健康のために減塩したいと思っていても、塩分を控えるのはなかなか大変です。
そこで、まずは減塩醤油を試してみたいとお考えではないですか?
いつもの醤油と置き換えるだけでいい減塩醤油は、減塩を意識し始めた方にとって魅力的な商品ですよね。
でも、普通の醤油とは少し違っていて、使用するには注意が必要なのです。
本記事では減塩醤油の注意点と、活用するためのコツを解説しています。
読み終える頃には減塩醤油を上手に使えるようになっていますよ。
それだけではありません。
私の夫は濃い味好きだから、減塩醤油が薄いって思っちゃうかも。
ご安心ください。
減塩でも満足できる味付けも教えちゃいます!
おいしく減塩するためにも、ぜひ最後までお読みくださいね。
- 減塩醤油が危険だといわれる理由や注意点
- 減塩醤油を上手に使うコツ
- 減塩醤油を薄いと感じる方にもおすすめしたい味付けの方法
減塩醤油は危険なの?知っておくべき3つの注意点
減塩醤油とは、塩分量を9%以下に抑えている醤油のことです。
キッコーマンのホームページを見てみると下記のように定義されています。
「減塩しょうゆ」と表示することができるのは、「しょうゆ100g中、食塩量 9g以下(ナトリウムとして3,550mg以下)」と定められています。
引用:キッコーマン
普通の醤油の塩分は16%くらいなので、塩分を半分程度減らしている減塩醤油は体に良いと思いますよね。
でも、下記の3つの理由から危険だともいわれています。
- 腐敗のリスクが高い
- 使いすぎて塩分の過剰摂取になる
- 原材料の確認が必要
1つずつ解説していきます。
腐敗のリスクが高い
醤油は傷みにくく、長期保存ができるイメージが強いのではないでしょうか。
しかし、減塩醤油は腐敗のリスクが高いため気をつける必要があります。
減塩醤油は塩分を減らしている分、細菌やカビを抑える力が通常の醤油より弱いんです!
通常の醤油なら未開封の場合、ペットボトルであれば賞味期限は1年半、ガラス瓶だと2年くらいです。
減塩醤油は未開封であっても、賞味期限が1年未満であることも。
通常の醤油と同じ感覚で置いておくと、傷んでしまって使えなくなっている恐れがあるのです。
使いすぎて塩分の過剰摂取になる
減塩醤油は慣れていないと少し薄く感じることもあるでしょう。
そのため、使いすぎてかえって塩分の過剰摂取になってしまう危険があります。
減塩醤油だからちょっとくらい大丈夫でしょ!
と多く使ってしまえば、減塩醤油でも全く減塩ができていないことになります。
減塩醤油を多く使うより通常の醤油を少しだけ使ったほうが、塩分が少なくて済むかもしれません。
うまみが減った減塩醤油だと料理の味に深みが出ないため、ほかの調味料を足して塩分を取りすぎてしまう可能性もありますね。
原材料の確認が必要
本来醤油の原材料は大豆・小麦・食塩の3つです。
しかし、減塩醤油には下記のような添加物が含まれていることも多いので、気になる場合は確認が必要ですよ。
- ビタミンB1
- 酸味料
- アミノ酸
- アルコール
なぜ添加物を使うのかというと、保存期間を伸ばしたり味を補ったりするためです。
さらに、減塩調味料には塩化ナトリウムを塩化カリウムに置き換えて、しょっぱさを出しているものも多いので要注意。
腎臓の悪い人だと、カリウムの排せつが困難になる危険があります。
カリウムを制限されているのに、知らないうちに減塩醤油で摂取してしまうこともあるでしょう。
減塩醤油を上手に使う4つのコツ
減塩醤油の使用には注意が必要なのですが、やはり便利なので買ってみたいのではないでしょうか。
料理に取り入れるためには、選び方や使い方に気をつけることが大事です。
減塩醤油を上手に使うコツを4つご紹介しますね。
- 原材料表示を見て選ぶ
- 塩分だけを取り除く製法を選ぶ
- 買いだめはせず早めに使い切る
- きちんと計量して使う
こちらも、1つずつ見ていきましょう。
原材料表示を見て選ぶ
添加物の少ない減塩醤油を選ぶのであれば、買う前に原材料表示をよく見ることが重要です。
原材料表示内の「/」以降に記載されているのが添加物なので、なるべく少ない商品を選ぶといいですよ。
商品に「体に優しい」といった記載があったとしても、原材料表示をしっかり見て買うようにしてくださいね。
また、腎臓の疾患などで塩分(ナトリウム)とともにカリウムの制限がある場合も注意して買いましょう。
「低カリウム」など配慮がされているかを必ず確認するようにしてください。
塩分だけを取り除く製法を選ぶ
醤油は発酵によってつくられるので、低い塩分濃度で仕込みをするとほかの雑菌が増殖しておいしくなりません。
そこで、下記の2つの製法が主流になっています。
- できあがった醤油から塩分だけを取り除く製法
- 塩分やうまみ成分が濃い醤油に加水をして薄める製法
醤油はうまみや香りも大事な要素なので、減塩醤油は製法にもこだわって選びましょう。
塩分だけを取り除く製法であれば、醤油のおいしさをそのまま味わえますよ。
脱塩装置を使うなど手間がかかる分値段も高くなりがちですが、うまみをしっかり残す製法なので物足りなさを軽減できます。
