸化炭素の排出がない再生可能エネルギーの普及が増え、火力発電所へのコスト削減が影響したためです。

自然災害により稼働が停止する可能性もあり、2022年3月の「電力需給ひっ迫警報」のときも地震によって震源地が近い火力発電所が停止しました。

火力発電は燃料を燃やす際に二酸化炭素を排出するので、地球温暖化の問題にもなっていますね。

電力供給が不足する原因その3

火力発電所の設備の老朽化、再生可能エネルギーの普及やコスト削減により火力発電が減ったから

再生可能エネルギー発電力の不安定さと普及の少さ

電力の供給が不足する原因として、太陽光発電や水力発電、風力発電などの再生可能エネルギーは天候によって発電力が変化するため電気の供給力が不安定だからです。

また、再生可能エネルギーの設置は増えてきていますが、日本ではまだ再生可能エネルギーへの普及が進んでおらず供給不足なためです。

再生可能エネルギーが原子力発電・火力発電の代わりとなるには、供給量が足りていないのが現状です。

電力供給が不足する原因その4
  • 再生可能エネルギー発電は天候によって発電力が変化するため供給力が不安定なため
  • 再生可能エネルギー発電における設置の普及が進んでおらず供給量が不足しているため

国際情勢によるエネルギー不足

電力の供給が不足する原因は、なんらかの影響で世界的に燃料となる資源の需要が高まりエネルギー不足がおきるためです。

以前にヨーロッパでは風力発電が電力全体の割合を多く占めていましたが、風が弱まり発電できなくなったことがあります。

そこで天然ガスでの火力発電でまかなおうとしたため、火力発電に必要な燃料の需要が急激に高まりエネルギー不足を招きました。

また、火力発電の燃料となる天然ガスはロシアからの輸入が多いのですが、ロシアによるウクライナ侵攻によりさらに天然ガスの価格高騰しました。

原材料価格の高騰は発電コストが上がり、電力の供給が限られ、供給量の不足につながります。

電力供給が不足する原因その4

国際情勢による影響でエネルギー需要が高まり、エネルギーの供給不足を招くため

筆者

これらのさまざまな要因によって、電力の需要と供給のバランスが崩れ、電力供給の不足が起きる可能性があるのですね。

電力供給の不足による生活への影響

電力の供給が不足すると、私たちのもとに届けられていた電気が減ります。

使える電気が減ったり使えなくなると、私たちの生活はどのように影響するのでしょうか。

こちらでは、電力供給が不足するとどうなるか電力供給が不足する目安がわかる「予備率」について、電力供給が不足した場合の「3つの警報」をお伝えします。

電力供給が不足するとどうなるか

深刻な電力の供給が不足が続くと、大規模な停電がおきます

停電になると電気が使えないのでエアコンやテレビ、冷蔵庫などの電化製品が使えなくなります。

そうなると、生活が不便になり日常生活が制限されストレスもたまりますよね。

また、病気や人工呼吸器を使用している方にとっては命に関わる可能性もあります。

一般家庭だけでなく生産工場が停止したり、サービス業の遅延が予測され社会全体にも影響するでしょう。

このような停電が起きる前に電力供給の不足を予測をして、予防することが必要です。

では、次に何を基準に電力供給が不足していると予測しているのか説明しますね。

予備率について

予備率とは、電力の需要が最も高いときに対し、供給力がどの程度余裕があるかを示す数値です。

予備率は、資源エネルギー庁が発令する「電力需給ひっ迫注意報」や「電力需給ひっ迫警報」の指標にもなります。

では、どれくらいの予備率があれば、電力の供給は安心なのでしょうか。

必要な予備率
  • 予備率は最低でも3%確保することが必要
  • 発電所のトラブルや想定外の気候などの影響を考え、5%の予備率が必要
  • さらに余裕をもって7~8%以上の予備率が望ましい
読者さま

2022年の「電力需給ひっ迫警報」のときは、
この予備率を参考に私たちに知らせがきたのですね。

これらの予備率を指標に警報の種類が分かれています。

次に説明しますね。

3つの警報について

2022年3月と6月には「電力需給ひっ迫警報」と「電力需給ひっ迫注意報」がでました。

ニュースでも聞いたことがあると思いますが、違いはあまり分からないですよね。

違いまで理解しておくことで、その時の電力供給の不足の状況や今後の対応がわかりますよ。

3つの警報について説明します。

  • 電力需給ひっ迫準備情報
    • 電力の予備率が5%を下回る見込みがある場合に発令される
    • 電力供給がひっ迫する前段階の警報で、事前に節電対策の促しを周知するための情報提供
    • 大規模な停電のリスクは低いが、需要と供給のバランスを維持するために早めに対応する
  • 電力需給ひっ迫注意報
    • 電力の予備率が3~5%の予測になった場合に発令される
    • 供給の余裕がさらに減少し、電力供給の安定性が危ぶまれる状況
    • 私たちに無駄な電力の使用を避けるように具体的な節電の協力が求められる
  • 電力需給ひっ迫警報
    • 電力の予備率が3%以下になると予測された場合に発令される
    • 電力供給の危機が直前に迫っている状況
    • 計画停電の実施が検討される
    • 電力供給の持続が困難となった場合は、計画停電が実施される可能性がある
    • 常に節電の要請があり、家庭や企業に対して具体的な節電が強く求められる
筆者

このように段階を踏んで対策の呼びかけがあるのですね。

もし、3つの警報の発令と節電要請を行っても改善がみられない場合はどうなるのでしょうか。

  • 警報の発令と節電要請を行っても予備率が1%を下回る予測の場合は、計画停電が実施される
  • 流れとしては、電力供給の不足しているエリアの住民の携帯に、資源エネルギー庁から「緊急速報メール」として知らせがくる

予備率が1%を下回る場合は計画停電まで実行され、私たちの生活に大きく影響をもたらしますね。

このような危機にならないよう事前に防ぐにはどうすればいいのでしょうか。

それは、もちろん電力の供給量を増やすことも必要ですが、電力の需要を減らすことも重要なのです。

今私たちが使用している電気は、ほぼ同時にどこかの発電所で作られた電気です。

なので、電気の需要と供給のバランスが常に一致していないといけません。

読者さま

節電が必要とわかってはいるけど、続けられるか不安……
正直、効果はあるのかな……

筆者

大丈夫です!
誰でも簡単に続けるられる節電方法をお伝えします。
また、どれくらいの効果があるのか節電するメリットもご紹介しますのでぜひお試しくださいね。

節電するメリットとおすすめの節電方法

節電の必要性がわかってはいても、モチベーションが上がらず続かなかったことはありませんか?

そこで、節電をするメリット簡単なおすすめの節電方法をご紹介します。

節電をするメリット

あなたが節約をするメリットは3つあります。

  • 電気代の節約ができる
  • 自分の時間を増やすことができる
  • 地球温暖化防止に貢献できる

ひとつずつ説明しますね。

電気代の節約ができる

あなたが節電をすることで最も得られるメリットは、電気代の節約ができることです。

節電により電気使用量は減るので、電気代も抑えることができるからです。

毎月、電気代の明細書が届きますよね。

電気の使用料金を比べることで、減ったことがひと目でわかるので実際に効果がでているのがわかります。

目に見えて成果を実感できるのでモチベーションがあがりますね!

読者さま

電気代も高くなってきているし、やってみようかしら。
電気使用量や電気代はネット上でも簡単に把握できるし、数値で効果を実感できるのはいいかも!

自分の時間を増やすことができる

あなたが節電することで、自分の時間を増やすことができます。

例えば、テレビのワイドショーなど気がつけば1時間見ていた、なんてことありませんか。

テレビをつけっぱなしにしていると、不要な情報も入り、時間の無駄になります。

見たい番組以外は消すことで、他のやりたいことに集中でき時間の有効活用になりますよ。

読者さま

いつも時間がないと言いながら、無駄な時間があったかも……
使い方を見直してみようかしら。

地球温暖化防止に貢献できる

あなたが節電をすることで、地球温暖化防止に貢献できます。

発電する過程での二酸化炭素を排出する量を減らすことができるからです。

二酸化炭素の排出する量を減らすことで、地球温暖化の進行を抑えることができますね。

筆者

環境にも貢献できるなんて素晴らしいですよね!

誰でもすぐできる節電方法4選

まず節電をする際のポイントは、2つあります。

節電する時間帯を意識すること、電気の消費量が多い家庭電化製品の使用を見直すことです。

節電する時間帯は、特に電力供給が下がりやすくなる「夕方から夜」を意識しましょう。

夕方から夜にかけて節電を意識する理由

夕方から夜にかけては、電力の供給と需要のバランスが崩れやすいから

  • 太陽光発電は日が沈む夕方から夜にかけて発電量が大きく下がるため、電力供給が減りやすい
  • 夕方以降に学校や会社から帰宅してエアコンや照明をつける、夜ご飯を用意するなど、家庭での電力需要が最も高まる