買いだめはせず早めに使い切る
減塩醤油は賞味期限が短いので、買いだめはしないのがベストです。
確実に使える量を選び、保管は開封前であっても日の当たらない温度の低い場所に置きましょう。
できれば冷蔵庫に入れて保管しておくのがおすすめです。
開封後も冷蔵庫に入れておき、なるべく早めに使い切るようにしてください。
ちなみに通常の醤油であっても、開封後は冷蔵庫に入れて1カ月以内に使い切るのが望ましいです。
醤油さしに入れて小分けにしている場合でも、使わないときは冷蔵庫に戻すようにしましょうね。
きちんと計量して使う
減塩醤油でも使いすぎると、塩分を多く摂取してしまいます。
減塩だからとダラダラ使うのは避けて、計量スプーンなどできちんと計量して使うようにしてください。
面倒でも計量することで塩分の取り過ぎを防げますし、減塩にも次第に慣れていきますよ。
刺身に使う場合はかけるのではなく、小皿に入れてつけて食べるのも減塩に効果的です。
目玉焼きや焼き魚などに後からかけるときは、醤油さしではなくスプレーを使ってまんべんなくかけると減塩になりますよ。
減塩でも大満足な味付けになる5つの方法
減塩を始めたばかりだと減塩醤油では物足りないな……と感じるかもしれません。
塩分を減らしただけでは食事が薄味になってつらいですよね。
でも、下記の5つの方法で味付けをすれば、減塩でも驚くくらい料理がおいしくなりますよ。
- 風味や酸味のある食材を活用する
- だしを効かせる
- 油脂を活用する
- 調味料は仕上げに使う
- 1品だけしっかり味付けをしてほかは薄味にする
順番にご紹介していきます。
風味や酸味のある食材を活用する
減塩しながらおいしく食べるためには、塩味以外の味や香りを充実させることがポイントになります。
下記のような香辛料や香味野菜を使って、料理の風味を良くしてみましょう。
- 香辛料の例
- カレー粉
- わさび
- 唐辛子
- 黒コショウ
- 香味野菜の例
- ねぎ
- にんにく
- しょうが
- みょうが
- しそ
お酢やかんきつの果汁などを加えるのも、すっぱさがアクセントになるのでおすすめです。
適度な酸味が食欲をそそり、塩味や甘味を引き立ててくれる効果もあります。
だしを効かせる
減塩を意識した料理はだしをしっかり効かせることを心がけましょう。
下記の食材から出るだしには、うまみがたっぷりと含まれているからです。
- かつお節
- 昆布
- いりこ
- トビウオ(あごだし)
- 干ししいたけ
- 干し貝柱
塩分が少なくても、だしを多めに効かせると満足感のある味付けになりますよ。
料理の材料として、うまみを含んだきのこ類や乳製品などを使ってもOKです。
市販のだし粉は塩分が含まれているものも多いので注意してください。
油脂を活用する
下記のような油脂を料理に使ってコクを出すのも、おいしく減塩するコツです。
- ごま油
- オリーブオイル
- ココナッツオイル
- バター
料理の仕上げにごま油を一滴垂らすだけでもコクとうまみがプラスされるので、ぜひ試してみてくださいね。
油分の取りすぎはNGですが、香りも良くなるため積極的に活用しましょう。
調味料は仕上げに使う
煮物を作るときは、仕上げの段階で醤油などの調味料を加えるのがおすすめです。
調理段階ではだしだけで味付けをしておき、最後に醤油を加えて絡めるようにしてみてください。
こうすれば表面に味がちゃんと付くので、少ない量でも塩味を強く感じられます。
また、和え物は時間がたつと水分が出るので、食べる直前に調味料で和えると薄くなりませんよ。
1品だけしっかり味付けをしてほかは薄味にする
減塩中とはいえ、食卓に並ぶおかず全部が薄味だと味気ないですよね。
1品だけしっかりと味付けをして、ほかは薄味にするようにしてみましょう。
しっかり味の1品に、極薄味1~2品の組み合わせがおすすめです。
食事のバランスが取れますし、味にメリハリも出るので減塩でも満足感がアップします。
【まとめ】減塩醤油を上手に使いながらおいしく減塩しよう
この記事では減塩醤油についてお伝えしてきました。
減塩醤油は便利ですが、下記の3つの理由で危険だともいわれています。
- 傷みやすい
- 使いすぎて塩分の過剰摂取になる
- 原材料の確認が必要
上手に使うためには、下記の4つのコツを意識してみましょう。
- 原材料表示を見て選ぶ
- 塩分だけを取り除く製法を選ぶ
- 買いだめはせず早めに使い切る
- きちんと計量して使う
減塩に慣れていなくても下記の5つの味付けで料理はおいしくなるので、ぜひお試しくださいね。
- 風味や酸味のある食材を活用する
- だしを効かせる
- 油脂を活用する
- 調味料は仕上げに使う
- 1品だけしっかり味付けをしてほかは薄味にする
塩分をただ減らしただけでは、食事が味気なくてつらい減塩になってしまいます。
うまみや香りなどを充実させると満足感がアップするので、減塩醤油をうまく使いながらいろいろ工夫してみましょう!
最後までお読みいただきありがとうございました。
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