生活を振り返ると、夕方から夜にかけて電気の使用が増えますよね。

次に、電気の消費量が多い家庭電化製品の使用から見直しましょう。

電気の消費量が多い家庭電化製品を見直す理由

電気の使用量を効率よく減らすことができるから

  • 電気の消費量が少ない電化製品より、消費量が多い電化製品から見直したほうが節電効果が高い

家庭での電気の消費量が多い電化製品は、エアコン、冷蔵庫、照明、テレビです。

次に、家庭電化製品ごとに詳しく説明しますね。

エアコンの節電

  • エアコンの温度設定を見直す
    • エアコンの設定温度を1度変えるだけで、消費電力が約10%減少・増加する
    • 例えばある月の電気代が10,000円とすれば、設定温度を1度変えるだけで月に1,000円も節約できる
  • エアコンのフィルター掃除をする
    • フィルターが目詰まりしていると、冷暖房の効率が下がり、無駄な電力を使ってしまう
    • フィルターを掃除することで、消費電力が約4~6%減少する
    • 例えばある月の電気代が10,000円とすれば、フィルター掃除をするだけで月に400~600円も節約できる
    • 掃除する頻度の目安は、毎日エアコンを使用する場合は2週間に1回、たまに使用する場合は月に1回が目安
筆者

フィルター自動おそうじ機能が付いているエアコンは、フィルター掃除が不要の場合もあります。
エアコンの取扱説明書を確認した上で掃除をし、冷暖房の効果を上げ節電しましょう。

エアコンの節電方法
  • エアコンの温度設定を見直す
  • エアコンのフィルター掃除をする

冷蔵庫の節電

  • 冷蔵庫内にある温度設定を変える
    • 冷蔵庫内の温度設定を「強」から「中」にすることで消費電力が年間で約20%減少する
    • 年間約1,900円節約できる(周囲の温度が22℃の場合)
  • 冷蔵庫内に食品を詰め込みすぎない
    • 冷蔵庫内にものを詰め込みすぎると、冷気を出す吹き出し口を防いだり、庫内の冷気の流れが悪くなったりと庫内の冷えが悪くなる
    • ものが多くあると庫内に何があるか見えにくくなるため、ドアの開閉時間が長くなり庫内の温度を上げるため消費電力が上がってしまう
    • 庫内の食品を詰め込んだ場合と、半分にした場合を比べると消費電力が年間で約15%減少し、年間約1300円節約ができる
筆者

もったいないと思ってとりあえず冷蔵庫に保存し、いつか食べるかも……と食品が奥に眠ってませんか?
とりあえずの保存は食べられず結局捨てられることが多いようです。
庫内に何が入っているか確認し、整理をして節電しましょう!

冷蔵庫の節電方法
  • 冷蔵庫内にある温度設定を変える
  • 冷蔵庫内に食品を詰め込みすぎない

照明の節電

  • 不要な部屋の照明を消す、消し忘れに注意する
    • 1つの照明を毎日1時間短縮した場合、消費電力は年間約3%減少する
    • 1つの照明を毎日1時間短縮した場合、年間約400円節約できる
  • LED電球に変える
    • 白熱電球からLED電球に変えると消費電力が約83%減少する
    • 年間約2800円節約できる
筆者

電気の消し忘れは、家族の協力も必要な部分があり悩ましいですよね。
そういうときは、人感センサー付き照明に変えることで消し忘れを予防できますよ!

照明の節電方法
  • 不要な部屋の照明を消す、消し忘れに注意する
  • LED電球に変える

テレビの節電

  • テレビを「省エネモード」に設定する
    • 省エネモードに設定し、画面の明るさを下げることで消費電力を年間約30%減少できる
    • テレビの大きさにもよるが年間約900円~2000円節約できる
  • テレビを定期的に掃除する
    • 画面の背部に埃がたまると熱効率が悪くなり消費電力が増加につながる
    • 画面に埃や汚れがあると画面が暗く見え、明るさを上げようと消費電力が増加につながる
  • テレビをつけっぱなしにしない
    • 1日1時間テレビを消すと、年間約400円節約できる
テレビの節電方法
  • テレビを「省エネモード」に設定する
  • テレビを定期的に掃除する
  • テレビをつけっぱなしにしない

節電をして電力の供給不足を防ごう

本記事では、電力供給が不足する原因電力供給が不足すると私たちの生活にどのような影響があるかをお伝えしてきました。

まずは電気を作っている6つの発電方法をおさらいしましょう。

主な6つの発電方法と特徴
  1. 火力発電
    • 石炭・天然ガス・石油などの化石燃料を燃やして電気を作る
    • 燃料さえあれば安定的に電気を作ることができるが、燃料を燃やす際に二酸化炭素を排出する
  2. 原子力発電
    • 燃料のウランから熱を出し、蒸気を利用して電気を作る
    • 燃料のウランは少ない量で多くの電気を作ることができるが、放射線を出すため事故のリスクがある
  3. 地熱発電
    • 地球の内部から発生する地下の熱水や水蒸気の力を利用して電気を作る
    • 安定的に電気を作ることができるが、設置場所が限られる
  4. 太陽光発電
    • 太陽光パネルに太陽の光をあてて、電気エネルギーに変えて作る
    • 夜間や雨、雪の日は発電できない
  5. 水力発電
    • 川やダムなどで水を高いところから落とす力を利用して水車を回し、電気を作る
    • 雨や雪が少ないと水が減るため、発電量も減ってしまう
  6. 風力発電
    • 風の力を利用し風車の羽が回転することで、電気エネルギーに変えて電気を作る
    • 風が弱いときは発電量が減ってしまう

今私たちが使用している電気は、ほぼ同時にこれらの発電所で作られた電気です。

2030年日本のエネルギー構成の割合の目標

※数値は2022年度数値→2030年度目標値

  • 火力発電約:80%→40%
    • 二酸化炭素を排出する火力発電を減らす
  • 原子力発電約:3%→20%
    • 安定的な電力である原子力発電を増やす
  • 再生可能エネルギー:約14%→40%
    • 二酸化炭素を排出しない再生可能エネルギーを増やす

日本は、それぞれの発電方法を組み合わせながら、安全性や環境にやさしく、コストなどバランスを考えて安定した供給をめざしています。

電力供給が不足する原因
  • 想定外の猛暑や寒波によって、電力の需要が想定以上に高まり、需要と供給のバランスが崩れるから
  • 福島第一原発事故を機に、原子力発電所の稼働が停止・減少したから
  • 火力発電所の設備の老朽化、再生可能エネルギーの普及やコスト削減により火力発電が減ったから
  • 再生可能エネルギー発電は天候によって発電力が変化しやすく、設置の普及が進んでおらず供給量が不足しているため
  • 国際情勢による影響でエネルギー需要が高まり、エネルギーの供給不足を招くため

これらの原因により電力の需要と供給のバランスが崩れ、電力供給が不足します。

深刻な電力の供給が不足が続くと、大規模な停電がおきます。

停電が起きる前に電力供給の不足を予測をして、予防することが必要ですね。

電力供給の不足を予測・予防する「予備率と警報」について
  • 予備率とは、電力の需要が最も高いときに対し、供給力がどの程度余裕があるかを示す数値
    • 予備率は最低でも3%確保することが必要
  • 電力需給ひっ迫準備情報
    • 予備率が5%を下回る見込みがある場合に発令
    • 電力供給がひっ迫する前段階の警報で、事前に節電対策の促しを周知するための情報提供
  • 電力需給ひっ迫注意報
    • 予備率が3~5%の予測になった場合に発令
    • 私たちに無駄な電力の使用を避けるように具体的な節電の協力が求められる
  • 電力需給ひっ迫警報
    • 予備率が3%以下になると予測された場合に発令
    • 常に節電の要請があり、家庭や企業に対して具体的な節電が強く求められる

これらの警報の発令と節電要請を行っても予備率が1%を下回る予測の場合は、計画停電が実施されます。

そこで、停電を予防するために日頃から私たちができることは節電です。

節電をする3つのメリットと節電時の2つのポイント
  • 節電をする3つのメリット
    • 電気代の節約ができる
    • 自分の時間を増やすことができる
    • 地球温暖化防止に貢献できる
  • 節電時の2つのポイント
    • 電力供給が下がりやすくなる「夕方から夜」を意識して節電する
    • 電気の消費量が多い家庭電化製品の使用を見直す

節電ポイントを意識しながら節電をすると効果的です。

家庭電化製品別の節電方法
  • エアコン
    • エアコンの温度設定を見直す
    • エアコンのフィルター掃除をする
  • 冷蔵庫
    • 冷蔵庫内にある温度設定を「強」から「中」に変える
    • 冷蔵庫内に食品を詰め込みすぎない
  • 照明
    • 不要な部屋の照明を消す、消し忘れに注意する
    • LED電球に変える
  • テレビ
    • テレビを「省エネモード」に設定する
    • テレビを定期的に掃除する
    • テレビをつけっぱなしにしない

電力供給の不足が深刻になると、停電となり日常生活が制限されます。

節電要請などがないと気が抜けてしまいますよね。

しかし、予期しない自然災害や発電所の設備の老朽化などによる発電所停止の可能性は常にあります。

なので、常に電力供給が不足するリスクがあることを忘れず、節電への意識が必要なのです。

効率的に継続して行える節電方法をご紹介しましたので、ぜひ参考にして電力供給の不足を予防していきましょうね。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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